2010年12月27日月曜日

i-SIM News073/朴澤学長の「2010年仙台大学3大ニュース」

こんにちは。仙台大学スポーツ情報マスメディア研究所の荒木です。師走も大詰め。スポーツ界も、数々の思い出を残してフィナーレを迎えようとしています。数日前の新聞によれば、今年の世界スポーツ10大ニュース1位は「スペイン W杯(サッカー)初V」でした。i-SIM Newsの締めくくりは朴澤泰治(ほうざわ・たいじ)学長に登場してもらい、2010年仙台大学3大ニュースをお届けいたします。

◆朴澤学長の「2010年仙台大学3大ニュース」
(1) ITを利用した栄養・健康・体力の自己管理システムが稼動し、次代を担う学生諸君がやがて親の立場に立つ責任も含めて食や体力、そして健康について自分のことを自分で管理する体制が整備された。(3つの要素全てを組み込んだシステムは全国体育系大学で初)
(2) 公立中学校校長に本学教員が就任するなど、初中等教育の現場とより密接な情報交流が可能となる提携協定を宮城県と締結し、保健体育科教員養成も含めた人材育成の幅が拡がった。(公立中学校校長への大学教員就任は全国初)
(3) 日本学術会議の提言を受け、競技スポーツその他の部活動などを教養教育として一般教養教育と専門教育との両方に跨(またが)る領域(専門基礎教養)に位置付け、来年度からのカリキュラム化を企画・導入した。(好きなスポーツ・やりたい活動を通じ、様々な教養を高める教育の試みは全国体育系大学で初)
学長という職位のニュース感覚と、学生という身分でのニュース感覚との異同を感じてみてください。これも情報を扱うということの1つでしょう。良いお年を!

〈編集後記〉
「閉塞感」などという無粋な言葉が居座った2010年でしたが、皆さんにとってはこの1年、いかがでしたか。前評判が散々だったW杯サッカーの日本代表は、決勝トーナメント進出の大健闘で、私たちに大きな感動と元気をくれました。日本代表同様、常に前向きな気持ちを持ち、来年こそ心弾むようなニュースを列挙できるようにしたいですね。(荒木)

2010年12月20日月曜日

i-SIM News072/冬休みを前にして‥

こんにちは。仙台大学スポーツ情報マスメディア研究所(学科4年)の大町です。高校3年生のみなさんはテストも終わって最後の冬休みが待っていますね。冬休みは進路をどうするか考える上で大事な時期です。そこで今回は仙台大学・学生課の高橋健一課長より冬休みの充実した過ごし方についてお話ししていただきます。それではよろしくお願いします。

◆インターネットの時代 冬休みはあえて読書を!
現代は格差を伴った多様性の時代です。この中で、受験、就活など多くの局面でチャンスをつかみ、人生を成功に導くためには自分の人生にしっかりとした「志」を持ち、日々適切な選択と集中を繰り返していくことが大切です。「志」確認のため、この冬休みに読書をしてみませんか?世の中がこれからどうなるかという「時代の流れを考えるための本」、人生をいかに生きるかという「人生観を築き、磨くための本」、本分(社会人は仕事、学生は勉学)をいかに成し遂げるかという「マネジメント力を向上させるための本」に分け、それぞれ1冊ずつ読むようにしてはいかがでしょうか。

〈編集後記〉
4年前の冬休み、私も進路選択についてすごく悩みました。人生の岐路で、進む道を決めかねている自分にヒントをくれるのは周りのひとだけではなく、モノだったり環境だったりすることもあります。自分の領域と異なった分野に視野を広げてみると、意外なところから新たな〈気付き〉を得られることもあると思いますよ。(大町)

2010年12月13日月曜日

i-SIM News071/「教えて!先生」〈7〉勝田隆先生/素朴な疑問 学びの原点

こんにちは。仙台大学スポーツ情報マスメディア研究所の稲福です。今週も引き続き新企画「教えて!先生」をお送りします。7回目となる今日は、仙台大学教授、そしてスポーツ情報マスメディア研究所長でもあります勝田隆(かつた・たかし)先生に登場いただきます。先生は先月、中国の広州で開催された第16回アジア競技大会に本部役員として参加されました。
◆素朴な疑問 学びの原点
広州アジア大会で、日本選手団をサポートしてくれたボランティアスタッフのAさんは、地元の大学に通う4年生。「日本文化」をテーマにした卒業論文を書きたいという。今年の夏、日本を訪れた際に、ゴミ箱が少ないことと、それにもかかわらず街がきれいだという強い印象がそのきっかけだそうだ。「日本人は何故、真面目なのでしょうか? なぜ、マナーが良いのでしょうか?」と矢継ぎ早に質問されて答えに窮すると同時にいささかの面映さを感じる日本人は私だけではあるまい。苦笑しながら矛先を変えようと、こちら側から「せっかくアジア大会に参加したのだから、スポーツ文化についても調べてみたら?」と投げかけたところ、興味深い質問が返ってきた。「"スポーツ"ってなんですか? "文化"って何なのでしょうか?」。アジア大会において、囲碁や将棋、チェスが種目に入っていることを知り、これまでの自らのスポーツ観に齟齬(そご)が生じたようだ。素朴な疑問を自らに向けて発することは、学びの原点であると思っている。メダル争いにのめりこむ日々の中で、私の足元を強く照らすかのような彼女の質問は尊い。
〈編集後記〉
皆さんにとって"スポーツ"、そして"文化"とは何でしょうか。スポーツの本質や疑問に思ったことを友だちと考えてみることも良いことだと思います。皆さんが仙台大学に入学した際には、ぜひ一緒にスポーツや文化、素朴な疑問について語り合いましょう!寒さが本格的になってきました。体調管理には十分、注意してください。(稲福)

2010年12月6日月曜日

i-SIM News070/「教えて!先生」〈6〉齊藤博先生/NHKドラマ「坂の上の雲」とスポーツマン

こんにちは。仙台大学スポーツ情報マスメディア研究所の岩瀬です。3週にわたりアジア競技大会での情報戦略活動をお伝えしてきましたが、今週・来週と再び新企画「教えて!先生」をお伝えします。6回目の今日は、元テレビマン、スポーツ情報マスメディア学科でスポーツマスメディア概論や取材・報道演習などを担当されている齊藤博(さいとう・ひろし)先生です。
◆NHKドラマ「坂の上の雲」とスポーツマン
昨日から、ドラマ「坂の上の雲」の第2部が始まりました。このドラマは日本が近代国家として形成されていくプロセスを描いています。このドラマに実はスポーツマンが二人登場します。一人は俳人正岡子規(香川照之)。子規は自分の本名、升をの・ぼーる、「野・球」とあてたぐらいの野球狂でした。「春風や まりを投げたき 草の原」という句も。もう一人は日露戦争で戦死した広瀬中佐。といってもこちらは中佐役を演じる俳優、藤本隆宏さん。彼はソウル、バルセロナと二つのオリンピックに出場した水泳選手でした。子規も広瀬も第2部で死んでしまいますが、こんな観点からこのドラマを楽しんでみるのもいかが。
〈編集後記〉
ユニークな見方ですよね。大学にはこうして"いろいろな見方"に気付かせてくれる機会があり、自分の興味・関心・可能性を広げてくれる先生方・友人などとの出会いがたくさんあります。今週土曜日はAO入試AB方式2期の入試ですね。受験生のみなさん、日頃の勉強の成果を十分に発揮して下さい。来春からは同じ仙台大ファミリーとして新たなスポーツの見方に触れませんか。(岩瀬)

2010年11月29日月曜日

i-SIM News069/広州アジア競技大会の情報戦略活動<3完>

こんにちは。仙台大学スポーツ情報マスメディア研究所の大町です。2週続けてお送りしたアジア競技大会の情報戦略活動の報告も、今回が最後となります。日本チームを支えるための情報戦略活動について、東京の本部でも活動をされていた阿部先生に締めくくっていただきます。よろしくお願いします。
◆広州アジア競技大会の情報戦略活動<3完>
こんにちは。テレビで連日、アジア大会で戦う選手たちの活躍を応援された方も少なくないと思います。それでも全体では、日本代表選手団は当初の目標を下方修正せざるを得ない、厳しい戦いを強いられました。まぎれもなく世界が先へ先へと動いていることを実感した大会でした。
東京ではその背景を的確に捉えるための情報を集約・分析する取り組みを進めてきました。例えば、どの競技種目で勢力図が変化したのか、2年後のオリンピックとアジア大会の競技成績は関係があるのか、各国はどのような方針や戦略で選手を派遣してきているのかなどです。大会は終わりましたが情報チームはまだ解散せず、まさに今、総括分析レポートをまとめています。
私たちはつい、メダルの数そのものだけに目を奪われがちですが、情報戦略の観点からは、そのメダルの数を支えるものは何かに目を向けることが極めて大事であると考えています。

まとめられたレポートは、2年後のロンドンオリンピック、4年後に韓国の仁川(インチョン)で開催される第17回アジア競技大会に向けた様々な判断や意思決定を支える情報となります。
〈編集後記〉
今回のアジア競技大会で、日本は48個の金メダルを獲得しました。これは中国、韓国に次いで3位の成績です。みなさんも自分が関わっている競技の成績は、アジアの中でどのくらいの位置にあるのか調べてみてはいかがでしょうか。それができれば情報戦略スタッフへの第一歩を踏み出したと言えますよ。(大町)

2010年11月22日月曜日

i-SIM News068/広州アジア競技大会の情報戦略活動<2>

こんにちは。仙台大学スポーツ情報マスメディア研究所 (ISIM)の稲福です。今回は先週からお送りしています広州アジア競技大会第2弾。大会も半ばを越え、本学のスポーツ情報マスメディア(SIM)学科3年生が取り組んでいる日本代表選手団への情報戦略支援活動も一層熱が入っております。活動について、同学科の粟木一博先生からの報告です。
◆広州アジア競技大会の情報戦略活動<2>
アジア各国から集まった選手たちが広州の地で連日の熱戦を繰り広げています。前回お知らせしたとおり、本学科3年生が受講している「スポーツ情報戦略論実習2」の内容についてお話したいと思います。内容は大きく2つに分けることができます。ひとつは各国の選手団のプロフィールを収集・分析することです。競技大会にどのような選手団を派遣するかということには各国・地域の戦略が現れます。例えば、「若い選手を派遣して経験を積ませよう」などのようにです。もうひとつはアジア競技大会とオリンピックの成績との関連性を探る活動です。過去の大会に遡り、戦績データを収集・分析することによって今大会の成績の分析を2012年に開催されるロンドンオリンピックに役立てようとする活動です。学生たちには自分の課題の大切さをよく認識した上でこの実習に臨むことが求められています。
<編集後記>
皆さんいかがでしたか。今回ご紹介した活動やその他SIM学科の授業内容等で気になることや知りたいことがありましたら、isim2008@scn.ac.jpまでお気軽にお送りください。日に日に寒くなって参りました。体調管理には気をつけてください。(稲福)

2010年11月15日月曜日

i-SIM News067/広州アジア競技大会の情報戦略活動<1>

こんにちは。仙台大学スポーツ情報マスメディア研究所の岩瀬です。昨夜は、32年ぶりの日本女子バレー世界選手権銅メダル獲得で沸きましたが、中国の広州からも連日、日本代表の活躍が伝えられています。阿部研究員からの報告です。

◆広州アジア競技大会の情報戦略活動<1>    
「3989」。何の数字か分かりますか。これは先週の金曜日、11月12日に中国の広州で開幕した第16回アジア競技大会で提供される「総メダル」の数です。本大会には45の国と地域から史上最多の9,704人が参加し、42競技476種目において、このメダルをかけた戦いが繰り広げられています。アジア大会は、オリンピック周期の中間年に開催されることから、最近ではアジア大会を2年後のオリンピックに向けたステップとして位置づける動きもあります。本大会では初めて、日本選手団の支援拠点「マルチサポートハウス」が選手村の外に設置されました。医師の常駐やミーティングスペース、日本食の提供など、2012年ロンドンオリンピックに向けたトライアルが始まっています。本大会においても、日本代表選手団への情報戦略支援活動が行われ、本学のスポーツ情報マスメディア学科3年「スポーツ情報戦略論実習2」の学生たちが、この活動を通じて情報戦略を学ぶプログラムを始めています。詳細は次号以降でお知らせします。

<編集後記>
こうして本学のスポーツ情報マスメディア学科に籍を置くと、実際に日本代表を支える情報支援活動に参加し、今までとは違った角度でスポーツに接することができます。今週金・土曜日と推薦入試を控えている皆さん、体調には十分気をつけて下さいね。また、来週月曜日22日からはAO入試AB方式2期の出願も始まります。ぜひ、本学の扉を叩いて"情報"の面からスポーツに触れてみませんか。詳しくは入試創職室(0224-55-1017)まで電話し入試要項をお取り寄せ下さい。(岩瀬)

2010年11月8日月曜日

i-SIM News066/「教えて!先生」〈5〉藤本晋也先生/映像機器を活かすための分析の視点

こんにちは。研究所の大町です。11月に入り寒さもまた一段と増してきましたが、今週も元気に「教えて!先生」の5回目をお届け致します。今回はスポーツ情報戦略が専門の藤本晋也(ふじもと・しんや)先生です。それでは藤本先生よろしくお願いいたします。
◆映像機器を活かすための分析の視点
皆さんこんにちは。藤本晋也です。私はスポーツ情報の研究を専門としています。現在では、スポーツ界でもIT機器を活用した取り組みが多く行われています。その中でも映像をフォームの分析や戦術分析等に活用されているのは、皆さんもご存知のことと思います。しかし「何が見たいのか」「何のために撮影を行っているか」等の視点(観点)をしっかりと持ち、写真や映像の撮影をしなければ、ただその場の状況を漠然と撮影しているに過ぎません。何かを改善しようとする時など、特に「分析のための視点」が欠かせません。皆さんも映像を活用する機会があると思うので、「何が見たいのか」「何のために撮影を行っているか」等の「分析のための視点」をいつも念頭において撮影することが大切です。
〈編集後記〉
今週の金曜日から中国の広州で第16回アジア競技大会が開催されます。i-SIM Newsでは来週以降、「教えて!先生」シリーズを中断してアジア競技大会に関する情報を提供していく予定です。(大町)

2010年11月1日月曜日

i-SIM News065/「教えて!先生」〈4〉中房敏朗先生/どうして歴史を学ぶのか

こんにちは。仙台大学スポーツ情報マスメディア研究所の稲福です。先月からお送りしています「教えて!先生」の4回目となる今日は、仙台大学教授の中房敏朗(なかふさ・としろう)先生に登場していただき、先生の専門であるスポーツ史についてお話していただきます。それでは中房先生よろしくお願いいたします。
◆どうして歴史を学ぶのか
こんにちは。中房敏朗です。私はスポーツ史を専門としています。歴史とは何でしょうか。私はこう言っています。歴史とは「現在を過去に関連づけて理解する行為」と。わかりますか?人でも社会でも、その人やその社会をより深く理解するためには、過去にどんな経験を辿ってきたかを知る必要があります。スポーツも同様です。過去を知らずして現在を語るなかれ。現在はつねに過去を引きずっています。スポーツはいまメディアと相互補完関係にありますが、その関係をより深く知るためにも、過去を明らかにし、過去から学ぶことが大切です。
〈編集後記〉
一昨日、昨日と本学では大学祭が開かれ、雨のなか多くの方が来場されました。ありがとうございます。さて、本日より推薦入試出願が始まりました。出願期間は11月1日(月)から12日(金)となっています。詳しくは仙台大学ホームページ(http://www.sendaidaigaku.jp/)をご覧下さい。日増しに寒さが厳しくなり、冬がもうすぐそこまで来ているようですね。皆さん、体調管理には十分に注意をしてください。(稲福)

スポーツシンポジウム開催のお知らせ(ご案内)

i-SIM Newsを御愛読していただいている皆様
来る11月17日(水)、下記のとおりスポーツシンポジウムが開催されます。第1回ユースオリンピックの報告もありますので、ふるってご参加ください。
◆スポーツシンポジウム
◇とき 11月17日(水)午後6時
◇ところ せんだいメディアテーク(青葉区春日町)
◇内容
講演1「夢をあきらめない」元バレーボール全日本代表主将吉原知子氏
講演2「第1回ユースオリンピックを終えて〜なぜ今、文化・教育プログラムなのか」仙台大学講師阿部篤志氏
パネル討論
「これからの青少年スポーツ教育」
パネリスト
県高体連理事長金田幸夫氏、県体育協会事業課長兼少年団課長土生善弘氏、仙台市文化スポーツ部長武田均氏、阿部篤志氏
コーディネーター
東北放送アナウンサー猪井操子氏
◇申し込み
はがきに郵便番号、住所、氏名、年齢、電話番号、参加希望人数を明記し〒980−8660河北新報社営業部「スポーツシンポジウム」係へ。ファックス022(227)0923、Eメールoubo@po.kahoku.co.jpも可。入場無料。連絡先は同係022(211)1344
主催/河北新報社、仙台市、仙台大学
※平成22年10月29日付河北新報記事から転載

2010年10月25日月曜日

i-SIM News064/「教えて!先生」〈3〉リン・イーシェン先生/ジャーナリズムにおける鑑識眼

こんにちは。仙台大学スポーツ情報マスメディア研究所の稲福です。今日は今月から始まった「教えて!先生」の第3弾をお送りします。今回登場する先生は、スポーツ情報マスメディア学科講師のリン・イーシェン先生です。リン先生の専門分野についてお話ししていただきます。リン先生よろしくお願いいたします。
◆ジャーナリズムにおける鑑識眼
こんにちは。リン・イーシェンです。私はジャーナリズムとマスメディア研究を専門としています。情報と報道が洪水のように溢れる現代。そこで生きる私たちは、これらを批判的に捉えることが重要です。「批判的」とは、異なる見方や視点で隠されている真実や現実などを自分なりに探し出し、多数の情報に触れ複眼的に物事を考えること。鑑識眼を持つことです。授業と卒論指導では、こうした視点から学生と共に報道の検証に取り組みます。
〈編集後記〉
お知らせです。10月30、31の両日、「2010仙台大学大学祭」を開催いたします。アテネオリンピック体操金メダリストの冨田洋之氏によるスポーツ講演会の他、入試説明会も同時開催いたします。是非、お誘いあわせのうえご来場ください。また、本学では11月1日から推薦入試出願が開始されます。詳しくは本学ホームページ(http://www.sendaidaigaku.jp/)をご覧下さい。(稲福)

2010年10月18日月曜日

i-SIM News063/「教えて!先生」〈2〉粟木一博先生/スポーツ情報戦略活動を学ぶ

こんにちは。スポーツ情報マスメディア研究所(ISIM)の大町です。今回は今月4日から始まった「教えて!先生」の第2弾。スポーツ情報マスメディア(SIM)学科の粟木一博(あわき・かずひろ)教授に登場してもらいます。先生はISIMの副所長に加え、女子ソフトボール部の部長も務める"熱血教師"です。それでは粟木先生よろしくお願い致します。
◆スポーツ情報戦略活動を学ぶ
11月12日から中国の広州においてアジア競技大会が開催されます。これは、学生がスポーツ情報戦略を学ぶ絶好の機会です。アジアの各国がどのような競技力向上の取り組みをしているのか、どのような戦力分布が見られるのか、実習のテーマには事欠きません。
このように、私たちは、実際のデータを取り扱い、日本の競技力、さらに世界のスポーツ、そしてスポーツの未来を考えるという大切な役割を担う人材を育てようとしています。
〈編集後記〉
粟木先生は研究所で提供しているグローバルスポーツ教育プログラムの講師として、各地域のタレント発掘・育成事業へ毎週のように全国を飛び回っています。
現在のスポーツについて自分が考えることを周りの人間に伝える−。このことが、きっとスポーツの未来をみんなで考える第一歩になると思いますよ!(大町)

2010年10月4日月曜日

i-SIM News062/「教えて!先生」〈1〉山内亨先生/スポーツメディアの今を考える

こんにちは!岩瀬です。仙台大学スポーツ情報マスメディア研究所がお送りしているi-SIM News(アイシムニュース)。今日から、本学への入学を志す皆さんへ新企画「教えて!先生」をお伝えします。ズバリ!仙台大学にはどんな先生がいるのか?研究所で研究員も務めているスポーツ情報マスメディア学科の先生方から、それぞれの専門分野の面白さを解説してもらいます。1回目の今日は、山内亨(やまのうち・とおる)学科長です。
◆スポーツメディアの今を考える
私の研究領域はメディアとコンテンツ制作です。仙台大学で教える前はテレビ局でスポーツ番組の制作やスポーツ競技団体との交渉に当たってきました。どうやって情報を集めるか?集める時の問題は?どのように情報を組み立てまとめるか?大学ではメディアの仕組み、コンテンツのありよう・作り方などを教え、スポーツ情報の効果的な伝え方を学生と共に考えています。メディアの世界はインターネットの登場でビジネス構造や記事作りが大きく変わろうとしています。新しいメディア環境の中でどのようにスポーツ情報を発信していくか、学生とともに楽しく学び、考えていきたいと思っています。
<編集後記>
いかがでしょうか。新企画「教えて!先生」。入学前の皆さんや進路指導の先生方、また在学生の保護者の皆さんにとって、学科・研究所で働く私たちの"顔が見える試み"になればと思っています。現役時代はあの長嶋茂雄さんのインタビューをはじめ、プロ野球ニュースの顔として活躍されたスポーツアナウンサー山内先生。学生の進路指導にも力を注いでいます。今週金曜日の8日までAO入試1期の出願受付中です。ぜひ、この新企画で仙台大学を身近に感じて下さいね。さらに本学では新たに「現代武道学科」を開設しました。詳しくは本学ホームページ(http://www.sendaidaigaku.jp/)をご覧下さい。なお、来週月曜日は体育の日のため配信をお休みします。夏の疲れが出る頃です。体調管理には十分、注意してくださいね(岩瀬)

2010年9月27日月曜日

i-SIM News061/子どもたちの瞳の奥に映るもの

仙台大学スポーツ情報マスメディア研究所(ISIM)の荒木です。ISIMのビッグイベントとも言えるカンファレンスに引き続き、北海道下川町・新潟県長岡市での「こどもスポーツ大学」が無事終了しました。留守番役としては大きなアクシデントも無く、全員無事帰ってきてひと安心です。すべての場面で原動力として活躍してくれた木間さん、アスリートを目指す子どもたちとの日々はいかがでしたか。
◆子どもたちの瞳の奥に映るもの

こんにちは。運営スタッフの木間です。9月18日(土)から2泊3日の日程で開かれた「こどもスポーツ大学inNAGAOKA」(新潟県長岡市)に参加しました。これは「トップアスリートを目指すために学んでおくべきこと」をメーンテーマに、子どもたちに何か出来ないかと考えた長岡市体育協会からの受託研究です。長岡市での開催は今回が初めての試みとなりました。
プログラムにはスポーツ団体に所属する小学生32名が参加し、タグラグビーを通じて、「スポーツを楽しむ力」を学びました。プログラム開始にあたり勝田所長より「外へ出なければ、本当の冒険や経験・発見には出逢えない」ことが伝えられ、子どもたちは少しずつ自分の苦手なことにも挑戦し、最後にスポーツができることに感謝する心を育みました。
タグラグビーの試合では、仲間を信じてパスを託す子、全力で走ってトライを決め、レフェリーの「トライ!」の声にチームの1点を皆で喜び合う−。そんな子どもたちの一生懸命なプレーにはプログラムスタート時の恥ずかしさは無く、「また、やりたい!」「次は勝ちたい!」とスポーツを心から楽しむ声が弾みました。
閉会では子どもたちそれぞれに特別賞が贈られました。「振り返り映像」を観る子ども達の純粋な瞳の奥には、小さいながらもこの3日間で得た「学びの種」が映っているように思えました。私たちISIMにとっては初の"舞台"である長岡で、「チーム力」を発揮することができ、コーチとしてチームに関わった私自身も、子どもたちのスポーツから学ぶ姿勢にスポーツの持つ力を感じることができました。

<編集後記>
子どもたちの生き生きとした表情の変化・充実感が伝わるレポートでしたね。「種をまく」側も、子どもたちからいろいろ教えられる点も多く、互いに実りある体験となったようです。今後はどう継続し、大きく育んでいくかですね。大学では25,26の両日、体育学科のAO入試A方式前期試験が実施され、これから入試も本格化します。季節の変わり目です。皆様も風邪など引かないよう気をつけ、充実した秋をお迎え下さい。(荒木)

2010年9月13日月曜日

i-SIM News060/人とヒトが繋がる〜「スポーツを楽しむ力」が育まれる瞬間〜


こんにちは。仙台大学スポーツ情報マスメディア研究所(ISIM)の宮本です。私は今、肌寒さを感じる北海道でこの原稿を書き上げました。なぜかと言いますと、ISIMでは、9月10(金)〜12日(日)まで北海道上川郡下川町で「こどもスポーツ大学 in SHIMOKAWA」を開催していたからです。それでは、将来の世界的なアスリートを目指す小学校4年生から6年生までの16人が参加した「こどもスポーツ大学 in SHIMOKAWA」について、北海道美深町で活躍している研究スタッフの前田さん、リポートをお願いします。 


人とヒトが繋がる〜「スポーツを楽しむ力」が育まれる瞬間〜
こんにちは。そして、お久しぶりです。北海道美深(びふか)町に出向しております、研究スタッフの前田研吾です。宮本研究スタッフよりバトンを受け、北の大地の現場から前田がリポートいたします。「こどもスポーツ大学」は、上川北部5市町村(名寄市、下川町、中川町、音威子府村、美深町)の連携・協力体制により設立されている上川北部広域スポーツクラブと仙台大学、関係機関が協力して取り組んでいるスポーツ教育プログラムです。 
この地域での開催は、3回目(3年目)です。今回のテーマは「スポーツを楽しむ力」で、参加した子ども達は初めて出会う他市町村の仲間、先生やコーチ達と一体となって"スポーツ"を学びました。「ユニホック」というニュースポツを通じて、スポーツには仲間や相手がいること、ルールがあるということ、協力してチームをつくることなどを学び、みんなが「どうしたら楽しめるのかな?」と考えていました。最終日のユニホックでのゲームでは、一人ひとりの楽しむ力が結集し、その空間にいる全員が楽しみ、熱中していました。 ども達からは「すごく楽しかった!」「中学生になってもまた来たい!」といった充実感が感じ取れる声が聞かれました。 
私たち ISIM は、子ども達と共にスポーツを楽しむ力を学び育んでおります。今回の「こどもスポーツ大学 」でも、スポーツが持つ力を十分に学び、感じることができました。私自
身、また来年、この場に来たい!」と思います。


<編集後記>
いかがでしたか。私自身も「こどもスポーツ大学」に参加し、子ども達が心からスポーツを楽しむ姿を見て、もう少し長く子ども達と一緒にスポーツの楽しさを実感したいと思いました。私たちは子ども達から多くのことを学びました。今後は、学んだことを活かし、私自身、そしてISIMが成長できるようより一層努力いたします。
9月20日(月)は敬老の日のためi-SIM Newsの配信はお休みいたします。 本件に関するご意見・お問い合わせはisim2008@scn.ac.jpまでお寄せください。 (宮本)

2010年9月6日月曜日

i-SIM News 059/リスペクト!おかげさまプロジェクト推進中

こんにちは。仙台大学スポーツ情報マスメディア研究所(ISIM)の岩瀬裕子です。まだまだ暑い日が続いていますが、みなさん体調を崩していませんか。きょうは、仙台大学が中心になって推進している「リスペクト!おかげさまプロジェクト」についてお伝えします。

◆スポーツ界から発信!「おかげさま」のこころ
わたしたちのスポーツは気付かないところで多くの人に支えられています。そこで、スポーツを支える"ひと"や"もの"に互いに感謝しようという試みを「リスペクト!おかげさまプロジェクト」と呼び、仙台大学・ベガルタ仙台(サッカーJ1)・宮城県サッカー協会・ベガルタ仙台ホームタウン協議会で進めています。サッカーだけに限った活動ではありません。広くスポーツを通して「おかげさまのこころ」を伝えあおうというものです。例えば、仙台大学では通学路にある商店街の方々のご協力を得て「おかげさまロード」を設け、体育大生の生活を支えてくれている街の人びとに感謝の気持ちを伝えました。また、ベガルタ仙台の毎ホームゲームでは、試合ごとにさまざまな企画を実施。母の日には、お母さんへのありがとうコメントを募ったり、お盆のときには先祖への感謝の気持ちを集めたりしました。
このプロジェクトは学科や学年、組織を超えた活動に成長しており、活動に参加している学外の方々とのコミュニケーション力が必要なことから、学生の社会性を養うことにも一役買っています。まさに「おかげさまのこころ」を通し、広く社会とつながっています。
そこで、活躍が期待される学生たちの声を聞いてください。どんなことを学生が感じているか理解頂けると思います。
(体育学科1年人見和貴<ヒトミ・カズキ>) 私ははじめ、興味本意でおかげさまプロジェクトに参加しましたが、活動を通して、おかげさまの気持ちを広めようとしているこのプロジェクトを素晴らしく思うと同時に、やりがいを感じました。これからの活動では、少しでも多くの人達が、スポーツだけでなく様々な場面でおかげさまの気持ちを持って活動できるようになればいいと思っています。
(運動栄養学科3年野澤宏貴<ノザワ・ヒロキ>) おかげさまに参加するようになった理由は、最初はベガルタ仙台が関係していて自分はサッカーをしていたので、サッカーに関わることをしてみたいと思ったからです。おかげさま活動を通して、仙台の人達だけでなく日本全国の人達に「感謝」することの大切さを伝えていきたいと考えています。
(スポーツ情報マスメディア学科1年佐藤和也<サトウ・カズヤ> 私がおかげさまプロジェクトに参加するきっかけは安易なものでした。だだサッカーが好きでサッカーに関われる活動に興味を持ったからです。しかし活動に参加するなかで自分の中でおかげさまの大切さを知り、サッカーに関わるすべての人におかげさまの輪を広げていきたいと思っています。
<編集後記>
私は、この活動を通して「お年寄りや妊婦、体の不自由な方々が電車に乗ってきた時、互いに席を譲り合えるような社会を作ること」が目標です。スポーツとともに生きるスポーツ市民のひとりひとりが「おかげさまのこころ」を通して社会参画していきましょう!このプロジェクトに興味を持った方はisim2008@scn.ac.jpまでお問い合わせください。あなたの「おかげさま」を身近なところから始めてみませんか。(岩瀬)

2010年8月30日月曜日

i-SIM News 058/第3回国際スポーツ情報カンファレンス閉幕

こんにちは。仙台大学スポーツ情報マスメディア研究所(ISIM)非常勤研究員の岩瀬裕子です。今年4月から本学東京事務所におりますが先週はカンファレンス実施に伴い、久々に長い時間をISIMで過ごしました。きょうは、昨日閉幕しました第3回国際スポーツ情報カンファレンスについてお伝えします。
◆トップスポーツの今を解く
会場となった仙台大学、そしてエル・パーク仙台(仙台市)には、8月27日から昨日まで、学生を含むのべ180人を超えるスポーツ関係者が全国から集いました。地域や競技現場の視点、それを伝えるマスメディアからの視点、さらには障がい者スポーツの視点など、さまざまな立ち位置から示唆に富んだセッションが繰り広げられ、参加者全員で「トップスポーツの今」を考えました。なかでも2日目は、先週までお伝えしていたユースオリンピック(14〜18歳が参加)開催の意義を紐といたり、2016年東京オリンピック・パラリンピック招致のレガシー(遺産)をどう引き継ぐかをメーンテーマとして筑波・専修・流通経済大学の学生を交えた学生シンポジムも開かれたりと、若い世代のスポーツを見据える試みも行われました。また、ラグビー元日本代表監督の平尾誠二氏や日本アンチ・ドーピング機構の河野一郎会長による特別講演も開かれ、普段はなかなかお目にかかれない著名なトップスポーツの関係者が持つスポーツ観にも触れることができました。

<編集後記>
仙台大学への進学を目指し、これから深くスポーツに関わろうとしている高校生のみなさん、たとえば、少子化が進む今、トップスポーツを続けるために住民票を移し「校区」を変える越境通学をどう思いますか。みなさんは、スポーツで負けた時、誰かから怒られた時、心から「くやしい」「今に見ていろ。次はやってやるぞ!」という気持ちを持ったことはありますか。スポーツの持つさまざまな価値(意義)を一緒になって考えましょう。それが、スポーツ市民、私たち一人一人の役目だと考えます。本件に関するご意見・お問い合わせはisim2008@scn.ac.jpまでお寄せください。(岩瀬)

2010年8月23日月曜日

i-SIM News 057/世界と繋がる第一歩=YOG現地レポート〈3〉完

こんにちは。仙台大学スポーツ情報マスメディア研究所(ISIM)の木間です。
阿部研究員の前半調査を引き継ぎ、8月17-22日の間に研究所から木間・稲福の両スタッフが第1回ユースオリンピック競技大会へ視察調査に行って参りました。特別号〈3〉としてYOG現地レポートをお届けいたします。派遣チームの稲福貴史研究スタッフ、よろしくお願いします。
◆世界と繋がる第一歩=YOG現地レポート〈3〉完
ISIMの稲福です。今日は皆さんにシンガポール現地レポートの締めくくりをお届けいたします。事前調査では、第1回ユースオリンピック競技大会(YOG)における文化・教育プログラム(CEP)は選手だけが参加し、そこからオリンピックバリューの「Excellence(卓越)」「Friendship(友情)」「Respect(尊重)」を学んで行くことであると理解していました。
しかし、ユースオリンピックの現地ではプログラム実施以前に、若いスタッフが積極的に運営に参加することでYOGそのものを盛り上げ、同世代の選手とのコミュニケーションの中でお互いにアイデンティティを確立しながら、異文化交流を行っていました。
スタッフにインタビューを行ったところ、彼らのほとんどが世界の人々と触れ合うことを目的として参加しており、さらに3つの価値の中で「Friendship」が自分にとって最も重要なことであると考えていると回答してくれました。
また、CEPマネジャーはユースオリンピックに参加することは選手はもちろん、若いスタッフにとっても異文化に触れる良い機会であると述べており、オリンピックバリューはそのすべてを持ち合わせていることに最も価値があると語ってくれました。
一方、選手村での選手へのインタビューでは、CEPに参加した事でオリンピアンとしてあるべき姿を考える良い機会になったと話してくれました。
YOGは選手のみならず、同世代のスタッフにとっても有意義な場であり、YOGにさまざまな形で参加する事でオリンピックバリューを学ぶ事ができると感じました。みなさんも、まずは自分の興味のあることからほかの国々を調べ、世界に目を向けてみてはいかがでしょうか。異文化を知る事でこれからの日本に必要なことが見えてくるのではないかと感じました。
<編集後記>
初めてのシンガポールはYOGの旗や幕が色とりどりに装飾され、賑やかな街並みにYOGが溶け込んでいるようでした。最初に話しかけてくれたスタッフはなんと14歳!うまく話せない私に「Where are you from?」と声をかけてくれて、緊張をほぐしてくれたことは忘れられません。小さな国の小さな(若い)スタッフに勇気づけられた海外経験となりました。
さて、お知らせです。研究所主管の「第3回国際スポーツ情報カンファレンス」を8月27-29日の3日間開催いたします。27、29日の2日間は仙台大学、中日の28日はエル・パーク仙台6F(仙台市青葉区)で行います。平尾誠二・神戸製鋼ラグビー部GM兼総監督はじめ、日本のトップスポーツを支える講師をお招きしております。無料です。お越しをお待ちしております。ご質問・ご意見などがありましたらisim2008@scn.ac.jpまでご一報ください。(木間)

2010年8月20日金曜日

i-SIM News 056/大会運営も「ユース」で=YOG現地レポート〈2〉

こんにちは。仙台大学スポーツ情報マスメディア研究所(ISIM)の荒木です。昨日に引き続き、第1回ユースオリンピック競技大会の特別号〈2〉をお届けいたします。派遣チームのチーフ・阿部篤志研究員、今日もよろしくお願いします。
◆大会運営も「ユース」で=YOG現地レポート〈2〉
競技会場の規模は、オリンピックよりもコンパクトで観客席も少ないのですが、大会運営はオリンピックと同様の方式で厳格に行なわれています。どの会場に行ってもまず気づくのは、制服を着たシンガポールの子どもたちが先生の引率で、自分たちのお兄さんやお姉さんのような選手たちの試合を間近に見ているということ。関係者の話によれば、この国のほとんどの小学生がYOGに足を運んでいるそうです。約474万人口の国ならではと思いました。
もう一つ特徴的なのは、大会の進行、記録、計時、審判、レポーター、カメラマンなど、大会運営そのものがとにかく若い役員やボランティアスタッフによって行なわれているという点です。選手のみならず、スタッフとしての経験を若いうちに積むということは、その人自身の成長を促すだけではなく、そこで培われたネットワークを育てていくことで、世界標準の情報と人脈を持ちながら、これからの日本のスポーツを考えていくことができるようになります。
そういった意味でも、スポーツでアジアのハブを目指すシンガポールに残る無形のレガシー(未来に引き継がれるもの)はとても大きく、また今後私たち日本がYOGをどのような機会として捉え、位置づけていくかが重要になると感じました。
<編集後記>
ユースオリンピック競技大会も終盤に差し掛かり、現地で躍動する世界の若人の姿が眼に浮かぶようです。現地の新聞では大きく報道されているようですが、日本では開会式はあっさりと報じられ、その後も目立たないまま。新聞社のスポーツ担当デスクと話してみましたが、「初めての大会で、各社ともどのくらいの規模で記者を派遣し、報道するか判断しにくかった」とのこと。夏の甲子園を筆頭に、各種全国大会などでスポーツ欄が"占拠"される時期であったことも否めません。でも、スポーツに関わる一人としては、残念な気がします。(荒木)

2010年8月19日木曜日

i-SIM News055/世界の仲間と競い合い、学び合う=YOG現地レポート〈1〉

仙台大学スポーツ情報マスメディア研究所(ISIM)の荒木です。今回は19,20日と連続して、シンガポールで14日に開幕した第1回ユースオリンピック競技大会の"特別号"です。派遣されたISIM研究員・スタッフの現地からのフレッシュな報告をお届けいたします。阿部篤志研究員、お願いします。

◆世界の仲間と競い合い、学び合う=YOG現地レポート〈1〉

仙台大学の阿部です。私はいま、第1回ユースオリンピック競技大会(YOG)が開催されているシンガポールに来ています。今日は皆さんに、現地レポートをお届けしたいと思います。
YOGは14歳から18歳の選手が出場できるオリンピック。世界205の国と地域から約3,600人の選手が参加しています。日本からは70名ほどの選手が、この記念すべき第1回大会で世界の仲間と交流しています。
ニュースをみた方もいると思いますが、女子トライアスロンの佐藤優香選手が大会第1号となる金メダルを獲得し、新たな歴史に名を刻みました。現地の新聞でも1面に大きく取り上げられていました。
YOGには、オリンピックと同様に表彰台を目指して真剣に競い合うことの他に、これまでの国際大会とは大きく異なる面があります。それが「文化・教育プログラム(CEP)」です。選手は試合に出ること以外に、滞在中に「CEP」に必ず参加することが定められています。
選手たちは、世界から集まった同年代の選手たちとともに、楽しく学べる50以上のCEP活動の中から自ら選択して参加。チャンピオンとは何か、ドーピングの問題など、選手生活に直接関わる問題から、地球環境やHIVのような世界的な問題など、社会のリーダーとして考えていかなければならない課題について、10人くらいの小さなグループになって学んでいます。その中でお互いの文化や経験を共有し認め合う時間を共有しています。
日本選手も、多少英語が分からないことに戸惑いながらも、積極的に参加していました。逆に言えば、英語で意思を伝えることができれば、もっと深いコミュニケーションが取れて、世界の友人が一気に増えていく有意義な場であると実感しました。

<編集後記>
大きなスポーツ大会などのイベントで使われる「若人の祭典」-。開催中の第1回ユースオリンピック競技大会にぴったりのフレーズです。個人的にも、競技と文化・教育プログラムが一体となっている仕組みに未来を感じます。YOG現地レポートは明日(20日)と23日にも発信する予定です。ご期待下さい。YOGへの疑問、質問、意見などがありましたらisim2008@scn.ac.jpまでご一報下さい。(荒木)

2010年8月9日月曜日

i-SIM News054/スポーツを通じた教育に重点を置いたユース世代のオリンピック「YOG」、いよいよ開幕!

仙台大学スポーツ情報マスメディア研究所(ISIM)の荒木です。9日発信の第2弾では、シンガポールを会場とする第1回ユースオリンピック競技大会に焦点を合わせてお送りします。間もなく開幕する大会には、ISIMから研究員ら3人を派遣し、世界規模の若人の祭典を詳しく視察・研究してきてもらいます。それでは派遣チームのチーフ・阿部篤志研究員、よろしくお願いいたします。

◆スポーツを通じた教育に重点を置いたユース世代のオリンピック「YOG」、いよいよ開幕!
仙台大学講師の阿部です。いよいよあと5日で、第1回ユースオリンピック競技大会(以下、YOG)がシンガポールで開幕します。
YOGは14歳〜18歳を対象としたユース世代のオリンピック。205の国と地域から約3,500人が参加します。日本からは16競技71人の代表選手(7月30日現在)が世界の仲間と競い合い、交流します。YOGがユニークなのは、大会に参加する選手たちは全員、競技会のみならず、文化・教育プログラム(以下、CEP)にも参加することが定められているところです。
各国・地域から参加する選手たちは、 CEPを通じて、 スポーツの価値やアンチ・ドーピング、環境問題などの世界が抱える課題をともに考えます。島全体を使った「アイランドアクティビティ」では、協力し合って何かを成し遂げる大切さを学ぶとともに、「スポーツを通して体と心を鍛えた、世界のいろいろな国の人と交流し、平和な社会を築いていこう」というオリンピックの理念である「オリンピズム」を体験的に学ぶそうです。
YOGのキーワードは「卓越(Excellence)」「友情(Friendship)」「尊重(Respect)」という3つのオリンピックの価値。ぜひJOCやIOC、大会組織委員会のホームページやブログ、ツイッターなどをのぞいて、YOGの雰囲気を感じてください。大会に参加する選手や指導者だけではなく、日本にいる私たちも、この大会がなぜいま、開催されるのか、この大会は私たちに何をもたらすのかを考えてみましょう。これからの私たちのスポーツ活動を考える上でも、たくさんのヒントがそこにはあると思います。YOGは、2010年8月14日(土)〜26日(木)の13日間で開催されます。

★関連サイト
IOC(国際オリンピック委員会)
http://www.olympic.org/
JOC(日本オリンピック委員会)
http://www.joc.or.jp/
SYOGOC(大会組織委員会)
http://www.singapore2010.sg/public/sg2010/en.html
- facebook
http://www.facebook.com/youtholympicgames
- twitter
http://twitter.com/singapore2010

<編集後記>
今後、随時も含めて2ないし3回にわたり「シンガポール便り」を発信する予定でおります。ご期待下さい。YOGへの疑問、質問、意見などがありましたらisim2008@scn.ac.jpまでご一報下さい。できるだけ速やかに対応いたします。(荒木)

i-SIM News053/来た、見た、決めた=オープンキャンパス夏の陣

仙台大学スポーツ情報マスメディア研究所(ISIM)の荒木です。今日は連日のじりじり照り付ける太陽がひと休み。ちょっぴりですが過ごしやすい天候となりました。オープンキャンパスが実施された7日は保護者も含めて990人が仙台大学を来訪。当日は熱中症が心配されるほどの熱さでしたがトラブルもなく、志望したい学科を見極めようする生徒がハンカチ片手に精力的に動き回るなど、大いに盛り上がっていました。熱気の程をスポーツ情報マスメディア(SIM)学科の"星"、大町祐太君に報告してもらいます。

◆来た、見た、決めた=オープンキャンパス夏の陣
みなさんこんにちは。SIM学科4年の大町です。土曜日は炎天下の中、オープンキャンパスにご来場いただき大変ありがとうございました。
今年のSIM学科は、少しでも多くの生徒さんに関心を持ってもらおう−と学科・研究所が一体となってニュース製作、取材・映像編集体験など、遊び心に満ちた企画を連打しました。高校生の皆さんからは「すごく面白いと思った」「スポーツを色々な形で見ることが出来ると分かった」などの声が聞かれ、SIM学科で学んでみたいという方もいて、疲れも吹っ飛ぶ思いでした。
私にとって、今回は学生として最後のオープンキャンパスでしたが、皆さんとたくさん話が出来て、心から楽しめました!
SIM学科は人との繋がりを大切にする学科です。スポーツを通して人ともっと繋がりを持ってみたいと感じた高校生の皆さん、ぜひSIM学科にチャレンジし、来春は仙台大学のキャンパスで躍動してみませんか。心からお待ちしています。

<編集後記>
お知らせです。来週16日はお盆で1回配信を休みます。その代わりというわけではありませんが、間近に迫ったユースオリンピックの紹介を本日の"第2弾"としてお送りします。また、研究所主管の「第3回国際スポーツ情報カンファレンス」を8月27−29日の3日間開催いたします。27、29の2日間は仙台大学、中日の28日はエル・パーク仙台6F(仙台市青葉区)で行います。平尾誠二神戸製鋼ラグビー部GM兼総監督はじめ、日本のトップスポーツを支える講師をお招きしております。無料です。お越しをお待ちしております。isim2008@scn.ac.jp(荒木)

2010年8月2日月曜日

i-SIM News052/スポーツへの“思い”を交換=スポーツを考える会

こんにちは。仙台大学スポーツ情報マスメディア研究所(ISIM)の荒木です。宮城県もご多分に漏れず、記録的な猛暑が続いています。おじさんたちが皆さんたちの年代の頃、夏のスポーツは乾きとの戦いでした。当時は「練習中は水を飲むな」が鉄則。辛いものでした。現在は様変わりです。暑い日のスポーツは炎天下かどうかに関わらず、十分な水分補給が常識です。スポーツマンとして自己管理はかかせません。お互い気をつけましょう。さて、今回はスポーツをこよなく愛する方々の"ホットな語らい"を紹介してもらいます。研究所で業務を手助けしてくれている大町君、お願いします。
◆スポーツへの"思い"を交換=スポーツを考える会
スポーツ情報マスメディア(SIM)学科4年の大町祐太です。スポーツを考える会は、マスメディア関係者はじめ地域スポーツクラブ関係者、行政のスポーツ担当者、一般市民などスポーツに関心のある様々な職業の方々と一緒に、スポーツについてざっくばらんに語り合う会です。
7月29日(木)午後1時半から今年初めての会(通算4回目)が仙台市青葉区川平の研究所分室で開かれ、約20人の方の参加がありました。
まず、ISIMの勝田所長が今月14日からシンガポールで開催されるユースオリンピックについて情報を提供。
参加者は初のユースオリンピックは競技で覇を競うだけでなく、それぞれの国の文化や芸術の紹介、スポーツを行う際に欠かせないモラル、相手を思いやる心などを盛り込む試みに興味を持って耳を傾けていました。
続いてスペシャルオリンピックス(知的障がい者の自立支援を行うボランティア組織)宮城の佐藤田鶴子氏が、障がい者スポーツの中で実施されている競技レベルに応じてスポーツが楽しめるシステムや、大会出場者全員が表彰される工夫について解説。参加者が積極的に意見を出し合い、障がい者スポーツに対する知識を深めていきました。
参加者はそれぞれの立ち位置を踏まえた上で、スポーツへの"思い"を交換し合い、これからのスポーツについて真剣に考えていました。
<編集後記>
スポーツ好きの異業種の方々が一堂に集まり、それぞれの立場から意見を交換し合う。その中で自分の考えを再認識したり、新しい切り口に感心したり−。こうした場を提供することも、ISIMの大切な役割だと考えています。今年中にもう一回開催する予定でいます。「未成年者お断り」ではありません。門戸はいつも開放です。(荒木)

2010年7月26日月曜日

i-SIM News051/祝1年!=i-SIM News誕生からまもなく1年

皆さんこんにちは!「暑いですね〜!」が挨拶変わりになる程の猛暑に見舞われていますが、お元気ですか?仙台大学スポーツ情報マスメディア研究所(ISIM)研究員の山内です。さて研究所が発信するi-SIM Newsが満1才を迎えました。i-SIM Newsを連載する研究所ブログも開設から半年を迎えます。多くの関係者が様々な書き込みをし、話題を提供して参りましたが皆さまの読後感想は如何でしょう。我々にも、もっと興味ある話題を提供できなかったかな〜という気持もあります。今回は、粟木ISIM副所長と私から1年間の総括をします。

◆ヒトと人を結び、繋ぐ
このi-SIM Newsの発信が開始されはじめてから一周年を迎えます。その中で、多くの題材が取り扱われてきました。
学科の情報、研究所主催イベントの情報、研究所の日常を切り取ったものもありました。有益な情報を獲得するために最も有効な方法は、有益な情報を発信することであります。
これはまた、ヒトと情報、ひいてはヒトと人を結び、繋ぐという研究所の大きな使命にも直結しています。
「われわれは『情報』に対して真摯に向き合えたか」。これを機会に、この問いに今ひとたび向かい合いたいと考えています。(粟木)
◆ブログの影響力恐るべし!
さて、メディア領域が専門の私の立場から申し上げると、「ブログの影響力恐るべし!」と言った姿が見えてきます。
数年前、日本語ブログの数が英語ブログの数を上回ったとの報道ありました。
アメリカの大手ブログサイトの調査でしたが、英語ブログ36%、日本語ブログ37%、中国語8%、イタリア語3%、ロシア語2%だったそうです。ブログは単にお知らせ文だけではなく自分の思いを日記風に書き連ねる特徴も持っているだけに、日本人にあった表現伝達方法であるのかなとも思います。何しろ日記と言えば平安時代の昔から世界に先駆け「徒然草」「土佐日記」など優れた作品・DNAがありますからね。
さて今日の状況を見ると、既存メディアでも、ラジオでは「はがき」に変わってブログ、ツイッター、メールの声を紹介し、テレビでもブログを基にした番組、ブログをきっかけにした情報を取り上げています。
新聞も紙面に登場するだけでなくWeb版にはブログコーナーが設けているところもあります。
まだNewsのメインになるには多数の問題がありますが、近い将来既存メディアではなくブログが世論をつくると言った時代が来るかもしれません。
ブログが発信する情報を無視できない時代になりつつあります。(山内)
<編集後記>
1歳を迎えたi-SIM Newsも、情報の断片をお伝えしつつ内容を充実し、i-SIM Newsならではの肌触りを持ったスポーツ界の情報、スポーツメディアの話題・問題をお届けできるよう頑張りたいと思っております。そしてi-SIM Newsやブログがスポーツ界にどんな影響を与えるか?今後研究所として取り組む課題かも知れませんね。この件を含め、皆さまからのコメントをお待ちしています。追伸、河北新報のWeb版「ふらっと」にスポーツ情報マスメディア学科の学生がブログ発信を始めました。ブログを知ると共に情報を正しく扱い、訴求力のあるブログ作りが出来るよう指導していきたいと思います。また、8月7日(土)にはオープンキャンパスが行われます。皆様の参加をお待ちしております。詳しくは仙台大学ホームページhttp://www.sendaidaigaku.jp/ をご確認ください。(山内)

2010年7月12日月曜日

i-SIM News050/気分はもう大学生!!=学科一日体験会

皆さんこんにちは。スポーツ情報マスメディア研究所(ISIM)の荒木です。7月10(土)、11(日)の両日、仙台大学で体育学科・スポーツ情報マスメディア学科・健康福祉学科の「学科一日体験会」が開催されました。初日の体育・スポーツ情報マスメディア学科は天候に恵まれ、県内外から約190名の高校生と保護者が来学。実際に大学での授業を体験しました。今回はスポーツ情報マスメディア学科での模様をお伝えします。開催準備などで汗を流してくれた研究所スタッフの木間さん、お願いします。
◆気分はもう大学生!!
ちょっと緊張の入学式後、1時間目がスタート。先生方や学生から3つの学科教育の特徴のほか、学生生活の状況などが説明されて興味津々。2時間目は学科3年生と2年生の実際の授業が公開されました。最初は見学のつもりでしたが、急遽3年生と一緒にコミュニケーションゲームに参加することに−。3年生の上手なリードでだんだんリラックスし、楽しみながら状況に溶け込んでいました。3時間目と4時間目は模擬授業。「競技力向上のための戦略映像」「テレビ番組ができるまで」「世界は情報で動く」「ジャーナリズムの世界を知る」の各授業から選択して、参加してもらう形式です。先生方の専門的な話に、参加者は真剣な眼差しで理解しようとしているようでした。一日のスケジュールが終了した際、高校生からは「楽しかった。今まで分からないことが分かって良かった」という声が多く聞かれました。保護者の方からは「受験前に一緒に来てよかったです」などの感想をいただき、パンフレットでは伝えきれない仙台大学やスポーツ情報マスメディア学科の"良さ"や"面白さ"を感じてもらえました。
また、学科一日体験会では学生を中心とした「映像制作プロジェクト」が展開され、学科一日体験会の様子を撮影。最後に振り返り映像として参加者にフィードバックする活動が行われました。2日間にわたり、12名の学生が校内を走り回って撮影し、「楽しい!」をコンセプトとした5分間の振り返り映像を制作し、上映しました。自分の姿が映っていて友達と照れ合ったり、来年の大学生となった自分を想定して見入っている高校生の姿に接し、限られた時間との戦いで疲れながらも、達成感を感じている学生が目立ちました。
今回、私もスタッフとして参加し、「学科一日体験会」が大学選びの貴重な材料になることや、その'貴重さ'を参加した高校生の心にしっかり刻み込む「振り返り映像」の重要性を感じた2日間でした。
〈編集後記〉
8月7日(土)にはオープンキャンパスが開催されます。スポーツ情報マスメディア学科の教員のみならず、現役の学生、研究所スタッフも来学された皆さんの質問や相談に対応できるよう、お待ちしております。申込不要、出入り自由です。研究所にも、ぜひお越し下さい。なお、詳しくは仙台大学ホームページ http://www.sendaidaigaku.jp/ をご確認ください。(荒木)※19日は祝日(海の日)のため、次回は26日配信となります。

2010年7月5日月曜日

i-SIM News:049/「TEAM宮城」プロジェクト=活動進捗・今後の展開

仙台大学助教の藤本です。i-SIM News45,46から引き続き、宮城県高校総体を活動の場として展開している授業「TEAM宮城」プロジェクトにおける、活動進捗・今後の展開についてご紹介します。それでは、前回同様にナビゲーターは、TEAM宮城プロジェクトリーダーを務めている高橋悠さんです。お願いします。
みなさんこんにちは。スポーツ情報マスメディア(SIM)学科3年の高橋悠です。今回は以前に紹介しました4つのチームの各リーダーから、Team宮城の具体的な活動の進捗状況や今後の展開について紹介してもらいたいと思います。
(1)情報支援活動本部(HQ)
私たちHQでは、これまでに定期的なリーダーミーティングの開催やニュースレター(6月6日発行)の作成、各チームの情報共有がスムーズにできるような環境作りを行ってきました。リーダーミーティングでは先生にも参加して頂き、各チームの活動状況の報告やその時々の課題・疑問等を話し合い、議事録作成や活動日程の図表化をしてその後の作業が進めやすいような工夫をしてきました。今後の具体的な活動としては、
(1)Team宮城の活動全体の振り返りビデオ
(2)総括レポート
(3)活動報告書
以上の3つの作成と、引き続き各チーム間の連携がきちんと図れ、メンバー全員で活動していけるような環境作りを行っていきたいと考えています。(高橋悠)
(2)インテリジェンス・チーム(Iチーム)
現在までにインテリジェンス・チームとしてプロモーションペーパー(以下PP)を発行しました。これは主に宮城県の一般の人や選手、指導者の方々向けに発行したもので、他県が行ってる取り組みやユースオリンピックの存在、マイナーと言われるスポーツの選手や競技の紹介をまとめた物です。他県の取り組みやユースオリンピックに関しては、選手や指導者に刺激を与えるといった意味合いが強く、またマイナースポーツを広くプロモーションするといった目的です。今後については、PPを配布した場所では好評だったと聞いているので、実際に現場の人たちに何らかの形で欲しい情報・あったらいいなと思う項目等を聞いて、第2弾を制作しようと考えています。(中川哲太)
(3)アナリシス・チーム(Aチーム)
アナリシスの現在の活動状況は分析するための資料も手に入り、各自が担当競技に分かれ分析項目に沿って活動しています。チーム発足時は、プロダクト案が決まらないということでとても苦労しましたが先生方を含めHQのメンバーからもアドバイスを頂き、チームでなんとかプロジェクトを成功させようとする大きな力を感じました。今後の活動としては、また新たに頂いたアドバイスを参考に各自が分析項目を視覚化していく段階に入っていくところです。(村上大介)
(4)プロモーション・チーム
プロモーション・チームでは部活動促進のアプローチを、プロモーションビデオを利用して部活動不参加の人やこれから部活動を始める人をターゲットに取り組みを進めてきました。そのために宮城県高校総体の大会、試合の映像を収集してきました。今後の活動としては、映像作成と共にどのようにこの映像を利用して行くかを深く考えていきたいと思います。(栗田成)
最終回の授業へ向け、どのチームも目的・目標をもって作業を行っています。「組織的な情報活動」はとても奥が深く、自分たちなりの「組織」を作るということはなかなか難しいですが、これまでに出たたくさんの反省点を生かしながら、「宮城県高校総体におけるスポーツ活性化」という最終目標を達成できるように、メンバー全員で協力し活動していきます。
<編集後記>
いかがでしたか。この授業では、"スポーツ情報を扱う事の意味"を学生一人ひとりにいかに意識させるかが第一歩です。同時にスポーツ情報を扱うリアルな現場で活動することにより、チームでプロジェクトに取り組む事の重要性を充分体感する事ができたのではないかと感じています。今後の展開としては活動を通して得た情報をどのように発信し、また、その後の活動に生かしていくのかなど、学生の視点から生み出される新たな取り組みや手法に期待したいと思います。 (藤本) 

2010年6月28日月曜日

i-SIM News:048/ISIMと地域の連携=学生が思いを語る

仙台大学スポーツ情報マスメディア研究所(ISIM)の宮本です。前回のi-SIM Newsでは、北の大地で地域とISIMの"架け橋"となる活動を行っている研究スタッフ(前田研吾)を紹介いたしました。今回は、ISIMが地域と連携して行う「スポーツ教育プログラム」において、ISIMスタッフとともに活動した学生に思いを語ってもらいます。5月に、山形県スポーツタレント発掘事業の一環として行われた「YAMAGATAドリームキッズ ショートキャンプ」にスポーツ情報マスメディア(SIM)学科の学生が帯同しました。その3名からコメントをいただきました。学生の皆さんお願いします。(学生からのコメントは原文のままです。)
◇ISIMと地域の連携=学生が思いを語る
"子どもたちのモデルに"
YAMAGATAドリームキッズに参加して、私たちはいつでも小学生の前でお手本でなければいけないと感じました。将来山形県をリードしていく子どもたちの前で、私たちは彼らのモデルであり、良きお兄さんお姉さんでなければなりません。スポーツ界の未来を担うキッズたちの育成と共に、私たちも日々成長していく必要があります。(SIM学科4年:大町祐太)

"人と人との関わり"
スポーツタレント発掘事業に携わることができるということは、子どもたちがこれから迎える未来に一緒に歩んでいくことができるということです。私はこの事業に参加し、人と人との関わりの大切さを再確認できました。スポーツマンとして、スポーツに関わる者として、いろいろなスキルなども必要ですが、まずは人間力を高めることが何よりも大切だと感じました。(SIM学科3年:佐藤康平)

"子どもたちの夢、日本の夢"
子どもたちの夢、日本の夢をともにかなえるスポーツタレント発掘事業。そんなイメージで私はYAMAGATAドリームキッズなど様々な活動に参加しました。しかし、現実は難しいと感じることが多々ありました。まだ始まったばかりのこの事業では、いろいろな県で試行錯誤のプログラムを考えていました。だからこそ私は日本で確立したプログラムをつくるべきだと感じました。そして、これからもタレント発掘事業に関わって勉強していきたいと思います。(SIM学科3年:栗田成)
<編集後記>
いかがでしたか。今回は地域における学生の活動をお伝えしました。ISIMの活動は人と人との関わりなくして存在しません。地域の関係者、学内の教職員、保護者の皆様、そして学生の支援があり、様々な活動を展開することが出来ます。今回のi-SIM Newsでは私自身も"人と人との関わり"を再認識しました。今後ともご支援・ご協力のほどよろしくお願いいたします。(宮本)

2010年6月21日月曜日

i-SIM News:047/スポーツを通した“まちづくり”

仙台大学スポーツ情報マスメディア研究所(ISIM)の荒木です。ISIMは大学の第3体育館2Fにある研究所を中心に、研究・情報発信・スポーツ教育プログラム展開・人材育成−など多岐に渡る活動を展開しています。こうした息吹を地域に伝え、地域とISIMを繋ぐ"架け橋"となるよう、スタッフ1人(仙台大学大学院2年)を北海道に出向させています。1年間の任期中どれだけ地域に溶け込み、研究成果を積み上げていけるか。前田君、力の見せ所です。連携という大輪の花を咲かせてください。期待しています。

◇スポーツを通した"まちづくり"
皆さん、こんにちは。ISIM研究スタッフの前田研吾です。私は、4月から仙台大学と協力協定を結んでいる北海道美深(びふか)町で、町の皆さんや関係する多くの方々とともにスポーツを通した"まちづくり"に取り組んでいます。具体的には、総合型地域スポーツクラブ「びふかスポーツクラブ」のサブマネジャーとして、また美深町体育指導委員として町の皆さんがスポーツに触れ、有意義に取り組める場づくりを行っています。その他、スキーフリースタイル競技"エアリアル"において世界で活躍することを目指し、日々トレーニングに励んでいる"BIFUKA AIR FORCE"の子ども達とともに、冬期間の競技大会や雪上トレーニングへ向けたカラダ(身体面・精神面)づくりを中心としたオフシーズン・トレーニングを行っています。
美深町に住み始めて早3カ月が経とうとしていますが、大学時代に恩師から教わった"人(との関わり)がヒトを育てる"という言葉を、人と直接顔を合わせてスポーツと関わる"いま"体験的に学ぶという貴重な経験をさせていただいています。これから、本格的な梅雨の季節(北海道では、他地域ほど梅雨という季節は感じられません)に入り、暑い夏がやってきます!そこで生活する我々も更に"あつい"姿勢で、スポーツと関わっていきたいと思っております!
<編集後記>
前田君、元気でやってるようだね。君を送り出す時、自分の息子との別れのような気がして一抹の寂しさを感じました。けれど、時々送られてくる近況報告や電話越しの明るい声を聞いて元気をもらっています。考えてみると、君は道産子。北の大地に戻っての活躍は「水を得たような魚」のように当然のことかもしれないね。しっかり食べて健康に留意し、充実した日々を送れるよう願っています。(荒木)

2010年6月14日月曜日

i-SIM News:046/組織的な情報活動の役割と機能=「TEAM宮城」プロジェクト

仙台大学講師の阿部です。梅雨の季節となりましたね。雨はスポーツの価値を高めてくれている、と言ったら不思議に思いますか? スポーツには「その状況に自分がどう向き合えるかを試される場」であることに大きな価値があります。雨はいつも私たちに想定外のシナリオを提供してくれます。「ああ、また今日も雨か」とグラウンドで練習ができず、悶々としたことをよく覚えています。「仕方がない」と諦めることなく、その時に自分が何を考え、いかに工夫したり行動するかが、私たちの気づきや学びを促します。雨が降ったら「試されているんだな」と自分と向き合い、知恵を出し合い、その状況に挑戦する。雨を皆さんの味方につけてほしいと思います。
さて今日は、宮城県高校総体を活動の場として展開している授業「TEAM宮城」プロジェクトにおいて、組織的な情報活動を進める上での「役割と機能」についてご紹介します。ナビゲーターは、TEAM宮城プロジェクトリーダーを務めている高橋悠さんです。
◆組織的な情報活動の役割と機能
こんにちは。スポーツ情報マスメディア(SIM)学科3年の高橋悠です。今回は「TEAM宮城」の中での「組織的な情報活動」にはどのような機能や役割があるのかということについてご紹介したいと思います。
私たちは現在以下の4つのチームに分かれて活動しています。
(1)情報支援活動本部
ここでは各情報活動の統括や連携先とのコミュニケーションを図るという役割を担っています。その他にも各チームがそれぞれの仕事をしやすいような環境作りや状況によっては作業の振り分け等も行います。
(2)インテリジェンス・チーム
インテリジェンス(Intelligence)とは情報・知識という意味です。ここではスポーツ活性化に向けて新たな工夫につながる情報の収集と共有を図るため、公刊資料(オープンソース)や高校総体会場での取材からの情報収集を行っています。
(3)アナリシス・チーム
アナリシス(Analysis)とは分析という意味です。ここではデータに基づく分析により、高校総体の現状や全体像を把握するため、オープンソースや過去の大会関連資料による分析活動を行っています。
(4)プロモーション・チーム
プロモーション(Promotion)とは普及促進という意味です。宮城県高体連や高校総体が目指すスポーツや部活動のあり方や具体的な取り組みについて、その普及や促進を図るため、競技会場へ行き実際の試合の撮影や選手への取材から、プロモーションビデオを作成しています。(部活動2010)
各チームでリーダーを決定し、そのリーダーを中心としてこれらの役割や目的に沿った情報支援活動を行っています。全体でまとまっての作業というものがほんどなく、チームごとの活動が多くなります。しかし、定期的にリーダーミーティングを行い各チームの作業の進捗報告や今後の活動について話し合っています。またFDルーム(仙台大学第3体育館2階)の一角を情報共有スペースとして使用しています。ここにはチームミーティングの議事録や活動計画等様々な情報が貼り出されているので、他のチームが現在どのような活動を行っているのかがわかるようになっています。
このように役割分担をし、活動を行うことで様々な視点から情報を収集することができます。更にはそれらの情報をいろいろな形で共有・発信することもできます。
大きな組織になればなるほど1つにまとまるのは大変ですが、最終目標(今回の場合には「宮城県高校総体におけるスポーツ活性化」)を全員が念頭に置き、それに向かって自分たちの役目を着実に果たしていくことで、組織としての機能が十分に発揮されていくのだと思います。
<編集後記>
いかがでしたか。組織的活動では、メンバー全員が共通に目指すもの(ビジョン)を持てるかどうかがとても大切です。個人とチームのパフォーマンスは常に互いに影響し合います。個人競技であっても、部としてのチーム化が重要だと言われる理由は、そこにあるかも知れません。ご意見・ご質問は isim2008@scn.ac.jp まで。(阿部篤志)

2010年6月7日月曜日

i-SIM News:045/「TEAM宮城」キックオフ!=組織的な情報戦略活動を学ぶ

仙台大学講師の阿部です。先週末はあいにくの雨の中、多くの競技種目で県高校総体が開催されました。私は土曜日、本学学生とともに大和町の宮城県自転車競技場へ。人生で初めて、すりばち状になっているバンクの内側から競技を観ました。アスファルトの上を高速で走り抜ける自転車の「ゴーッ」というタイヤ音と、響き渡るコーチたちのラップタイムを伝える声が印象的でした。今日は、高校総体の現場で行われている私たちの演習授業についてご紹介します。
◆組織として情報戦略を学ぶ 「TEAM宮城」キックオフ!
こんにちは、スポーツ情報マスメディア(SIM)学科4年の大町祐太です。SIM学科では3年生の「スポーツ情報戦略論演習�」という授業の中で「TEAM宮城」という情報支援プロジェクトを立ち上げ、実践的な授業を実施しています。「TEAM宮城」とは、オリンピックにおける日本代表選手団に対する情報後方支援活動(東京Jプロジェクト)をモデルとして、宮城県高校総体という総合競技大会の現場において「組織的」に情報(インフォメーションやインテリジェンス)を扱うことを様々な視点から学びます。このプロジェクトの一番の目的は、スポーツに関わる選手・指導者・関係者が、スポーツの価値(Value)やこれからのスポーツのあるべき姿について、新たな情報や観点から考える一つのきっかけを作ることにあります。
例えば「他校の取り組みを参考として、ある高校の部活動の現場で新たな取り組みが生まれる」「部活動への理解が促進されて加入する生徒が増える」など、ぽつりぽつりと未来に向けた新たな試みや動きが生まれていくことで、宮城県の高校スポーツがもっと豊かで魅力的なものになっていく、そういったきっかけとなる「種」を植えることが、今回のプロジェクトの使命(Mission)と言えます。
私たちは昨年度、今回の活動の前身となる「Team RIFU 2009プロジェクト」を実施しました。宮城県の利府高等学校の高校総体での各部活動の戦いを、情報面で戦略的に後方支援するという形の演習でした。このプロジェクトでは、競技の枠を超えて「一つのチーム」として戦う気持ちを持てるように、各会場に散らばった情報戦略スタッフが収集した情報を1枚のニュースレターに集約し、それを再び各会場で配布しました。また試合の映像や他の部の学生へ向けたコメントを撮影し、モチベーションビデオの制作にもチャレンジしました。
本年度も高校総体の会場でビデオカメラを片手に情報活動をしている若い情報戦略スタッフを見かけたかも知れません。現場から大学に戻った彼らは今日も、6月末にかけて、収集した情報を加工・分析して今後の高校総体や部活動を考える上で参考となるレポートを作成したり、プロモーションビデオを作成しています。
◆学科一日体験会、7月10日(土)開催が決定!
来る7月10日(土)、仙台大学にて「学科一日体験会(体育学科・スポーツ情報マスメディア学科共催)」が開催されます。大学の授業を体験したり、進学について大学の先生や職員に直接相談をする良い機会ですので、ぜひお気軽にお越し下さい。参加お申し込み等の詳細は後日、本学本学ホームページ http://www.sendaidaigaku.jp/ で案内されますのでチェックしてください。また来週以降のi-SIM Newsでもお知らせする予定です。
<編集後記>
来週は「TEAM宮城」情報支援プロジェクトの続編です。組織的な情報活動にはどのような機能や役割があるのか具体的にご紹介します。普段のスポーツ活動に役立つ情報が満載です。乞うご期待。(阿部篤志)

2010年5月31日月曜日

i-SIM News:044/研究所スタッフ、本年度の抱負を語る

仙台大学スポーツ情報マスメディア研究所(ISIM)の荒木です。先週の研究員に引き続き、今回は研究所スタッフを紹介します。運営と研究の両方に関わる人もいますが、基本的にはこまごまとした事務を処理する「縁の下に力持ち」です。研究員の方々に大きな果実(知的財産)を創出してもらえるように、日々活動を続けています。それでは皆さん、ひと言抱負をどうぞ。
◆研究所スタッフ、本年度の抱負を語る
・知識欲 稲福 貴史(研究スタッフ、仙台大大学院1年)
4月から研究所に配属となりました。沖縄出身です。日進月歩、新たな"情報"を追い求め、成長していきたいと思っています。
・人材育成 岩瀬 裕子(非常勤研究員)
本年度から仙台大学東京事務所駐在となりました。スペイン社会がスポーツに何を期待しているか、その機能に注目している一方で、"おかげさま"の心でスポーツを通した人材育成を進めています。
・日々努力 小野寺 努(非常勤研究員)
映像業界で25年以上勤めてきました。映像アカデミーを定期的に開き、現場同様の映像制作のノウハウを伝えています。今年は、アカデミーとして新しい制作にチャレンジします。
・チームワーク 木間 奈津子(運営スタッフ、仙台大学OG)
"チームISIM"として、自分の立ち位置・持ち味を生かしながら、このチームを楽しみたいと思います。
・北の大地で 前田 研吾(北海道美深町に出向中、仙台大学大学院2年)
子どもたちの顔が見える場所で、スポーツ振興に従事できることに喜びを抱くと同時に感謝をし、子ども達とスポーツが出会う"きっかけ"づくりに尽力していきます。
・自分らしさ 宮本 学(研究スタッフ、仙台大学大学院2年)
研究所は今年で2年目ですが、毎日勉強中です。どんな時でも自分らしさを見失わずに頑張りたいと思います。
・前進、前進 大町 祐太(アルバイト、仙台大スポーツ情報マスメディア学科4年)
今年から研究所で働かせていただいております。1年間、授業も仕事も全力で心は熱く、頭はクールに頑張ります!よろしくお願いします。
・健康第一 荒木 廸(事務課長)
人の名前、年号、名称などが次々忘却のかなたへ…。困ります。若い人の"お荷物"にならないよう物忘れはさておき、健康に留意します。
<編集後記>
研究所スタッフは少人数ながら老若男女が勢ぞろいで、個性も豊かです。みんな頑張り屋の仕事人。明るく元気です。ISIM 3年目の今年、事務処理がはかどる新機軸を生み出してくれそうなメンバーで、期待大です。(荒木)

2010年5月24日月曜日

i-SIM News:043/私たちのビジョン!=ISIM研究員、本年度の抱負を語る

仙台大学講師の阿部です。今日は久しぶりにまとまった雨が降っていますね。本年度も間もなく2ヵ月が過ぎようとしており、本学のスポーツ情報マスメディア学科(SIM)も、スポーツ情報マスメディア研究所(ISIM)も、新たな顔ぶれでの活動が本格的に動きだし、活気に溢れてきました。
さて今回は、ISIMの諸活動に従事する研究員に、本年度の抱負を尋ねました。皆さんには、専門的な内容はともかくとして、短いコメントの中にある話題やキーワードから、いまISIMがどのようなことを考えながら前に進もうとしているのかを、肌で感じ取っていただければと思います。
◆私たちのビジョン!=ISIM研究員、本年度の抱負を語る
"私たちはスポーツを未来から託されています。スポーツの本質的な価値や意義を探究し、創造する活動をさらに深めて行きたいと思います。"
勝田隆(ISIM所長)
"研究所の大きなプロジェクトのひとつであるタレント発掘育成事業は、東京都、山形県の活動が加わりまたその幅を広げたところです。本年度はこれらの活動を充実させるためにスポーツ全般にアンテナを張り巡らせたいと考えています。"
粟木一博(同・副所長)
"本年度は、学科創設後完成年度を迎え、これまで以上に研究所(ISIM)と学科(SIM)の連携が大切になると思います。そこで、私も、全研究員、学科教員の共通理解の促進を心がけたいと存しておりますので、よろしくお願い致します。"
太田四郎(同・研究員)
"メディアを担当するものとしてアカデミーで学生を教育とともに「メディアが紹介するコンテンツの問題」「ジャーナリズム」「取材方法」「スポーツの見方」などスポーツ情報の発信と受け取り方に関する研究発表を積極的に進めねばと考えます。加えるならば「言語表現力」なども課題ですね。"
山内亨(同・研究員)
"「ビッグスポーツイベント・マスメディア・ナショナリズム」。今年は格好な研究材料、サッカーW杯。"
齋藤博(同・研究員)
"本年度の目標は、多文化主義と公共圏の視点から、日本におけるジャーナリズムとスポーツの関係を検証することです。"
リン・イーシェン(同・研究員)
"バレーボールの情報戦略スタッフ(アナリストなど)育成のために必要な教育プログラム、検定、ライセンス、に関する研究を行いたいと考えています。"
石丸出穂(同・研究員)
"競技スポーツにおけるIT機器の利活用を基本観点とし、競技スポーツ現場で行われている、撮影される構図の基本スタイルを整理し、競技特性などからの分析を進めていきます。"
藤本晋也(同・研究員)
"競技力向上に関わるあらゆる意思決定に必要な情報(Intelligence)をいかに戦略的かつ効果的に扱っていくか、をさらに追求します。"
阿部篤志(同・研究員)
<編集後記>
次週は、ISIMの活動を支える研究スタッフを紹介します。お楽しみに!(阿部)

2010年5月17日月曜日

i-SIM News:042/就活戦線は先手必勝!

仙台大学スポーツ情報マスメディア研究所(ISIM)研究員の山内です。連休が終り大学に活気が戻ってきましたが、4年生の姿はあまり見かけません。何故かというと、4年生は卒論・卒業制作以外に受ける授業が少なく、教育実習や就職活動に全力投球中だからです。今日はスポーツ情報マスメディア学科4年生の就職活動の様子をちょっと覗いてみましょう。

◆就活戦線は先手必勝!

2年前のリーマンショックに端を発した金融・経済危機で大学生の就職は厳しい現実にさらされました。幸い仙台大学の内定率は関東圏の大学と比較してもひけを取らない、まずまずの数字を残しています。この春卒業した学生も、東京近郊の大学で内定率が80%を割る大学があった中、92%が就職先を得て卒業しました。さて今年はどうなるか?今年になっても大学卒業予定者の就職状況は改善されて居らず就職担当者を悩ませています。スポーツ情報マスメディア学科にとって初めての卒業生ということでもあり多少不安があります。スポ情の4年生は頭を痛めながら早めの内定を得ようと走り回っています。こうした状況と学科としての初めての就職活動ということで、4年生に対しては3年の夏前から就職指導を始めました。その成果があらわれたか、早めに動いた学生数名は既に、通信大手、JR関連会社、世界的スポーツメーカーなどに内定を得ています。就職活動で大切なことは、自分がやってみたい仕事・職種を早く決め、積極的に調べて、一つでも多くの企業を受けるよう行動することです。勿論、入試創職担当がエントリ−シートの書き方、面接の臨み方も指導してくれます。内定を得た学生は、今後メディアなどの難関にもチャレンジしたいと話しています。

<編集後記>
就職は、自分が希望した企業に行けるとは限りません。自分が選ぶのではなく相手(会社)側が選別すると言うことを早く自覚し、対策を立てることが重要です。スポーツ情報マスメディア学科の4年生には一人残らず早めに内定が出るよう指導し、皆の喜ぶ顔を見たいと思っています。isim2008 @scn.ac.jp (山内) 

2010年5月10日月曜日

i-SIM News:041/五月病を吹っ飛ばせ!

仙台大学スポーツ情報マスメディア研究所(ISIM)の荒木です。新入生の新天地での生活も、はや一カ月が過ぎました。充実した毎日を送っている人も多いでしょうが、中には志と異なる環境に失意を感じ、落ち込んでいる人がいるかもしれません。しかし、人生のとばぐちの青春時代に、悩みは付き物です。困難に挑戦する姿勢は欠かせませんが、時には学校の相談所に駆け込むなり、家族や友人にアドバイスをもらうことも必要です。60代半ばのおじさんから、若い皆さんにエールを送ります。
◆五月病を吹っ飛ばせ!
五月病とは広辞苑によれば、「4月に新しく入った学生や社員などにしばしば現れる神経症的な状態」のことです。家族や故郷がむしょうに恋しくなって勉学に身が入らなくなる人、複雑な人間関係・仕事上の悩みから無気力な状態に陥るケース等が該当します。あたかも自分がダメ人間になったような気分になりますが、そんなことはありません。お父さんやお母さん、周囲の大人たちのほとんどがその荒波にもまれ、乗り越えてきた"先輩"です。悩んだことなど無い−という人はまれです。自分を過度に追い詰めないで、「明日は明日の風が吹く」くらいの気の持ち方もありでしょう。
40年以上前に新聞社に入社し、警察回りをした時、ミスをしては怖いデスク・キャップに「会社に来なくていい」「お前なんか死んでしまえ」と何回言われたことか。それでも自分自身あまり出来の良い記者ではなさそうだと自覚し、怒られて当然と思っていたのか、辞めようと言う気は起きませんでした。優秀だと目された2年先輩の記者が、誰もいない資料室の片隅で涙していた姿を垣間見て、「辛いのは自分だけじゃないんだ」と妙に納得したこともありました。
人生は長いものです。車のハンドルに遊びがあるように、いつも緊張ばかりしていては逆に安全運転もままなりません。お互い、肩の力を抜いた生き方もあっていいでしょう。もっとも、楽天的に生きていければ万事めでたし−と言うわけではありません。耐え忍び、粘り腰で難問・課題に真っ向から立ち向かわなければならない場合もあるでしょう。今はそうした際にいかに力を発揮できるか鍛錬している時期と考えてはどうでしょう。前向き、前向きに。
<編集後記>
コンサルタントでも教員でも無いおじさんが、時折矛盾するような話を書きました。でも、気持ちは「若人よ、元気で健やかに」との思いです。近年、若者を取り囲む就職などさまざまな環境が厳しさを増しています。おじさんは「みんな頑張ってください」と強く願います。研究所には年配者だけでなく、若いお兄さん、お姉さんもいます。気軽に足を運んで雑談でもしましょう。isim2008@scn.ac.jp(荒木)

2010年4月26日月曜日

i-SIM News:040/ゴールデンウイークに向けて

仙台大学スポーツ情報マスメディア研究所(ISIM)の荒木です。まもなく、ゴールデンウイーク(GW)が始まります。そこで、GWを前に平田忠・仙台大学学生部長よりGW期間中を含めた学生生活の注意事項を紹介していただき、健康で楽しく有意義な日々を送ることを期待したいと思います。平田部長、よろしくお願いします。
◆ゴールデンウイークに向けて
大学生時代は学ぶことだけでなく、自分自身を知り、一人の人間としてあるいは社会人として、親から自立し自分が一生どう生きるかをじっくり考える、人生にとって極めて大切な時期であるといえるのではないでしょうか。そして、大学生活をどのような心構えで過ごすかが、卒業後の就職をはじめ自分のキャリアに大きく影響することになると言えます。GW中も仙台大学の学生であることを誇りに思い、一人ひとりが下記のルールを守り、「技術もマナーも日本一」の仙台大学の学生にふさわしい生活をしてください。
<キャンパスライフ>
○挨拶を励行し、明るく元気なキャンパスに
○教室や廊下、その他キャンパス内のゴミは放置せずにゴミ箱へ
○通学は交通ルール・マナーを守り、事故防止を(信号無視、二人乗り、無灯火、携帯電話を使いながらの運転など)
○自転車は所定の駐輪場に
○自転車、バイク、自家用車の学内乗り入れは禁止です
○授業中の私語、携帯電話使用はやめましょう
○キャンパスでの喫煙は指定された場所で(20歳未満の喫煙は禁止!)
○サークル活動は無理のない練習計画を立て、事故やケガの無いように
<プライベートライフ>
○夜間の騒音防止を(アパートや寮、飲食店、路上などにおいて)
○ゴミは分別し、地域の収集日の厳守を
○無断駐輪・駐車は絶対禁止です(地域の駐車駐輪場、民家及び空き地等)
○普段から防犯、防火意識を持ちましょう
○知らない人や団体からの電話での個人情報の問い合わせに注意を
○振込み詐欺、違法薬物、窃盗、悪徳商法等の犯罪に注意を
○夜道の一人歩きは避けよう
○一人暮らしのアパートでは戸締りをしっかりと
○見知らぬ人のアパート訪問時は、ドアをあける前に身元の十分な確認を
○節度のある飲酒で急性アルコール中毒の防止を(20歳未満の飲酒は禁止!)
<編集後記>
仙南地方の桜は静かにフィナーレを迎えつつあり、若葉の季節がそこまで来ています。万物躍動の時期です。そんな折、浮つく気持ちを少し抑え、普段あまり気にしていなかった生活習慣や身の回りのチェックをしてみませんか。ルールを守ることがアクシデントなどから自分を守ることに直結します。楽しいGWを送り、学園でまた元気に再会しましょう。なお、GW中はi‐SIM Newsは配信を休み、次回は5月10日(月)となります。isim2008@scn.ac.jp(荒木)

2010年4月19日月曜日

i-SIM News:039/競技を通じて得られるもの=部活動紹介

皆さんこんにちは。仙台大学スポーツ情報マスメディア研究所(ISIM)の宮本です。今回は、仙台大学の部活動を紹介します。仙台大学は東北で唯一の体育大学。その中でも、昨年東北リーグ戦で優勝を果たした男子バレーボール部と、日本代表に7年連続で選手を輩出している漕艇(そうてい ・ ボート)部の監督からコメントをいただきました。それでは石丸監督、阿部監督よろしくお願いします。
◇「プレーが上手い下手よりも、努力し続ける姿勢を大事に」=男子バレーボール部
「技術もマナーも日本一」を目指し、選手や指導者(コーチ)、アナリスト等のバレーボールの専門家を育成しています。プレーが上手い下手よりも、努力し続ける姿勢を大事にしているクラブです。仙台大学男子バレーボール部は昨年、13年ぶりに念願の東北リーグ戦優勝を達成する事が出来ました。これまで支えてくださった皆様に感謝の気持ちを持ち、「前後裁断〜さらなる高みへ、つぎなる舞台へ〜」を今年のスローガンとし、東北リーグ連覇、インカレベスト8を目標に、日々全力を尽くしていきたいと考えています。 監督・石丸出穂
◇「競技を通して一流の生き方を学ぶ」=漕艇部
私たち仙台大学漕艇部は2002年創部以来「競技を通して一流の生き方を学ぶ」「目指せ!日本一!世界へ羽ばたけ!」と部員一同取り組んでいます。新入部員には競技未経験者もいますが、彼等も在学中に国内トップレベルに成長。日本代表選手も7年連続で輩出し、昨年は世界選手権にて銀メダルを獲得。また、ボート競技は「究極の団体競技」といわれることから、競技を通して「コミュニケーション能力」「協調性」をしっかり修得することができるのです。春と秋の体験会には是非! 監督・阿部肇
<編集後記>
今回のi-SIM Newsは、クラブ活動で躍動する生の声が聞こえる気がしました。皆さん、いかがでしたか。仙台大学では「心身ともに健康である人間をつくること」を理念の一つとして学業・部活動ともに力を入れて取り組んでいます。皆さんも、仙台大学に1度足を運び、部活動を見学してみませんか。歓迎いたします。ご不明な点はisim2008@scn.ac.jpまで。(宮本)

2010年4月12日月曜日

i-SIM News:038/スポ情4年より新入生へ!

皆さんこんにちは。仙台大学スポーツ情報マスメディア研究所(ISIM)の宮本です。新年度が始まり10日が経ちました。高校生や中学生の皆さんは、学校が始まりいかがお過ごしでしょうか。仙台大学でも先週月曜日から新年度のオリエンテーションが始まり、水曜日からは本格的に授業も始まりました。今回のi-SIM Newsでは、仙台大学スポーツ情報マスメディア(SIM)学科の4年生から新入生に向けたメッセージをいただきました。それでは、大町祐太さん、阿部ちはるさん、よろしくお願いします。

◆先輩から一言
スポーツ情報戦略コース:大町祐太
新入生の皆さん、ご入学おめでとうございます。SIM学科、スポーツ情報戦略コース4年の大町祐太です。情報戦略コースでは、人と触れる機会がたくさんあります。その中で情報を収集し、「加工」して相手に伝える(渡す)ことが重要になります。情報を伝える(渡す)相手、タイミング、方法、スピード、そして情報の質。全てを網羅した上で、最も相手のためになる情報を渡すことが情報戦略だと私は3年間で学びました。最後に「情報戦略を扱う人間は、誰よりも人に温かく接し、それと同時に冷静さを兼ね備えておかなければならない」。これを常に頭に入れて4年間、勉強に励んでいきましょう!
スポーツマスメディアコース:阿部ちはる
皆さんご入学おめでとうございます。SIM学科、スポーツマスメディアコースの阿部ちはるです。マスメディアコースでは、原稿の書き方や構成を学ぶ文章作法演習の授業のほか、取材・報道演習のように取材の方法やルール・マナーなどを学ぶ授業があります。新聞社やテレビ局で働いていた先生が教えてくださるため、実践的で、リアリティのある話もたくさん聞くことができます。新たな技術の出現で、人々の暮らし方や考え方も変わり、メディアの姿も変化しています。メディアについて学び、これからの多メディア社会に必要な知識を身につけましょう!

今回のi-SIM Newsはいかがでしたか。これまで3年間学んできたことを2人の学生は伝えてくれました。皆さんも、これまで学んできた「人」と「人」との関係や情報を伝える力をさらに向上させてください。私自身も、i-SIM Newsを通して、「伝える」ということを学んでいます。聞きたいことなどがあったら、研究所にぜひどうぞ。歓迎します。isim2008@scn.ac.jp(宮本)

2010年4月5日月曜日

i-SIM News:037/ようこそ!新入生

こんにちは。仙台大学スポーツ情報マスメディア研究所(ISIM)の荒木です。仙台大学では4月3日に入学式が行われ、新たな仲間となる637人(大学院生を含む)を迎えました。新入生の夢と希望が"満開"で、キャンパスは一気に春本番となりました。今回のi-SIM Newsは22年度第1号です。朴澤泰治学長に大学生活のキーワードをお願いしました。
◆学士力
 
「学士力」。これが新入生の皆さんが、4年間、常に念頭に置いておくべきキーワードです。そして、体育系大学の学生らしい「学士力」を醸成するためのものとして、「栄養・健康・体力自己管理システム」を導入しました。その平成22年度の推進役は横川和幸教授です。卒業までに、是非「学士力」を身につけてください。
〈編集後記〉「仙台大学の美点は、フェアプレーの精神と礼儀正しさです。スポーツを通して身体強化、他の人とのコミュニケーション、人格形成に努めて充実した学生生活を送ってください」(入学式での学長挨拶抜粋)。仙台大学の理念である「スポーツ・フォア・オール」をしっかり身に付け、大きく成長して欲しいものです。高校生の皆様、今度は貴方が仙台大学の門をたたいてみませんか。お待ちしています。isim2008@scn.ac.jp(荒木)

2010年3月29日月曜日

i-SIM News:036/土と風

こんにちは。仙台大学スポーツ情報マスメディア研究所(ISIM)の荒木です。2009年度も残すところあとわずか。皆さんは新しい進路や進級を控え、心の準備も一段落といった時期ではないでしょうか。新たな一歩を踏み出せば、多くの人との出会いが待っています。長い付き合いとなることもあれば、一期一会の人もいるでしょう。会う人一人ひとりとの触れ合いがお互いを磨き、ともに宝となることを祈念します。そこで今回は、勝田研究所長に出会いと別れ・人生の機微を伝えてもらいます。所長、お願いいたします。

◆土のヒト、風のヒト
北海道の北部に位置する美深町は人口5,200人の小さな町だ。日本の最低気温の記録(氷点下41.5℃)を持つ。町の公的事業としてオリンピアンを輩出しようと「タレント発掘・育成事業」が開始されたのは今から5年前(17年5月)のことである。この事業は同町で盛んに行われているトランポリン競技の子どもたちの中からエアリアル競技のメダリストを育てようとする種目転向型プロジェクトである。事業は、厳しい(町の)財政の中から約2,200万円かけてエアリアルのジャンプ台を建設するという計画からスタートした。さらに、オリンピアンを育てる機能を付帯させた総合型地域スポーツクラブも立ち上げた。そして、昨年12月には、子供たちの競技離れに悩む近隣の4市町村に働きかけ、モーグルやクロスカントリー、ジャンプといった冬季オリンピック種目の総合型タレント発掘・育成を目的とした上川北部広域スポーツクラブの設立も成し遂げた。

事業開始から5年。美深町は、今や、全国に知れ渡る町となり、その取り組みは文部科学省のモデル地域のひとつと認定されるまでになった。しかし、小さな北の町が先駆的な取り組みを行う困難は想像以上であり、関係者の血のにじむような苦労は今も続いている。
「新しい事業を興し推進するためには、 "風"と"土"の融合が大切だ」と美深町の(事業の)中心者たちは口を揃える。「風」は外部の情報やアイデアといった種を運んでくれるヒトを意味し、「土」はその種を辛抱強く大切に育て、根づかせる地元のヒトを意味する。
美深町と連携協定を結び深く交流する私たち仙台大学の関係者は、美深町にとって「風のヒト」にあたる。「仙台大の人たちは、美深にとって大切な風のヒト」だと美深町の「土のヒト」そのものであった市名氏は言っていた。
3月11日、その市名氏が突然他界した。エアリアルジャンプ台の建設に奔走し、スポーツクラブの設立に粘り強く取り組み、そして私たち「風のヒト」をいつも温かく迎えもてなしてくれた、雄大な北の大地そのもののような「土のヒト・市名鉄夫」が、美深の豊かな土に帰った。
美深の春も近い。雪に覆われた大地の下で育てられた新しい息吹が、伸び伸びと力強く姿を現す日も近い。飾ることなく、純粋にスポーツと人を愛し、そしてただひたすら町の発展に力を注いだ市名鉄夫が、その豊かな大地に(眠って)いる限り、美深町にはこれからもスポーツの発展に欠かせない多くの風が集まるに違いない。そして、市名氏が愛した北国の深く美しい町は、日本のスポーツモデルとして、さらに発展していくことだろう。仙台大学も、その発展に貢献できる「風」であり続けたい。
地域から求められる「風のヒト」と、地域に根付く「土のヒト」を育てること、そして風と土が互いに尊敬しあい融合していくことの大切さを、市名鉄夫は私に教えてくれた。

〈編集後記〉
大学は卒業式が終了し、学生も長期の休み中とあって静かな時間が流れていました。しかし、春の息吹が感じられる現在、入学式やその後のオリエンテーションの準備が始動し、間もなく若いエネルギーが躍動する季節となります。みなさんも"エンジン全開"で元気な毎日をお過ごし下さい。isim2008@scn.ac.jp(荒木)

2010年3月23日火曜日

i-SIM News:035/大学で学ぶということ

こんにちは。仙台大学スポーツ情報マスメディア研究所(ISIM)の宮本です。前回はISIMから社会に飛び立 つ5名のスタッフのメッセージをお送りしました。スタッフの多くは仙台大学や仙台大学大学院で勉学に励み、 知識も含め"たくさん"のことを学んできました。その"たくさん"とは何か。今回は、そんな疑問を解決すべく、「大学で学ぶということ」とはどのようなことなのか、太田四郎先生に解説していただきます。先生、お願いします。

i-SIM Newsをご覧の皆様、こんにちは。私は前回、仙台大学並びにスポーツ情報マスメディア学科の 「入試とその準備」についてお話をさせて頂いた太田と申します。よろしくお願い致します。さて、今回は、これから大学生となられる皆様へのお話が中心となります。「大学では一体何を学ぶのか」、「大学で学ぶとはどのようなことなのか」などがテーマです。ところでこのテーマには様々な考え方がありますので、皆様が納得できるようなお話は難しいと思っています。以下に述べることは私の考えとして参考としてお読み頂ければ幸いです。ところで、皆様は既にご存じだと思いますが、昔から、人間は「知・情・意」を人格の構成要素とし、「知・徳・体」の面で調和した人格形成を目指す存在であると言われて来ました。幼稚園から大学までの教育のあり方の基本を示した『教育基本法』の中にも「教育の目的」として「教育は、人格の完成を目指し・・・」と明記されています。さらに、人間は「真・善・美(聖も含まれるかも知れません)」を限りなく追求する存在でもあります。私は毎年、入学時から卒業までの各年次の仙台大学の学生諸君と接していますが、 学業やサークル活動に打ち込む姿から様々なことを教えられています。とりわけ、先日卒業された四年生 の中で卒論やサークルで交流のある学生諸君からは、発想の豊かさ、果敢な実行力、判断力の確かさ、言葉遣い、思いやりなど教えられることが多くあります。大学生活四年間で学んだことでさらに人間として豊かさを増したその姿から受ける印象は感動的でもあります。人に感動を与えるほど成長できたのはなぜでしょうか。他の大学にもありますように仙台大学にも偉大な建学の精神があります。それは、皆様はご存じのとおり、「実学と創意工夫」であります。さらに、体育学部としての仙台大学の教育の理念を「スポーツ・フォア・オール」としています。各学科ではこれを基盤として教育方針、教育課程等を決めています。この上に立ち、学生、教職員が教育の目的と大学の目標達成のために日々たゆまぬ努力を続けています。そして、その結果が上述した学生の姿になっているのだと私は確信しております。大学で学ぶ年齢は18歳から22歳が中心です。人間として精神的にも、肉体的にも一番輝く時代でもあります。この時代に、自らの意思で、よりよい人格形成を目指す、人間のあり様として「知・徳・体」と「真・善・美」を求めることこそが肝要です。大学には、教養科目、専門科目など高校では考えられないほどの多くの授業があります。また、実にたくさんのサークル活動などがあります。それらに対して、真剣に、意欲的に、積極的に取り組み、無限の可能性にチャレンジすることが何よりも大切なことと考えます。このことが、「大学で学ぶということ」の意義ではないでしょうか。


<編集後記> 今回のi-SIM Newsはいかがでしたか。少し難しかったかもしれませんね。私は、大学でいろいろなことを学びましたが、大学以外の日常生活でも多くのことを学びました。1人暮らしを経験すると、その大変さから、 親への感謝の気持ちを持てるようになりました。これも、ふるさとから遠くはなれた大学に入学したからこそ学べたことだと思います。大学についてお知りになりたいことがあればisim2008@scn.ac.jpまでご連絡ください。(宮本)

2010年3月15日月曜日

i-SIM News:034/ISIMで学んだこと

こんにちは。仙台大学スポーツ情報マスメディア研究所(ISIM)の前田です。3月も早、中盤に差し掛かり、卒業から次のステージへと気持ちが切り替ってきているころでしょうか。仙台大学・大学院では、3月20日(土)に卒業式が行われます。そこで今回は、これまでISIMの一員としてスポーツ振興・研究活動に尽力し、4月から新たな世界で活動されることになった5名のスタッフから「ISIMで学んだこと」をテーマに、皆さんへのメッセージを預かりましたのでお届けします。
◆ISIMで学んだこと
岩瀬裕子(いわせ ゆうこ)専任研究員
「4月から朴沢学園東京事務所に異動になりました岩瀬裕子です。大学は多様な"ものの見方"を学べるところだと考えます。社会性とバランス感覚をモットーに、スポーツを通した人づくり・まちづくりに貢献します。感謝を込めて!」
八重樫瞳(やえがし ひとみ)運営スタッフ
「みなさん、こんにちは。i-SIM News015、017に登場した八重樫瞳です。私は4月から仙台大学を離れて、新たな道を進みます。大学や研究所の仕事を通じて、様々な方と知り合うことが出来たことが私の一生の財産となりました。是非、みなさんも人との出会いを大切にしてください。本当にありがとうございました」
本間孝太郎(ほんま こうたろう)研究スタッフ
「研究スタッフの本間孝太郎(美深町教育委員会)です。みなさんは『スポーツ』が好きですか?私は『スポーツ』が好きです。しかし、これという競技や種目が好きなわけではありません。私はただただ『スポーツ』が好きです。ISIMに所属した二年間は、『スポーツ』を日本中の子どもたちに伝える事ができて、とても実りあるものでした。みなさんもぜひ、好きなことに打ち込める『何か』を見つけて4月からも充実した新生活が送れるようにしてみてはいかがでしょうか?」
二戸部優(にとべ ゆう)研究スタッフ
「私は約二年間ISIMに所属し、北京オリンピック情報支援活動やスポーツタレント発掘事業などに携わり、『日本のスポーツ環境』を肌で感じることができました。この経験を通して、私は『体験的に学ぶ、知る』ことが、自分自身を大きく成長させてくれることを学びました」
前田研吾(まえだ けんご)研究スタッフ
「唐突な質問ではありますが、皆さんが今描いている"夢"は何ですか?私は、スポーツを通した『コーチ』になることです。ISIMで勉強した一年間は『ヒト』と関わる多くの機会があり、将来は『コーチ』として『ヒト』と『スポーツ』と関わっていきたいという志しを抱きました。4月からは、北海道で『コーチ』になるための勉強をしてきます。また、今後もISIMのスタッフとして、皆さんとスポーツについて考えていけたらと思っています。」
<編集後記>
5名のスタッフからのメッセージは、いかがでしたでしょうか? ヒトとの出会い・別れには、様々な思いが詰まっていると思います。また、これからも幾度となく出会いや別れに直面すると思いますが、その時々を"チャンス"だと受け止め、チャンスから精一杯何か吸収し、自分自身を高めていってみてはいかがでしょうか。ISIMも4月から新しいスタッフを迎え、更なる発展を目指していきます。isim2008@scn.ac.jp(前田)

2010年3月8日月曜日

i-SIM News:033/高校を旅立つ皆さんへ

仙台大学の阿部です。本年度も残り1ヶ月を切りました。高校を卒業された皆さんにとっては、新たなスタートに向けて期待と不安の中で、これまでの友達とたくさん遊んだり話をしたり、あるいはすでに準備を始めたりしていることと思います。さて今日は、スポーツ情報マスメディア学科(SIM)や研究所(ISIM)で一緒に活動をしている先生方から、皆さんへのエールやメッセージを預かりましたのでお届けします。
◆高校を旅立つ皆さんへ
「今、夢中になって何かやっていますか。趣味でも娯楽でも何でも構いません。突き詰めれば何でも学問になりますよ。一所懸命やったものは、何でも人生の財産になりますよ」(中房敏朗・専門領域:スポーツ史)。
「今興味があることの先に、将来やりたいことが隠れています。まずはそのことにどんどん触れて、学びましょう」(丹野久美子・専門領域:栄養指導)。
「自分の選択に責任を持ちましょう。世界にはあなたと同じ選択をしたくてもできない人が多くいるからです」(涌田龍治・専門領域:消費者行動論)。
「卒業後は環境が変わる方も多いと思います。それぞれの進路に向け充実した毎日を送るために、食生活など自分の健康を考える時間を作ってみませんか」(岩田純・専門領域:栄養サポート)。
<編集後記>
今日、研究所には、本学への入学を考えている生徒さんが、これからどのような世界が広がっているのか、具体的な話を聞きに訪ねてきてくれました。皆さんもお時間があれば、本学に入学される方も、他の道に進まれる方も、何か考えていることや不安なことなどがあれば、ご連絡の上、研究所まで遊びにきてください。色々な道を歩いてきた面々が、皆さんの夢の実現のためにアドバイスしたいと考えています。isim2008@scn.ac.jp(阿部)

2010年3月1日月曜日

i-SIM News:032/バンクーバー特集<5>

仙台大学スポーツ情報マスメディア研究所(ISIM)の阿部です。3週間にわたって国立スポーツ科学センター(JISS)で行われた「東京Jプロジェクト」は昨日(現地時間で27日)、バンクーバー冬季オリンピックの総括分析レポートをまとめ、現地の日本代表選手団にメールで送って活動を終えました。5回にわたってお届けしてきたバンクーバー特集、本号で締めくくりたいと思います。
◇世界の情勢は大きく変化
カナダは最後のアイスホッケーも制し、史上最多の金メダル(14個)を獲得して世界第1位。有終の美を飾りました。韓国はスピードスケートで躍進し世界第5位に。そして前回大会で4位だったロシアは、トップ10から姿を消しました。世界の情勢の変化が顕著に現れた大会でした。
◇大会総括、そして今後へ
本日未明に行われた日本代表選手団の総括記者会見で、橋本聖子団長は「一つでも金を取りたいと思っていたので悔いが残る」と総括する一方で、メダル数や入賞数はトリノ大会から大幅に増え、また若い選手の躍進もあったことを述べ、先の明るい戦いであったことを伝えました。また橋本団長は「世界ではメダル獲得が分散する傾向にあり、めりはりの利いた強化で全体的な底上げが必要」であることを指摘しました。
◇スポーツとコミュニティ
カナダを成功に導いた「Own the Podium 2010(表彰台独占計画)」のCEO(経営最高責任者)のロジャー・ジャクソン氏は大会終盤の26日、同氏の公式ブログ(2/26付)の中で、「スポーツへの投資は共同体(Community)への投資であり、さまざまな共同体との協力関係(Partnership)により前に進むことができた。その多くの関わり合いがトップアスリートを支えた」という趣旨のコメントをしました。
オリンピックと言えば「メダル」が一つの象徴ですが、メダル獲得を一つ増やすことは、社会に対して何をもたらすのか、あるいはメダル獲得を一つ増やすことに、社会はどのように関わっているのかということを考える上で、ジャクソン氏の言葉の意味はとても深く、また印象的でした。このことは、特にトップスポーツにたずさわる上で大変重要なテーマなので、皆さんと議論したいと考えています。
<編集後記>
「氷山の一角」という言葉があります。スポーツ情報戦略活動はこの「氷山」に例えることができます。膨大な時間の情報収集活動と、たくさんの人の知恵を結集した分析活動が、水面に顔をだす「適切な意思決定」や「信頼性と説得力のある発言」を支えます。今回、この活動に参加した学生は、そのことを強く実感したのではないかと思います。
バンクーバー大会における東京と仙台での活動の機会を通じて、私たちが改めて学んだ数多くのことを、何らかの形で皆さんと共有したいと考えています。併せて、皆さんがこの大会を通じてお感じになったことをぜひお聞かせください。オリンピックをきっかけにスポーツを考えることは、オリンピックの大切な「レガシー」です。isim2008@scn.ac.jp まで。(阿部)

2010年2月22日月曜日

i-SIM News:031/バンクーバー特集<4>

こんにちは。仙台大学スポーツ情報マスメディア研究所(ISIM)の岩瀬です。バンクーバーオリンピックも後半戦。今日は、オリンピックを陰で支える情報戦略活動について、本学スポーツ情報マスメディア学科(SIM)の粟木一博教授からの報告です。
◇オリンピックを支える役割
連日、バンクーバーからはTeam Japanの熱い戦いの模様が伝えられています。今回は、この日本選手団を情報の面から支援する、東京Jプロジェクトの活動を紹介しましょう。東京Jプロジェクトは2002年に開催されたソルトレイクオリンピック以降、アテネ、トリノ、北京各オリンピック大会やアジア大会、ユニバーシアード大会に参加する日本選手団に情報を送り続けてきました。戦況の分析を行うことはもちろん重要なのですが、オリンピックをはじめとする国際大会では様々なスポーツ情報が飛び交いますので、これらを収集、分析することは今後の日本の国際競技力向上のためにとても有益なことなのです。さて、今回のプロジェクトは大きく分けて四つの機能を有しています。一つ目は競技力向上に関する各国の取り組みなどの情報を収集するインテリジェンス機能です。二つ目は、集められたデータを様々な角度から分析する分析機能です。三つ目は、開催国・カナダがバンクーバーオリンピックに向けて取り組んできた政策「Own The Podium2010(表彰台独占計画)」に関する分析、評価を行う機能。そして最後に日々の出来事をニュースレターに��泙箸瓠�獣倭�蠱弔冒�襯▲Ε肇廛奪筏'修任后K楹悗�蕕魯縫紂璽好譽拭爾寮�遏∧埆犬鮹甘�垢覦戚擇梁召法�ど�峪奸�膤惘\犬竜榾楫���喇猷年の氏家君がインテリジェンスの収集分析活動で活躍していますし、SIM3年の大町君は「Own The Podium」分析の中心的な役割を担っています。授業でこの政策の分析に継続的に取り組んできた大町君は多分、日本で最も「Own The Podium」に詳しい大学生なのではないでしょうか。後半戦に向けてまだまだ活動は盛り上がっていきます。今後の日本選手団の活躍に期待しましょう。
<編集後記>
残念ながら、バンクーバーオリンピック女子スケルトンで本学大学院・小室希(こむろ・のぞみ)選手の勇姿は見られませんでした。しかし、責任感が強く非常に勉強家の小室選手ですので、次回、ロシアで開催される冬季オリンピック・ソチ大会に向け、さらに大きく成長してくれると確信しています。引き続き、更なるご声援をお願い致します。isim2008@scn.ac.jp(岩瀬)

2010年2月15日月曜日

i-SIM News:030/バンクーバー特集<3>

仙台大学スポーツ情報マスメディア研究所(ISIM)の岩瀬です。いよいよ、第21回オリンピック冬季競技大会が、カナダ最南端・西海岸のバンクーバーで始まりました。アメリカのプロ野球・メジャーリーグで活躍する、あのイチロー選手が住むシアトル(アメリカ)から、バスで北に4時間ほど行った人口およそ58万人の街です。そのバンクーバーで戦う日本代表とともに楽しみなのが、「ISIMバンクーバー2010プロジェクト」(通称:バンクーバープロジェクト)です。これは、本学スポーツ情報マスメディア学科の学生有志が自主的に始めた活動で、仙台大大学院の女子スケルトン日本代表・小室希(こむろ・のぞみ)選手を応援する企画から、各国の強化方法や選手の選考基準、世界のスポーツ情報を広く収集・分析する企画まで多種多様の取り組みを行っています。今日は、プロジェクトメンバーの半分を占める、頼もしい1年生の声を集めました。
◇情報を扱う"難しさ"と"面白さ"を知る
オリンピックという国際的な大会にこのように関わっていく経験というのは、他では出来ないし絶対に自分にとってプラスになると思いながら活動しています。(佐竹香)
自分が伝えたいこと、相手が知りたいことは何かを考えながら話したり、文章を書いたりすることはとても難しいなと感じています。活動はまだ半分にも達していませんが、初めて知ることがたくさんあり、これからの生活で役に立つだろうなと思うことばかりです。1つでも多く身につけられるよう、がんばっていきたいと思います。(伊藤ありさ)
最初は先生に誘われたのがきっかけで、話を聞いたら面白そうだったのでやってみようと思って参加しました。実際にやってみてわからない事もありますが、研究所の皆さんや先生が丁寧に教えてくれるので大変だけど充実しています。(田畑友作)

4年に1度のオリンピックに少しでも関わってみたいというのがきっかけでプロジェクトに参加しました。代表に選ばれた選手は注目を浴びやすいですが、惜しくも選ばれなかった選手たちの努力や気持ちも受け取りたいと思っています。(佐々木里花)
今回の活動は将来のための良い経験になると思ったので参加させてもらいました。実際に普段の授業では体験できないことをさせてもらっています。ちゃんとNews Letterを作って、たくさんの人に読んでもらえるように頑張りたいです。(槻山朋恵)
<編集後記>
さらに、渡辺麻衣、高橋 央(なかば)、宗形 史(つかさ)の1年生メンバーを加え、活動を進める予定です。先週12日付けの産経新聞に、本プロジェクトの記事が掲載され、学生の大きな励みになりました。学生の制作しているニュースレター受信に興味のある方は是非、メールアドレスを添えてisim2008@scn.ac.jpまでご連絡下さい。花冷えの宮城県柴田町より。皆様、健康第一です!ご自愛下さい。(岩瀬)

2010年2月8日月曜日

i-SIM News:029/バンクーバー特集<2>

こんばんは。仙台大学スポーツ情報マスメディア研究所(ISIM)の岩瀬です。立春を過ぎ、暦の上では春ですがまだまだ寒い日が続いています。そんな中、ちょうど1週間ほど前、学内の日当たりの良い場所では梅が開花し、ピンク色の小さな花が顔を出しました。ほっと心を和ませてくれる季節の便りとともに、今日は、スポーツ情報マスメディア学科(SIM)の齋藤博教授からも旬の話題です。
◇SIMから見たバンクーバーオリンピック
 大学は先週で試験も終わり、学科の学生は春休みに入りました。しかし春休みといっても今週から始まるバンクーバー五輪に向けての「バンクーバープロジェクト」に参加する学生も多く、彼らにとっては3月1日(日本時間)の閉会式まで気の抜けない日々が続きそうです。
 今回は先週、実施した後期試験にまつわる話題をひとつご紹介します。
 ある科目の試験で学科の学生が普段、どのくらい意欲的にスポーツニュースをテレビや新聞で見たり、読んだりしているかを試すため「最近、注目しているスポーツニュースをあげその理由を述べなさい」という問題を出しました。その結果はさすがにこれまでいろいろなスポーツをしてきた体育学部の学生です。ジャンルがまるで違う10項目の注目ニュースをあげて回答してきました。「ソフトボールの上野選手が代表辞退を協会が審議」や「バドミントンの小椋選手、引退」、「プロ野球のキャンプ情報関連—楽天、菊池雄星投手など」、「ベガルタのキャンプ情報」、「サッカー小笠原選手の日本代表復帰」などテレビや新聞で必ずしも大きく扱われないニュースにも独自の視点で注目していることがわかりました。結果的に注目ニュースが重複したのは「浅田真央選手とアメリカ代表の長洲未来選手のフィギュアスケート」の4人、「貴ノ花、相撲協会の理事に当選」が5人(朝青龍引退のニュースの前の試験だったためか?)となりました。
さて、最も多かった注目ニュースは?
 もちろん、「バンクーバー五輪にスケルトン日本代表で小室希(こむろ・のぞみ)選手が出場」でした。本学の大学院生ということで、身近な存在であることはもちろんですが、中にはこれまで学内のフリーペーパーで小室選手にインタビューをしたり、実際に小室選手をサポートしている学生もおりマスメディアが流すニュースに対して厳しい視線を送っているところは感心しました。一例を挙げればマスメディアは選手の活躍だけを注目するのではなく、今回の冬季五輪を期にマイナースポーツが抱える資金不足問題などの現状をもっと掘り下げて報道すべきだと具体的な意見を表明する学生もいました。
 小室選手が出場する女子スケルトンは2月19日(金)午前9時(日本時間)からです。小室選手の健闘を祈りながら今回はこれで…。
<編集後記>
雪が降り積もる中、一般入試に参加してくださった受験生・保護者の皆さん、ありがとうございました。日頃の勉強の成果を十分、発揮できましたでしょうか?バンクーバーオリンピック期間中に行われる「バンクーバープロジェクト」では、小室選手を情報の面から応援するほか、日本が出場できなかった競技種目の他国の動向・強化方法などを学科生有志が情報収集・分析する予定です。開会式は日本時間の2月13日(土)午前11時から!日本選手団の活躍とともに、ISIMのバンクーバープロジェクトの学生活動にもご注目下さい。isim2008@scn.ac.jp(岩瀬)

2010年2月1日月曜日

i-SIM News:028/バンクーバー特集〈1〉いよいよ開幕!仙台大の関わり

◆i-SIM News:028/バンクーバー特集 〈1〉 いよいよ開幕!仙台大の関わり

阿部です、こんにちは。2月12日から始まるバンクーバー冬季オリンピック。数ある世界大会の中でも、4年に一度開催され、またいくつもの競技種目が一堂に会するオリンピックは、選手にとっても、彼らを支えるすべての人にとっても特別な国際総合競技大会です。カナダでは1976年モントリオール大会(夏季)、1988年のカルガリー大会(冬季)に次ぐ3回目のオリンピック開催。報道からは、カナダが最高のおもてなしで各国選手団を迎え入れる準備を進めている様子が伺えます。

今日は、バンクーバー大会と仙台大学との関わりについてご紹介します。

本大会には、本学からスケルトン競技の小室希(こむろ・のぞみ)選手(大学院2年)が出場します。一昨日に大学で行われた壮行会では、バンクーバーに向けた想いをまっすぐに話してくれた小室選手。国内での最終調整を経てバンクーバー入りするそうです。本学ホームページ http://www.sendaidaigaku.jp/ では、小室選手への応援メッセージを受け付けています。皆さんからのご声援をお待ちしています。

オリンピック期間中、有志学生は教員や研究所スタッフ、大学院生とともにプロジェクトチームを編成。研究所のある第三体育館を拠点に、オリンピックやパラリンピックに関わるさまざまな情報(Information)の収集*分析を行なったり、小室選手への映像サポートなどを実施する予定です。またそこで得られた有益な情報(Intelligence)を学内外の関係者に提供する取り組みについても検討を進めています。

仙台大学は国立スポーツ科学センター(JISS)と「スポーツ情報戦略研究」領域において相互協力協定を締結しています。バンクーバー大会においても、本プロジェクトはJISSのオリンピック情報戦略支援活動「東京Jプロジェクト」と連携・協働しながら、JOC日本代表選手団への情報後方支援や今後の国際競技力向上策を考えるための情報活動に参画し、学生が実践的に情報の扱い方を学んだり、現場の課題を解決する研究などに取り組みます。東京でのJISSの活動には、粟木先生や私をはじめ、何人かの学生も参加することになっており、仙台大学を拠点とするメンバーと連携しながら活動を展開します。
皆さんにはぜひ活動の様子を直接見ていただきたいと思います。お越しいただける方はご一報ください!そのような機会を通じて、情報活動についての理解を深めていただくとともに、スポーツ情報のあり方について皆さんと一緒に考える時間が持てればと考えています。活動の詳細は、来週の「i-SIM News」でご案内する予定です。
<編集後記>
今週末には一般入試が行われます。受験を予定している方は、皆さんの最善の力が発揮できることを、心よりお祈り申し上げます。ご質問やご意見などは isim2008@scn.ac.jp まで。(阿部)

2010年1月25日月曜日

i-SIM News:027/就職戦線を語る

寒中お見舞い申し上げます。仙台大学スポーツ情報マスメディア研究所(ISIM)の岩瀬です。あっという間に1月下旬を迎えました。今日は、国内の大学が今どんな状況に置かれているかを、就職の観点から考えてみます。スポーツ情報マスメディア学科教授であり、入試創職課で学生のサポートをしている山内亨(やまのうち・とおる)先生からの報告です。
◇就職戦線を語る
一昨年のリーマンショックに始まった世界的な経済不況のあおりを受けて、各大学とも 学生にとって厳しい就職活動が続いています。厚生労働省と文部科学省が発表した3月に卒業する4年生の就職内定率は昨年12月1日現在で73.1%と、前年同期を7.4ポイント下回っています。2年連続で前年同期を下回り、1996年の調査開始以来過去最低ということです。宮城県内の大学平均はこの数字より若干低く仙台大学も例外ではありません。
4年生が悪戦苦闘している中、去年秋以降3年生の就活も始まりました。超就職氷河期の先輩の苦境を知ってか、3年生の企業説明会やセミナーへの参加は例年になく多く、就活へのスタートダッシュはすこぶる良くなっています。
こうした状況下で、今年の4月から4年目に入るスポーツ情報マスメディア学科では最上級生3年生が就活の闘いに臨んでいます。去年の夏前から学生と教員が就職について話し合いを持つなど早めに意識作りをしてきたこともあって、1月現在1人当たりの就職希望エントリー数は13.5社で他の学科を圧倒しています。希望職種は学科で学んだことを反映し、メディア関係、スポーツ関係、エンターテイメント関係と続きその他多様な企業となっています。
企業の採用活動のピークはこれから4月にかけて。悔いのない就活にしようと学生も教職員も厳しい就職戦線に向き合って行こうと気を引き締めているところです。
<編集後記>
寒さが緩むように、景気もぐっと上向きに傾いていってほしいですね。今、スポーツ界でも皆さんのような若い力・新しい風を必要としています。本学における一般入試の前期出願が今週木曜日28日となっています。受験を考えてくださっている高校生の皆さん、是非、東北・北海道唯一の体育系大学・仙台大学で、ともに未来のスポーツ界に向けて見識を深めていきましょう。本学での活動・ご相談については当研究所(isim2008@scn.ac.jp)まで。(岩瀬)

2010年1月18日月曜日

i-SIM News: 026/成人を迎えていま、思うこと

スポーツ情報マスメディア学科の阿部です。お久しぶりです。寒い日が続きますが、いかがお過ごしですか。先週のi-SIM Newsは読みごたえがありましたね。私も、何度も読み返しながら、スポーツを通じて私たちが学べることはどれほどあるのだろうかと、その潜在的なチカラを改めて感じました。
◇成人を迎えていま、思うこと
さて、先週の月曜日は「成人式」。これから間もなく二十歳になる方、もう遠い記憶の中でかすみ始めている方(失礼!)など、皆さんそれぞれに「二十歳」への想いをお持ちかと思います。いずれにしても「ハタチ」という人生の瞬間は、多くの方にとって一つの節目となっているのではないでしょうか。
私たちの大学にも、さまざまな想いをもって二十歳を迎えた学生がいます。成人を迎えての抱負を聞いてみました。
"成人式を終えて、大人になった喜びは非常に大きいけれど、同時に大人になったという自覚と責任感を感じている。そのプレッシャーに負けないように、社会人としてお手本となるような行動をしていきたい" 菅野勇輝(学科2年マスメディアコース)
"周りの方々への感謝の気持ちを忘れず、自分の目標に向かってできる限りの努力をする" 高橋悠(学科2年マスメディアコース)
"成人式はゴールデンウイークなのでまだですが… 責任を持てるような大人になりたいと思います" 遠藤美郷(学科2年情報戦略コース)
"辛いことから逃げず立ち向かえる人間になりたい!" 本間実奈(学科2年マスメディアコース)
<編集後記>
2010年バンクーバー冬季オリンピックの開幕まで1ヶ月を切りました。仙台大学も様々な形でバンクーバーでのTeam JAPANの戦いに関わっています。2月のi-SIM Newsではバンクーバー特集も予定していますので、どうぞお楽しみに。
仙台大学では、1月28日(木)まで一般入試(前期)の出願を受付中です。皆さんが切り拓いていくそれぞれの道を、私たちは一丸となって支えていく準備ができています。ぜひ一緒に学び、考え、活動し、目指すものを見つけて、それを実現していきましょう!ご意見・ご要望は isim2008@scn.ac.jp まで。(阿部)

2010年1月12日火曜日

i-SIM News:025/ISIMの今年度を振り返って

こんにちは。仙台大学スポーツ情報マスメディア研究所( ISIM )の二戸部です。2010年の「 i-SIM News」 も2回目となりました。受験シーズン真っ只中の皆さんは、忙しい日々をお過ごしの事と思います。仙台大学では一般入試(前期)の受付が7日から始まっています。28日までの受付ですのでまだ出願していない方はお忘れなく出願してください。本日のi-SIM NewsはISIM所長の登場です。それでは、ISIMの勝田隆所長お願いします。

ISIM所長の勝田です。今回のi-SIM Newsは少し早いですが、平成21年度を振り返りたいと思います。

スポーツ情報マスメディア研究所(ISIM)は、昨年度(2008年)を準備年とし、今年度(2009年)を開所元年と位置付けました。本年度は、外部評価委員会(4月)の開催からスタートし、外部評価委員会では、ISIMの役割と活動の独自性が論議され、委員の方からISIMの進むべき方向性について貴重な助言をいただきました。「ISIMは何を行うべきところなのか」。この本質的な問いは、ISIMのあるべき姿や価値、あるいは本質的な役割を導き出す重要なテーマであることは言うまでもなく、その問いに対するチャレンジこそ、ISIM関係者全員の共有すべき課題であると考えています。

一方、2009年、国内外においては、今までにないスポーツのコアバリュー(core value核心的価値)についての論議が見られた年でもありました。国際オリンピック委員会(IOC)は2009年10月、コペンハーゲンにおいて、オリンピック・ムーブメントの立場を再認識することを目的とした大規模な会議(オリンピック・コングレス)を開催し、「社会におけるオリンピック・ムーブメント」を発表しました。その中で「スポーツは「善をなす力」であり「平和、文化、教育を推進する手段」であると明記しました。

国内では、1961年に制定されたスポーツ振興法に代わる「スポーツ基本法案」が国会に提出され(5月29日提出、その後廃案となった)、前文の冒頭には「スポーツは、世界共通の人類の文化である」と記述されていました。

現在、経済・政治・世界は1つのキーワードでは解くことができない複雑な状況にあります。それと同時にグローバル化の波は世界の隅々にまでおよび、それに乗り遅れまいとする動きは、これまで歴史上人類が経験したことのない課題として、多くの人々に突きつけられています。このような時代の流れの中で、オリンピックを含むスポーツは人間の成長やヒトとの関わり、そして国家間の関係の新たな形を模索する重要な手掛かりであると考えられます。

このような時代に誕生したISIMは何をなすべきところなのか? 英国の哲学者ウイリアム・ラルフ・イングは、「教育の目的は、諸事実について知ることでなく、価値について知ることである」と述べたが、この言葉の意味から考えれば、スポーツを専門的に学ぶ教育機関(大学)に設置されたISIMの本質的な役割は、スポーツの教育的価値を深く探究し、その知見を教育活動に転換することに他ならないでしょう。そして、この方向性こそ、ISIMのあり方を示す考え方であると思います。


〈編集後記〉
スポーツの本質とは何か…。これはスポーツに関わる全ての人に共通する、普遍的な課題であると思います。皆さんも仙台大学に入学した暁には、ぜひ一緒にスポーツの本質を語り合いましょう!

では、寒さが厳しい時期ですが、お体を大事にしてお過ごしください。

ご意見、ご要望のある方はisim2008@scn.ac.jp へご連絡ください。(二戸部)

2010年1月4日月曜日

i-SIM News:024/2010 2010年新年を迎えて

あけましておめでとうございます。仙台大学マスメディア研究所( ISIM )の荒木です。2010年初の「 i-SIM News」 をお届けいたします。今年は2月にバンクーバー冬季五輪、6月にはW杯サッカーと、スポーツ界ではビッグイベントが続きます。日本勢の活躍が期待され、楽しみです。一方、国内に目を転じると「失われた10年」からデフレへとなだれ込み、経済停滞が重苦しくのしかかっています。人と人のつながりも希薄になるばかりです。しかし、どんな時代でも若人は夢と希望を忘れずに前進して欲しいものです。

今回はコスモポリタンでスポーツ界に精通している仙台大学マーティ・キーナート学長から皆さんに熱いエールを送っていただきます。 

 

新年あけましておめでとうございます。副学長マーティ・キーナート (http://www.sendaidaigaku.jp/about/profile.html#martyです。

皆さんもご存知のように、仙台大学は1967年に設立されました。比較的若い大学ではありますが、スポーツ関連の教育を行う大学としては、既に日本のリーダー格であります。もしも貴方が将来、体育教育、スポーツマスメデイア、運動栄養、健康福祉、又はスポーツ行政への道へ進みたいと思っているのならば、仙台大学以上に最適な大学はありません。仙台大学は、次世代へその豊富な知識と経験を伝える情熱を持つ、これら全ての専門の教師で組織されています。

私自身も、日米をまたいで多くのスポーツ業界で働いてきました。スポーツライセンスビジネスを日本で初めて先駆けたスポーツ用品会社にはじまり、スポーツジャーナリスト、エージェントとして活動、そしてこの仙台初のプロ野球チーム「東北楽天ゴールデンイーグルス」の初代ジェネラルマネージャーとしてもプロフェッショナルスポーツ経営に携わってきました。私も又、この40年近くに渡る日米のスポーツビジネスで培った経験と知識を皆さんに是非伝授したいと思っています。

また、我々は仙台大学に入る全ての学生の皆さんにはバランスのとれた教育を受けて欲しいと願っています。我々は、皆さんにスポーツの素晴らしさを知りそれを楽しむと同時に良質の教育を受けて欲しいと願っています。教育は人生の保険です。皆さんには、無限の可能性があります。貴方の分野において学を究めましょう。是非、スカラーアスリート(本物の文武両道)を目指して努力して下さい。

更に、私達は皆さんに世界は広がり狭くなっているという事を認識して頂きたいと願っています。世界で起きている出来事を知り、外国語を学ぶ事、『特に英語』は、これから専門分野を極める為には必須要素です。私達は、皆さんがより良いバランス教育の為に仙台大学に入学される事、そして将来、国内、そして国際社会に価値ある貢献をされる事を心より願っております。

 

〈編集後記〉2010年。皆さんはどのような目標を立てて、部活動や勉強などに励もうと決意しましたか。 ISIM は、未来から託された「スポーツの将来」がより一層豊かなものとなるように、強い責任感を持って講習会や研究を行いたいと決意しています。その決意を示すべく、 ISIM は本日からインターネット上に「ブログ」を開設しました。「ブログ」の開設によって、私たちの活動を少しでも多くの方に理解してもらうことが目的です。この「ブログ」には過去に配信した「 i-SIM News」のバックナンバーも掲載されています (  http://isim-suni.blogspot.com/ ) 

詳しい内容をお知りになりたい方や、ご意見などのある方はisim2008@scn.ac.jp  へご連絡ください。(二戸部)