2010年6月7日月曜日

i-SIM News:045/「TEAM宮城」キックオフ!=組織的な情報戦略活動を学ぶ

仙台大学講師の阿部です。先週末はあいにくの雨の中、多くの競技種目で県高校総体が開催されました。私は土曜日、本学学生とともに大和町の宮城県自転車競技場へ。人生で初めて、すりばち状になっているバンクの内側から競技を観ました。アスファルトの上を高速で走り抜ける自転車の「ゴーッ」というタイヤ音と、響き渡るコーチたちのラップタイムを伝える声が印象的でした。今日は、高校総体の現場で行われている私たちの演習授業についてご紹介します。
◆組織として情報戦略を学ぶ 「TEAM宮城」キックオフ!
こんにちは、スポーツ情報マスメディア(SIM)学科4年の大町祐太です。SIM学科では3年生の「スポーツ情報戦略論演習�」という授業の中で「TEAM宮城」という情報支援プロジェクトを立ち上げ、実践的な授業を実施しています。「TEAM宮城」とは、オリンピックにおける日本代表選手団に対する情報後方支援活動(東京Jプロジェクト)をモデルとして、宮城県高校総体という総合競技大会の現場において「組織的」に情報(インフォメーションやインテリジェンス)を扱うことを様々な視点から学びます。このプロジェクトの一番の目的は、スポーツに関わる選手・指導者・関係者が、スポーツの価値(Value)やこれからのスポーツのあるべき姿について、新たな情報や観点から考える一つのきっかけを作ることにあります。
例えば「他校の取り組みを参考として、ある高校の部活動の現場で新たな取り組みが生まれる」「部活動への理解が促進されて加入する生徒が増える」など、ぽつりぽつりと未来に向けた新たな試みや動きが生まれていくことで、宮城県の高校スポーツがもっと豊かで魅力的なものになっていく、そういったきっかけとなる「種」を植えることが、今回のプロジェクトの使命(Mission)と言えます。
私たちは昨年度、今回の活動の前身となる「Team RIFU 2009プロジェクト」を実施しました。宮城県の利府高等学校の高校総体での各部活動の戦いを、情報面で戦略的に後方支援するという形の演習でした。このプロジェクトでは、競技の枠を超えて「一つのチーム」として戦う気持ちを持てるように、各会場に散らばった情報戦略スタッフが収集した情報を1枚のニュースレターに集約し、それを再び各会場で配布しました。また試合の映像や他の部の学生へ向けたコメントを撮影し、モチベーションビデオの制作にもチャレンジしました。
本年度も高校総体の会場でビデオカメラを片手に情報活動をしている若い情報戦略スタッフを見かけたかも知れません。現場から大学に戻った彼らは今日も、6月末にかけて、収集した情報を加工・分析して今後の高校総体や部活動を考える上で参考となるレポートを作成したり、プロモーションビデオを作成しています。
◆学科一日体験会、7月10日(土)開催が決定!
来る7月10日(土)、仙台大学にて「学科一日体験会(体育学科・スポーツ情報マスメディア学科共催)」が開催されます。大学の授業を体験したり、進学について大学の先生や職員に直接相談をする良い機会ですので、ぜひお気軽にお越し下さい。参加お申し込み等の詳細は後日、本学本学ホームページ http://www.sendaidaigaku.jp/ で案内されますのでチェックしてください。また来週以降のi-SIM Newsでもお知らせする予定です。
<編集後記>
来週は「TEAM宮城」情報支援プロジェクトの続編です。組織的な情報活動にはどのような機能や役割があるのか具体的にご紹介します。普段のスポーツ活動に役立つ情報が満載です。乞うご期待。(阿部篤志)