2012年12月19日水曜日

i-SIM News 116/2012年振り返り

 今年もあと12日で終わり。今日で2012年の354日/366日(96.7%)終了です。皆様の元旦の計は如何だったでしょうか?(ISIM 近江康宏 事務課長)

今年を振り返ってみますと・・・・・・・・
◆世の中は・・・・
 スカイツリー開業、原発再稼働問題、消費税増税法案可決、尖閣諸島・竹島問題、ノーベル生理学・医学賞受賞、オスプレイ配備、ロンドンオリンピック、金環日食、LCC、長距離夜行バス事故、衆院解散総選挙、等々いろいろありました。殆どが私たちの生活に直接的にまたは間接的に、そして短期的に、中長期的に絡んでくることばかりです。特に領土問題では、文化・スポーツの分野にまで悪影響が及んだことは大変残念なことであったと思います。とある海外メディアでは、2020年東京五輪招致へも波及するとの見方を示しています。来年9月のIOC(国際オリンピック委員会)総会での開催地決定までに何とかこの問題の火消を願わないわけにはいきません。

◆スポーツ情報マスメディア研究所(ISIM)は・・・・
 運営スタッフが4月より一新しました。北海道美深町へインターンシップをしている1名を除き、仙台大学(宮城)勤務の研究所運営スタッフが全員一新しました。研究所は外部の諸団体様と連携を取りながら研究活動を進めている部分もあり、不慣れな我々運営スタッフ故、皆様へ多大なご迷惑をお掛けしたものと思います。然しながら、何とか大きな失敗もせず今年の活動を終えることができましたのも皆様の絶大なるご支援の賜物と信じて止みません。この場をお借りして深謝申し上げる次第です。

さて、来年は・・・・・・・・・
 来年の干支はヘビ(巳年)です。インターネットで調べてみますと、「巳」という漢字の語源は胎児を表したものだそうで、母親が子供をお腹の中で包み込むようにしている様を現した漢字と言われ、包むと同じような意味で考えられた語源をもつものだそうです。他方、「蛇」の意味するところは我慢強さや執念深さ、また恩を受けた時にはその恩に報いることなどの意味も持つそうです。研究所運営スタッフとしては、今年の反省を踏まえ、来年は効率化を念頭に目指していきたいと思います。効率化を図り、そこにできたスキマ時間に新たな何かを埋め込んでいく。そこは研究所のコアの部分でなくてはならないと思っています。そして、今年ご支援を頂いた皆様の恩に報いること、これが重要ではないかと思うところです。ヘビにあやかり、我慢強く行きたいと思います。改めまして本年1年間の皆様のご支援に感謝いたしますとともに、来年も何卒よろしくお願い申し上げます。

2012年12月17日月曜日

「第8回スポーツを考える会」開催

 仙台大学スポーツ情報マスメディア研究所(ISIM)は2012年12月13日(木)、仙台市内で「第8回スポーツを考える会」を開催しました。

 この会は地域スポーツクラブやスポーツ行政、マスメディア関係者、市民、本学教職員・学生など、スポーツに関係・関心のあるさまざまな方にご参加いただき、スポーツをテーマに情報共有や意見交換をしながらネットワークの構築を図るものです。

 第8回となった今回の情報提供テーマは「デュアルキャリア」(話題提供者:阿部篤志講師)。デュアルキャリアとは、「高等教育の枠組みの中で、トップレベルで競技を行なうアスリートの、高いレベルでのトレーニングの継続を可能にするための環境・制度に対するアプローチ」をさします。アスリートにスポーツを「させる側」の責任や義務として、パフォーマンスと学業との実効性のあるバランスをいかに図るかがいま、欧州を中心に重要な政策課題の一つになっており、スポーツ基本計画にもその推進が明記されたことから、日本でも今後、さまざまな取り組みが行なわれていくとのことでした。
 また今回の座長・土生善弘氏(宮城県教育庁)からは、間もなく策定される「宮城県スポーツ推進計画」における今後10年間のビジョンとチャレンジについて、「I have a dream that…」というフレーズを用いた熱のこもったプレゼンテーションが。そのエネルギー溢れる姿に皆が引き込まれました。参加者はそれぞれの立場からこれらのテーマについて意見交換を活発に行ない、盛会となりました。

 次回(第9回)の座長は宮城県高校体育連盟事務局長の鈴木秀利様にお願いをし、また新たなテーマでスポーツを考えます。

(朴澤学長の挨拶)

(土生善弘氏のお話)

(阿部篤志先生のお話)

2012年12月5日水曜日

i-SIM News 115/進化した映像アカデミー

 スポーツ情報マスメディア研究所で週2日「映像アカデミー」で指導をしている小野寺努です。映像アカデミーでは現在、仙台市教育局生涯学習課の企画「地域映像ソフト」の制作に取り組んでいます。(ISIM 小野寺努研究員 映像アカデミー担当)

 テーマは「仙台市におけるスポーツ活動」で、5本の映像ソフトを制作しています。企画構成・演出・撮影・編集と、私が仕事としている映像制作と全く同じ方法で学生達と共に進めています。この制作によって学んで欲しい事は、自分達の制作したい企画をいかに的確に取材先である団体や個人に伝えられるかということです。企画意図を理解して頂くという事は、企画内容がいかに有意義な事であるかを知ってもらい、共に制作をする意識に近づけて頂けるかです。大事な事は、人と人との繋がりによって初めて制作ができる感謝と喜びの気持ちを知る事です。また学生同士の信頼・協力が必要だという事を知り、より絆を高めて欲しいと思っています。

 私が長年、映像制作という仕事を続け、取材を通して感じた事を若い時期から、それもできるだけ早く経験し感じて欲しいと思っています。

 次にアカデミー参加学生からの声を紹介します。

 ・スポーツ情報マスメディア学科2年 郷内和軌
「私は仙台大学のある柴田町からお声をかけて頂き、東日本放送みやぎふるさとCM大賞の制作に地元の方々と参加させて頂きました。企画・構成の段階から地元の方々と協力して制作できて、進路選択に向けての視野が広がり、素晴らしい経験をさせて頂きました。」

 ・スポーツ情報マスメディア学科2年 大友晃貴
「地域映像ソフト制作に私も参加しています。取材をお願いする際に自分の伝えたい事が伝えられたか不安でしたが、相手の方の優しく丁寧な対応に触れ、感謝の気持ちになり、この活動が将来社会に出た時の良い経験になるであろうと思っています。」

2012年11月30日金曜日

【学科生's View】オリンピック競技にゴルフ復活

 こんにちは。仙台大学スポーツ情報マスメディア学科3年スポーツ情報戦略コースの松本洋季です。私は大学でスポーツの様々な現状を学んでいます。卒業論文ではゴルフのスコアやデータから見えてくる、ゴルフ競技の様相と普及の問題点について書こうと考えています。2016年に開催されるリオデジャネイロオリンピックの競技種目にゴルフが復活し、ゴルフが今よりも更に盛り上がると思います。

 私がゴルフというスポーツの存在を知ったのは幼稚園の頃でした。たまたま父とゴルフツアーを初めてテレビで見てプロ選手の素晴らしいプレーに感動したことと、練習場で初めてボールを打ったときの楽しさがきっかけとなりゴルフを始めました。現在は指導者がいないため個人的に練習しています。私のようなきっかけで指導者が居ないままゴルフを始めた人も多いと思います。趣味として楽しむには問題ないですが、競技として行うには十分ではないと思います。ゴルフを始めた年齢、競技歴とスコアの関係、育成システムとランキングの関係など調べたいテーマが数多くあります。

 リオデジャネイロのオリンピックではゴルフが112年ぶりに正式種目になることが決まりました。
正式種目採用をきっかけに指導者やゴルフ人口が増え、趣味としてだけでなく、競技としてもゴルフが広まっていくと良いと考えています。
 国際ゴルフ連盟はリオデジャネイロオリンピックでは、4日間72ホールのストロークプレー形式での試合を予定し、60人の出場選手の選考は世界ランクに基づいて上位15人が優先的に出場、残る45人をランク上位から各国2人ずつ選ぶことにしています。仮に今のランクで日本代表を選ぶなら、トップ15の選手はおらず、各国2人の枠で石川遼選手(世界ランク70位)と藤田寛之選手(同80位)になります。
 若手とベテラン、勢いと経験がミックスされると良い結果が期待されますが、更に科学的に競技力向上や競技スポーツとしての分析も必要だと思います。情報を通しスポーツを学ぶ学生として、オリンピックに復活したゴルフをテーマに卒論をまとめる上で、どんな発見があるのか楽しみです。

2012年11月5日月曜日

速報レビュー!「第5回国際スポーツ情報カンファレンス」

 仙台大学は11月4日(日)、せんだいメディアテークにて第5回国際スポーツ情報カンファレンス 「London2012を通してこれからのスポーツを考える~スポーツの推進を通じた社会の発展と情報・制度・人~」を開催しました。日本スポーツ振興センター(JSC)の河野一郎理事長をはじめ、和久貴洋氏、白井克佳氏、山下修平氏(以上、JSC)、松井陽子氏(JOC)、土生善弘氏(宮城県教育庁)の6名を講師としてお招きし、スポーツのこれからを考えました。(ISIM 矢部恭平 アシスタント・スタッフ)

【基調講演】
London2012を通してこれからのスポーツを考える
河野 一郎 氏
日本スポーツ振興センター(JSC) 理事長

これからのスポーツを考えていく上で三つの視点が必要である。
 第一の視点「時間軸をどう見るのか」
 スポーツの歴史を考えていく中で、物事を100年のスパンで考えていく必要がある。大正、昭和、平成と移り変わっていく中で、スポーツ界だけではなく、日本で起きた事象と世界で起きた事象を背景として、これからのスポーツを考えていくことが重要である。
 第二の視点「スポーツの力をどのように捉えるか」
 スポーツには、その対象や状況に応じて、内容を変えることができる柔軟性がある。我々は今後スポーツのコアバリューを再考し、スポーツを通してグローバル社会の将来図を構想する必要がある。
 第三の視点「どの視点・どの立場で考えるか」
 個人として、組織として、地域としての視点・立場からだけではなく、国としてスポーツを考えることが重要であり、それが国家の品格を高めることにも繋がる。
 国民一人一人が日本という国をどうしていきたいか、主体的に思考し、スポーツ関係者である我々は、国家としての姿勢を明確に示していくことが今求められている。
 「未来に向けて、スポーツの力を示していきましょう」




【特別講演】
「改革のドライビングフォース ~大学政策とスポーツ政策の接点~」
和久 貴洋 氏
日本スポーツ振興センター(JSC) 情報・国際部 情報・国際課 課長
 大学もトップスポーツも社会変化の動きが速く、それに伴い改革が求められる。両者に共通する課題は、人口の減少である。人口動態がトップスポーツにどのような影響をもたらすかというと、メダルを獲得できるポテンシャルアスリートが減少することである。また、スポーツをする人・しない人の二極化、女子のスポーツ離脱などにも影響がある。世界は、それらの課題の解決に積極的に取り組んでいる。これらを踏まえて、我々はアクションを起こす必要がある。
 一方で大学では、少子化に伴い人材の輩出が困難であり、大学の存在意義がなくなっている。そのため、大学は人材確保のため、魅力ある教育コンテンツの提供や就職後のパスウェイなどの高品質な強みを持つことが重要である。
 この状況下で、JSCが行っている取り組みとして3つの事業が挙げられる。

1、タレント発掘・育成事業
JSC・JOCと連携し、オリンピック選手を発掘・育成するプログラム
2、国際連携
日本と諸外国が自国のスポーツの発展のために、相互利益の関係のもと、ネットワークを結ぶこと
3、情報戦略
意思決定者が的確な判断をするために、必要な情報を必要なタイミングで提供すること

大学政策とスポーツ政策に共通して言えることは、情報発信者が高品質な強みを提供することである。人の集まる魅力あるコンテンツとネットワークを構築するために、我々は自己分析をする必要がある。




【シンポジウム】
「London2012を通してこれからのスポーツを考える」

諸外国の動向からみるスポーツ界の変化
山下 修平 氏
 日本スポーツ振興センター(JSC) 情報・国際部 情報・研究課 専門職
北京オリンピック以降の国際競技力向上のフレームワークは、「統一的な拘束性のある戦略」、「戦略に基づく強化費の重点投資」、「競技力向上施策」、「強化拠点の整備」であった。ロンドンオリンピックを終えた今、このフレームワークの質と持続可能性を高めることが国際競技力向上の重要な視点となってきている。その実現に向けて、スポーツ団体の組織能力を高めることと、国際的なネットワークの構築力が鍵となる。

判断根拠(エビデンス)となるスポーツ情報集積の重要性
白井 克佳 氏
日本スポーツ振興センター(JSC) 情報・国際部 情報・研究課 主任専門職
 2012ロンドンオリンピックにおける日本のメダル獲得成功率は上位10カ国の中で2番目に高い数値であった。成功率が上がった要因として、実力のある選手が確実にメダルを獲得できる準備ができたと言える。
 オリンピック等の国際競技大会の結果が、スポーツ施策の成果を表出する。情報戦略分析することで、より確実に実力把握することができる。

アスリートパスウェイの構築と地域タレント発掘・育成の可能性
松井 陽子 氏
日本オリンピック委員会(JOC) 味の素ナショナルトレーニングセンター
拠点ネットワーク・情報戦略事業 アシスタントディレクター
 タレント発掘・育成事業は、「才能」を持っている子どもたちを見つけ、育て、世界を目指す道をつくる取り組みである。
 地域と中央競技団体の繋がりを強め、世界を目指し、子供たちを導いていかなければならない、日本のスポーツが抱える大きな問題を、ネットワークとパスウェイの構築によって改善していくチャレンジが必要である。

県スポーツ推進計画に描かれる新たな方向性
土生 善弘 氏
宮城県教育庁スポーツ健康課主幹スポーツ振興班 班長
 宮城県における国体成績は、現在下降線をたどっている。現在、スポーツ・運動のするしないの二極化が進み、特に女子は顕著である。
 これからの10年間、宮城県はどのようにアプローチしていくのか。まずは現状を受け止め、自己肯定感を持ち、夢を抱くことが大切ではないか。
 復興の担い手となる次代への仕掛けとして、「スポーツによるひと・まちづくり」、「女子におけるスポーツの参画の促進」、「新たなる挑戦」がある。今後も大学と連携するなど、スポーツを行う環境の充実も大切。


シンポジウム・コーディネーター
阿部 篤志 氏
仙台大学スポーツ情報マスメディア研究所 研究員
 キーワードは「グローバル」、「スポーツの推進を通じた社会の発展」、「情報・制度・人」それぞれの立場から、どのような見方をすれば良いか考えていかなければならない。


2012年10月31日水曜日

i-SIM News 114/ゼロから創り出す、前向きな議論を!スポーツ情報戦略フォーラムVol.008

 実践的な情報活動のスキル向上を目指すことを目的とし、スポーツ情報戦略グループが主催している「スポーツ情報戦略フォーラム」。10月5日には、仙台大学教授で現在は筑波大学に出向中の勝田隆(かつた・たかし)先生をお招きし、第8回スポーツ情報戦略フォーラムが開催されました。(ISIM 溝上拓志 アシスタント・スタッフ(SIM4年))

 勝田先生は、ロンドン2012JOC日本代表選手団本部役員で、スポーツ基本法(2012)やスポーツ基本計画(2012)など現在の政策動向に精通しています。従って日本代表選手団における取り組みをはじめ、テレビ中継からは知ることができないロンドンオリンピックの舞台裏や情報戦略の取り組みなどをお話していただき、とても充実した勉強会になりました。

 テーマは、「スポーツの未来を創造するための(私的)キーワード」。前半と後半2つのセッションに分け、社会におけるスポーツの在り方について、私たちはこれからどのように考え行動すれば良いのか学び、議論し、思考を深めました。

 前半は学部生を中心とした講義形式で行い、写真や映像、表などでとても詳しく、且つ分かり易く説明していただきました。今年のロンドンオリンピックにおけるメダル獲得状況の見方や、メダル獲得に向けて実施された支援活動などの情報提供がありました。オリンピック開催の今日的意義や、スポーツの価値とは何かについて改めて考える有意義な時間となりました。



 後半の講義は、大学院生及び教職員を中心にディスカッション形式ですすめられました。ロンドンオリンピック大会を通して各自が抱いている興味や意見を出し合いました。先生は、「今後オリンピックのような国際的な競技大会について考えるためには、新しい切り口や捉え方が重要であり、社会的意義のある新たな価値を創造しようとする姿勢が大切である」と言っていました。このような発想が、スポーツの未来を築いていく上でとても重要ではないかと感じました。

 フォーラムを通して、現在あるものを有効に活用することに加え、新たな一歩を踏み出すためには、新たな発想が大切だと考えるきっかけとなりました。

  スポーツ情報について考え、学び、思考を深めることで情報活動のスキル向上に繋がるよう、今後もスポーツ情報戦略フォーラムを計画し開催していこうと考えています。

2012年10月29日月曜日

第5回国際スポーツ情報カンファレンス開催のお知らせ

London2012を通してこれからのスポーツを考える
〜スポーツの推進を通じた社会の発展と情報・制度・人〜

仙台大学は2012年11月4日(日)、せんだいメディアテーク(宮城県仙台市)にて「第5回国際スポーツ情報カンファレンス」を開催致します。テーマは「London2012を通してこれからのスポーツを考える〜スポーツの推進を通じた社会の発展と情報・制度・人〜」。

現代社会においてスポーツが果たす役割は飛躍的に高まっています。昨年度、スポーツ基本法が成立し、それに基づき策定された国のスポーツ基本計画を受けて、今年度は地方自治体でもスポーツ推進計画が練られています。「する」だけではなく「観る」「支える」の観点も重要との方向性や各スポーツ関係者間の連携・協働の必要性などが示される中、今年はロンドンオリンピックが開かれ、国民にスポーツの素晴らしさを伝えました。

オリンピックがもたらした今後のスポーツへの視点、更に法整備や国際大会が与えるスポーツ行政への視点を改めて注視していく必要があると考え、今年度のカンファレンスを開催いたします。

本カンファレンスでは、後半のシンポジウムに先立ち、「JAPAN SPORT COUNCIL」としてこれからのスポーツ推進に向けて新たなスタートを切った日本スポーツ振興センターの河野一郎理事長による基調講演と、同センター情報・国際部の和久貴洋氏による特別講演を予定しています。奮ってご参加ください。


仙台大学 第5回 国際スポーツ情報カンファレンス
London2012を通してこれからのスポーツを考える
〜スポーツの推進を通じた社会の発展と情報・制度・人〜

日時 2012年11月4日(日)11:00〜16:30
場所 せんだいメディアテーク・スタジオシアター(7F)
   仙台駅から徒歩約20分・タクシーで約7分/地下鉄「勾当台公園駅」下車徒歩6分

プログラム
オープニング
朴澤泰治  仙台大学 学長
山内 亨  仙台大学スポーツ情報マスメディア研究所 所長
基調講演
河野一郎氏 日本スポーツ振興センター(JSC)理事長
特別講演
和久貴洋氏 日本スポーツ振興センター(JSC)情報・国際部 情報・国際課 課長
シンポジウム「London2012を通してこれからのスポーツを考える」
白井克佳氏 日本スポーツ振興センター(JSC)情報・国際部 情報・研究課 主任専門職
山下修平氏 日本スポーツ振興センター(JSC)情報・国際部 情報・研究課 専門職
松井陽子氏 日本オリンピック委員会(JOC)味の素ナショナルトレーニングセンター拠点ネットワーク・情報戦略事業
アシスタント・ディレクター
土生善弘氏 宮城県教育庁スポーツ健康課主幹、スポーツ振興班 班長
コーディネーター
阿部篤志  仙台大学講師、同スポーツ情報マスメディア研究所 研究員
クロージング
粟木一博  仙台大学教授、同スポーツ情報マスメディア研究所 副所長


***

対 象  地域スポーツ推進関係者、競技団体、大学スポーツ関係者、大学生、一般市民、メディア関係者など
参加費  無料(定員:150名)

主 催  仙台大学
主 管  仙台大学スポーツ情報マスメディア研究所
後 援  宮城県、 宮城県教育委員会 、仙台市、柴田町

カンファレンス参加ご希望の方は、11月2日(金)まで にお名前とご所属をメールまたはお電話で下記までご連絡ください。

Facebookをご利用の方は、以下のリンクから「参加する」をクリックするだけで申込みできます。
https://www.facebook.com/events/401153269958288/

参加申込み・お問い合わせ先
仙台大学 スポーツ情報マスメディア研究所 担当:近江(おうみ)
TEL 0224-55-1045(研究所直通)
E-mail isim2008@sendai-u.ac.jp


2012年10月17日水曜日

i-SIM News 113/スポーツ祭り2012「スポーツアドベンチャーワールド」開催

 10月8日(月・祝)に、「体育の日」中央記念行事 スポーツ祭り2012が開催されました。その中のプログラムのひとつで公益財団法人日本体育協会主催の「スポーツアドベンチャーワールド」が味の素ナショナルトレーニングセンターで行われ、本研究所研究員が講師およびアシスタントスタッフとして参加しました。(ISIM 徳江郁美 運営スタッフ)

 今回実施された「スポーツアドベンチャーワールド」の目的は、こどもと保護者が一体となってスポーツを学び、コミュニケーションをとることを学ぶとともに、スポーツがより楽しくなるプログラムを実施し、スポーツ指導の大切さを体験させることでした。
 また、コンセプトとしては「スポーツのチカラ」の実感、「する人」「みる人」「支える人」、「交流(ふれあい)」「祭典(にぎわい)」「挑戦(がんばり)」「女性スポーツの参加(こども、指導者)」とし、午前の部を男女混合の「アクティブキッズ」、午後の部を女子限定の「アクティブガールズ」としてそれぞれ約40組80名の参加となりました。

 「アクティブキッズ」では、約10名程度で構成された親子一緒のグループがそれぞれ4つのゲームに挑戦しました。初めて見るゲームに目を輝かせている子どもたちや、子どもたちに「どう挑戦させるか」、「どうしたらうまくいくか」声をかけている保護者の姿が見受けられ、一つのゲームを達成した時には、子どもも大人も関係なくみんなで大喜びをしていました。

 

 「アクティブガールズ」では、実施したゲームの内容は同様でしたが、少し工夫をした箇所がありました。「アクティブキッズ」では、グループ分けの際にビブスを配布しましたが、「アクティブガールズ」では女子ならではの髪留めを渡し、最後には「オール・アポード」(30㎝~40㎝四方の台にチームが全員乗る)を実施しました。接触を伴うプログラムにも抵抗なく積極的に取り組む様子が見られ、今後の「女性(女子)のスポーツ参加」を促す一つのきっかけとなったのではないかと感じます。

 

 今回のコンセプトでもある「する人」「みる人」「支える人」のさまざまな立場の人がプログラムを通して、「スポーツのチカラ」を実感でき、私自身も勉強になったことが多々ありました。「やった!」という喜びの表情や、「どうすればいいのだろう」と真剣に取り組むこどもたちの姿が、今でも目に焼き付いています。その喜びや一つのことに真剣に取り組む楽しさが、今後スポーツとかかわっていく中でさらに増えていくことを心から願っています。

2012年10月10日水曜日

【学科生's View】私の、チャレンジ。

 
 みなさん、こんにちは。スポーツ情報マスメディア学科2年の大友晃貴(おおとも・こうき)です。私は入学当初から、スポーツ情報マスメディア研究所が全学科を対象に開講している「映像アカデミー」に参加しています。

 映像アカデミーでは、カメラの撮影方法や映像編集の基本から応用まで学ぶ事ができます。また「映像アカデミー」という名称ではありますが、映像の他にフリーペーパー制作、ラジオ番組制作といったように映像以外のメディア制作にも積極的に取り組んでいます。私はその映像アカデミーで様々な事にこれまで「チャレンジ」してきました。
 特に私が印象に残っている事は、昨年初めて本学で開催された「東北こども博」の撮影・編集と、ラジオ番組制作です。昨年の「東北こども博」では、初めての撮影という事もあり素材として使える画が少なく、編集作業の際に随分と苦労した事は忘れもしません。逆にそのような事を経験する事で、反省点も分かり次に繋げる事ができるため、私にとっては良い勉強になっています。そしてもう一つは、昨年の12月から始まったラジオ番組制作です。この活動は、私の出身地である亘理町の災害FMラジオ局に1時間の音楽番組を提供するもので、主にアカデミーで活動する学生が持ち回りで担当し、日々試行錯誤をしながら制作に取り組んでいます。ただ言えることは、こども博も含めてですが作品を制作した後は達成感に満ち溢れています。
 最後になりますがアカデミーで活動し学んだ技術や知識は、学科における学内外での実習やスポーツ情報マスメディア研究所が行っているタレント発掘の映像撮影に活かすことができます。今後私は、さらにスポーツ現場等の様々な場面で活動できるように、映像についてより深く学び、多くの事にチャレンジしていきたいです。

2012年10月3日水曜日

i-SIM News 112/仙台大学大学祭のお知らせ!


 みなさんこんにちは!2012年度仙台大学大学祭実行委員長を務めますスポーツ情報マスメディア学科2年の青山史憲(あおやま ふみのり)です。今年度の大学祭は、10/27(土)・28(日)の二日間に渡って行われます。毎年大盛況の仙台大学大学祭ですが、今年度の大学祭もラインアップが充実しています!2日間に渡って行われるステージイベントは去年のものからリニューアルをしました!その代表格といえるのが、「マネキンFIVE」。このイベントは、自分の勝負服でステージに登場し、自分のファッションセンスを披露し合うイベントです。そのほかにも体育大生らしいイベントである「早食い大会」、第三体育館に設置されている大型スクリーンでゲームをやる「G-1グランプリ」、カップルがお互いをどこまで愛しているのかを競う「おのろけカップル」、ブレイキン同好会、チアリーディング部、また有志団体が踊るダンスイベント、去年も大好評でした「歌スタ!」など、数多くのイベントが目白押し!もちろん多くの団体が屋台を出店する予定になっています。
 27日の夜には花火が打ち上げられ大学祭に花を添えます。そして最終日の最後を締めくくるのが毎年恒例のビンゴ大会!今年も豪華景品を用意しています!イベント参加者は随時募集しておりますので、沢山のご応募をお待ちしております!
 仙台大学大学祭のメインイベントの一つでありますアーティストライブには、「愛しい人へ」や「ギフト」など数多くの名曲を世に出している「ET-KING」が来ますよ!28日の二時半より仙台大学第五体育館でライブを行います。整理券の配布は、当日の午前中に行いますので皆さん足を運んでみてください!
 そして毎年大学祭の中で行われる「スポーツ講演会」は、まだ公開することはできませんが例年とは違う、今までにはない形式で行う予定になっています。皆さんご期待ください!
最後になりますが学祭専用のツイッターで学祭の情報を随時発信しております。アカウントは 【gakuyuukai2012】です。興味のあるかたはフォローをお願いします!
 学祭まであと1か月を切りました。仙台大学大学祭に足を運んでくださいますよう、よろしくお願いします!

2012年9月26日水曜日

i-SIM News 111/こどもスポーツ大学 in NAGAOKA 開催!



 こんにちは。スポーツ情報マスメディア研究所(ISIM)アシスタントスタッフの矢部恭平です。
2012年9月15日から17日までの三日間。新潟県長岡市で『スポーツを楽しむ力/コーチとアスリートの関係を見つめる』というメインテーマで第三回こどもスポーツ大学in NAGAOKAが開催されました。新潟県長岡市内から11競技39名の小中学生男女が参加し、コミュニケーションゲームやタグラグビーを通して、スポーツの楽しさやチームに自ら関わることの大切さを学び、子どもたちが日頃、体験したことがないことに挑戦することできました。

 今回のi-SIM Newsではこどもスポーツ大学in NAGAOKAに参加したスポーツ情報マスメディア学科(SIM)2年次の中嶋芽衣さんと鈴木沙織さんにこどもスポーツ大学での活動を報告してもらいます。(ISIM 矢部恭平 アシスタントスタッフ)


鈴木 沙織(スポーツ情報マスメディア学科2年)
 私は、長岡で行われるこどもスポーツ大学は2回目の参加でした。去年も参加させていただいたのですが、去年は映像、今年はコーチとして関わらせていただき、毎年違った学び方をさせていただきました。教えるということは本当に難しいことで、不安だらけでしたが、子どもたちから「ありがとう」と言われるととても心に残り達成感を感じることができました。自分の力だけではチームの雰囲気を変えることは出来なく、何度も助けていただいたのが心残りですが、それもまたいい経験になりました。なかなか適切なアドバイスができず、頼りないコーチだったと思いますが、最後にチームの子どもたちからプレゼントで色紙をもらいました。嬉しい言葉や感謝の言葉がたくさんあり、最高の宝物になりました。子どもたちとともに貴重な体験が出来て本当に良かったです。


中嶋芽衣(スポーツ情報マスメディア学科2年)
今回、撮影スタッフとしてこどもスポーツ大学inNAGAOKAに参加させてもらい、たくさんの新しい発見をすることができました。競技を撮影する際に良い映像を撮るには、撮影する競技について詳しく知っていなければいけないということが身を以て体験することができました。また、2泊3日という短い時間でしたが、こどもたちを毎日撮影していて初日と最終日を比べると表情がとても変化していて、なにか出来事をきっかけにこどもたちは急成長をすることに驚きました。


 私たちスポーツ情報マスメディア研究所は、子ども達と共にスポーツを楽しむ力を学び育んでいます。今回のこどもスポーツ大学in NAGAOKAを通して子どもたちだけではなく学生も同じように発見や成長があったようです。


2012年9月5日水曜日

i-SIM News 110/こどもスポーツ大学 in NAYORO 開催!


 

 2012年8月18日と19日の2日間、北海道上川北部広域5市町村(美深町、中川町、下川町、音威子府村、名寄市)の小学生を対象に、こどもスポーツ大学 in NAYOROが開催されました。今回参加した小学生17名は、2日間小さな“大学生”として、スポーツを通して様々な力を身につけました。(ISIM大町祐太アシスタントスタッフ)

  こどもスポーツ大学は、今年度で5回目の開催。これまで美深町を皮切りに、中川町、下川町、音威子府村で授業を開校し、総勢100名以上の卒業生を輩出してきました。
 名寄市の健康の森をメイン会場として行なわれた今回のこどもスポーツ大学では【「競い合い」と「高め合い」】をメインテーマに設定し、個人としてまだ自分の知らない力を出し切ることと、チームの中の個人として、チームの中で自分に求められていることを考えて行動することを目標としました。

 ISIM★CUP(競技大会)は個人種目と団体種目の両方の力を求められた大会です。大学生たちは、自分たちで17人を3つのチームに振り分け、2日目に実施される大会に向けて、それぞれ練習を行ないます。チームを振り分ける際には「5つの市町村の友達が均等にチームに入ること」や「3~6年生の様々な学年の友達がチームに入ること」などが、チーム作りのルールとして設定されました。最初は悪戦苦闘の子どもたちでしたが、制限時間内で3つのチームを作り上げることができました。
 
 夕方からは4年前にこどもスポーツ大学 in BIFUKAを卒業した1期生たちを対象に、大学院プログラムも実施。未来のスポーツに携わっている、自分たちの姿を考えるために“今”の自分を見つめ直し、それぞれ将来の自分に誓いを立てました。その後の夕食では、“大学生”と“大学院生”との交流も行なわれた。大学生からの率直な質問に対して、真剣に受け答えする姿はお兄さん、お姉さんというよりも、もっとたくましい大きな背中の先輩に写りました。

                                      【今回のこどもスポーツ大学 大学院に参加してくれた
                                         こどもスポーツ大学 in BIFUKAを卒業した1期生】


 2日目のISIM★CUPでは、各チームの各個人が、それぞれのチームのために自分の持っている力を出し切っていました。はじめて経験するような競技が多い中で、チームメートと協力して、競技に臨んでいる姿は印象的でした。



         【競技大会のクエスチョンボックス」に取り組む大学生の様子】
 

 スポーツ大学が終わってから、もう既にそれぞれの地域に戻ってスポーツに取り組んでいるこどもたち。今後、こどもスポーツ大学で学んだ様々な力を、地域のリーダーとして遺憾なく発揮してくれることを期待しています。そして、またいつかどこかでこの小さな“大学生”たちに再会できることを心から期待しています







2012年8月22日水曜日

i-SIM News 109/ロンドンオリンピックレビュー



204の国と地域が参加したロンドンオリンピック。日本は史上最多38個のメダルを獲得し、チームジャパンの新たな姿をみせた。日本が初めてオリンピックに参加してからちょうど100年の節目。世界のスポーツは確かに「進化」し続けていた。(仙台大学講師 阿部篤志)


多くの日本人を寝不足にしたロンドンオリンピックは、21世紀の新たなスポーツの基準を示すオリンピックであった。史上初めてすべての競技に女子選手が参加した。ユースオリンピックに参加したヤングオリンピアンが「本物の」オリンピックに参加する初めての大会でもあった。そのオリンピックをホストしたイギリスは、開会式や閉会式で同国の文化の懐の深さをみせたが、国際競技力向上の面においても、開催までの7年間における戦略的な取り組みを通じて大きな成果をあげた。

イギリスは2004年アテネオリンピックで、金メダル9個、総メダル30個を獲得して、金メダル獲得数ランクで世界第10位であったが、翌2005年のIOC総会(シンガポール)で2012年ロンドン大会招致を決めると、様々な取り組みを戦略的かつ組織的に押し進め、2008年北京大会では金メダル19個、総メダル47個で世界第4位に、そして2012年ロンドン大会では金メダル29個、総メダル65個を獲得して世界第3位となった。

一人のアスリートがメダルを獲得することは、ロンドンでの内村選手の演技をみても容易でないことが分かる。「いつも通り」にはなかなかいかない。それでも結果として、イギリスが図のように着実にメダル獲得数を伸ばした背景には、潜在的にメダル獲得可能な競技種目やアスリートの数を増やすとともに、そのアスリートがオリンピックという4年に一度の舞台でより確実に結果を出すことができるようにするための取り組みへの、チームGB(英国チーム)の弛まぬ挑戦と努力が生んだ「総合力」があった。

エリートスポーツの統括組織であるUKスポーツは、ロンドンオリンピックに向けた「No Compromise(妥協なし)アプローチ」のコンセプトを打ち出し、各競技団体の取り組みを推進するための評価システム「ミッション2012」を実施。競技団体が四半期に一度、評価と改善を繰り返しながら確実に前進できるよう、UKスポーツは戦略的なイニシアティブをとった。また具体的な取り組みとして、イギリススポーツ研究所(EIS)や民間組織、大学等と連携しながら、包括的な医・科学支援やタレント発掘・育成、研究開発などを展開した。

UKスポーツのリズ・ニコル最高執行責任者は大会終了後、「記録を更新するようなメダル獲得と同じくらい、とても多くの競技種目が勝利の方程式を見つけたことに大きな価値がある。2016年リオオリンピックに向けてこの勢いを維持する自信を持っている」と総括した。

***

日本は本大会で、メダル獲得競技数を前回大会の「5」から「10」へと倍増させた。ニコル女史の言葉を借りれば、日本もイギリスと同様に「勝利の方程式」を見つけた競技の数が大幅に増えたことが、本大会における最大の成果だったと言える。この方程式は一昼夜にして導きだせるものではなく、休みなく続く挑戦と努力の過程において見いだされていくものに他ならない。ただそこには一種の「賢明さ」が必要であり、そのためにチームジャパンはいま、先を見据えて情報を扱う意識と行動を重要視している。

本大会においても、村内外の現地スタッフと東京の後方支援チームが一体となって、アスリートやコーチの最後の一歩を支援するとともに、4年後に向けた準備と検討のための情報活動(東京Jプロジェクト2012)を実施。大会最終日には総括レポートがまとめられた。2002年に開始されたこの活動は、10年を経て着実に進化し、チームジャパンは大会ごとに「賢明さ」を獲得しているようにも思える。

それでも、世界は日々動いており、チームジャパンも、そこに関わるすべての一人ひとりも、日々謙虚に賢くなっていく必要がある。関わる人材が多様になった分だけ、どのような力を発揮本学(科)を卒業した学生がそのような道を歩んでいくことを鑑みれば、大学時代にどれだけその基礎体力を身につけられるかがとても大切になる。

私は「アスリート」を「挑戦し続けることに覚悟する人」と定義しているが、同様にそれを支える情報スタッフもその覚悟が必要になる。何事も覚悟して挑むことは容易なことではない。しかしながら、東京・銀座で行なわれたメダリストのパレードに集まった50万人とも言われる人々の熱狂を目の当たりにして、スポーツの持つ力を再認識させられた瞬間、「もう一度」を実現するために、アスリートのみならず、「情報」も覚悟して臨むことができるのかどうか、自問自答せずにはいられなかった。そして、ソチ2014やリオ2016に向けて、学生とともにさらに成長するために、後期授業の始まりが待ち遠しくなった。

皆さんはロンドンオリンピックをどのようにご覧になっていただろうか。


仙台大学 講師
阿部篤志
(東京Jプロジェクト2012メンバー)



2012年8月1日水曜日

i-SIM News 108/メディアからの学び


 こんにちは。スポーツ情報マスメディア学科マスメディアコース3年の横山紘基【よこやま こうき】です。今日まで、講義や実習を通しメディアという媒体について学んできましたが、今回はマスメディア学科の学生として、私がこれまでの経験から感じてきたことを書きたいと思います。

 まず、私が感じていることは、日々のメディア(主に報道)に対する見方が変わったということです。毎日ニュースを見る中で、このニュースの背景には何があるのか、将来的に推測されることは何なのかなどと考えることで、メディアに対してあらゆる視点から見られるようになってきました。スポーツ情報マスメディア学科長である山内先生の講義では、1週間にあったニュースを答えさせるというものがあります。この講義から、ニュースは文脈を考えて、背景やその先を読み取ることがメディアから情報を得る際、また自分が伝える際には非常に重要であるということを学びました。
 大学生ならこのようにニュースを見ていくことは当たり前かもしれませんが、この学科では、メディアを学びつつ、ニュースを捉えることができます。私達にしかできない貴重な経験だと思っています。常にマスメディア学生の視点から、ニュースを捉え、考え、メディアの報道の仕方に強く関心を持つことで、メディアに対する見方、考え方が変わってきたと私は感じています。
また、2年生の取材報道実習で柴田町にある河北新報船岡販売所と震災の被害にあった石巻で実習を行い、記者になったつもりで報道の現場を肌で感じました。まず、販売所では「オアシス」という町のフリーペーパーの作成に携わり、写真の撮影と記事を書かせていただきました。石巻の実習ではメディアが伝えている震災の報道を調べてから現場を訪れ、報道と現状とを比較しました。
これらの実習から、自分で情報を伝えることの難しさとメディアの果たす役割を生で体感でき、情報の持つ重要性を改めて感じることができました。また、情報を伝えるには、現場で自分がどう動けるかが報道の質を高める鍵になると実感しました。
これからも幅広い教養を身に付け、成長したマスメディア学科の学生になって卒業できるように、講義、実習等に積極的に取り組んでいこうと思います。

2012年7月25日水曜日

【学科生's View】メディアに触れて学んだこと

こんにちは。スポーツ情報マスメディア学科4年の塩田峻生(しおだしゅんき)です。今回は私のこれまでの学生生活で印象に残っている出来事を紹介したいと思います。

 1つ目は2年生の時「取材・報道実習Ⅰ」の授業で河北新報社へ実習に行ったことです。この実習では河北新報社の色んな部署の方から貴重なお話をたくさん聞くことができました。また、最終日にはbjリーグ仙台89ersの試合を観て、試合終了後の監督・選手への囲み取材に参加させていただくことができました。実際のスポーツ現場で貴重な経験ができて、とても勉強になりました。さらに、試合の記事を書いて添削していただくという経験もできました。実際に記事を書いてみて、改めて記事を書く難しさを実感しました。4日間の中身の濃い実習でたくさんのことが学べました。

 2つ目は情報アカデミーでの活動です。私は2年生の時から情報アカデミーでの活動に参加しています。これまでには「DAN DAN DANCE」「東北子ども博」「奥埜博亮選手ベガルタ仙台入団内定会見」等のイベントで撮影を経験してきました。撮影を重ねていくうちにただ撮るだけではなく、実際に作品になった時の画を想像しながら撮ることの大切さを学びました。そして技術を覚えていくことで撮影の楽しさを感じることができました。
 また、アカデミーの学生4人で学内向けのフリーペーパー制作を行っています。基本的には学内情報を載せていますが、その他にもインタビューやスポーツに関するコラムも載せています。紙面構成、取材、記事作成、写真撮影等、一つの紙面を作るにしても様々な過程があり、役割も多いので大変なことも多々あります。しかし、話し合いを重ねて作業を進めていくなかで完成したフリーペーパーを見た時の達成感は特別なものです。元々紙面製作にも興味があったのでとても充実感があるし、貴重な経験になっています。
「様々な知識や経験を身につけたい」という気持ちを持って何事にも取り組むことで私は非常に充実した大学生活を送れています。

2012年7月18日水曜日

i-SIM News 107/ロンドン2012開幕直前

こんにちは。スポーツ情報マスメディア研究所の矢部です。
ロンドンオリンピック開幕まで10日を切り、いよいよ開幕間近になりました。今回のi-SIM Newsでは、スポーツ情報マスメディア学科を3月に卒業し、4月から本学の大学院に進学した浅川さんのロンドン大会に向けての取り組みについて紹介します。(ISIM 矢部恭平 アシスタント・スタッフ)

 浅川さんは本学スポーツ情報マスメディア学科を今年3月に卒業し、本学大学院に進学しました。現在、浅川さんは主に情報戦略の分野で更なる学びを深めています。
 浅川さんが大学院で受講している「スポーツ情報戦略特講」(担当:阿部篤志講師)では、今回のロンドンオリンピックに関わる情報収集・分析活動が一つの課題になっています。阿部講師は国立スポーツ科学センター(JISS)のロンドンオリンピック情報後方支援活動「東京Jプロジェクト」のメンバーであり、同様にメンバーとなっている流通経済大学准教授の荒井宏和先生のゼミ(学部3、4年生)と連携して授業を展開しています。荒井ゼミでは今年1月、ロンドンを視察し、事前の情報収集活動にも力を入れています。7月11日にスカイプ(インターネットテレビ会議システム)で行われた合同ミーティングでは、どのような枠組みで情報戦略活動を行っていくのかを決定し、現在はそこに向けて準備を進めている段階です。

 ここで今回の取り組みについて意気込みをお聞きしました。

浅川「今回の授業を通じて、ナショナルトレーニングセンターで行なわれる東京Jプロジェクトを視察予定ですが、学生としてこのような経験から一つでも多くの事を学ぶと共に、陰ながらチームジャパンの一員としてアスリートやコーチへの力になる為に責任を持った仕事をしていくという姿勢で演習に取り組みたいと思います。」

 本学では大学院生だけではなく、スポーツ情報マスメディア学科3年生も今後、授業の一環でロンドンオリンピックに関する情報収集・分析を行う予定になっています。
ロンドンでは19日間にわたり熱戦が繰り広げられます。皆さんも、テレビや新聞で報道されるオリンピックの情報を、これまでとは違った観点から読み解いていくことも面白いかもしれません。

2012年7月9日月曜日

【学科生's View】仙台89ers広報・川村亜紀さんを招き「スポーツ起業論」を開講


仙台大学スポーツ情報マスメディア学科2年の郷内(ごうない)です。今日は私が受講している「スポーツ起業論」についてご紹介します。


***


 先月6月5日(火)、株式会社仙台スポーツリンク(仙台89ers)広報の川村亜紀さんを迎え、スポーツ起業論の授業が行われました。

この「スポーツ起業論」は、毎週、学外からゲストスピーカーを招き、スポーツの社会において自ら仕事を開拓された方々からお話を頂くことによって、学生達が今までにない多様な見方や考え方を知ることを目的として開講されています。

前回までには、現在、全日本女子バレーボールチームのチーフアナリストを務める渡辺啓太さんをはじめ、スポーツ界の最前線で活躍されている方々から貴重なお話を頂いてきました。

川村亜紀さんは、自らの学生時代の経験を踏まえながら、この仕事に就くまでの経緯、仙台89ersの発足時の体制、震災後のチーム解散時の状況などを語り、聴講者は、興味深くその話に耳を傾けていました。

また、その後の質疑応答では、「新規の観戦者の獲得のためにはどのような取り組みをしているのか」といった具体的な質問や、「チラシ・ポスターを作成する際にどのようなソフトを使っているのか」といった専門的な質問まで飛び、大変中身の詰まった講義となりました。

なお、この授業は、履修者のみならず、毎回どなたでも聴講が可能です。学生の皆さんも、機会があれば、是非一度、参加してみてはいかがでしょうか。

文・郷内和軌(スポーツ情報マスメディア学科・2年)

<関連>
新科目「スポーツ起業論」に注目!

Information
スポーツ起業論(Sport Entrepreneurship)
平成24年度前期開講科目/学科2年
日時:毎週火曜3時限目(12:40〜14:10)
場所:仙台大学E棟3階303教室
担当:阿部篤志(本学講師)
※シラバスはこちら(新しいウィンドウで開きます)。

2012年7月4日水曜日

i-SIM News 106/開設から1年、今年度の活動とこれから=ISIM情報戦略グループ

スポーツ情報戦略に関わるハブ拠点として仙台大学スポーツ情報マスメディア研究所が「スポーツ情報戦略研究グループ」を開設してから1年が経ちました。今回は、その取り組みを中心にご紹介します。(ISIM 溝上拓志 アシスタント・スタッフ)

 今年度情報戦略グループとして行ったことは、昨年6月に配信(i-SIM News083/情報戦略「知の集約と発信」拠点、いよいよ始動)した際に掲載した「アカデミープログラムの枠組みと内容(一部計画案)」におけるプロジェクトの一つ、情報(IT)リテラシー向上セミナーをスポーツ情報戦略フォーラムという題目で、5〜6月の2ヵ月に渡り7回開催しました。
 フォーラム開催の目的は、「スポーツ現場の第一線で活躍されている方にお越し頂き、情報の運用に関わる実践事例を紹介いただくとともに、そこから情報の卓越性について検討を加えることで、その知見を広く共有するとともに、情報を扱う際に求められる価値観や態度について学び、実践的な情報活用のスキル向上を目指す。」ことです。全日本女子バレーボールチーム・チーフアナリストの渡辺啓太氏や、日本サッカー協会広報部情報戦略グループの松田利幸氏など第一線で活躍されている方々に本学にお越しいただき行われました。全学公開で開催したこともあり、スポーツ情報マスメディア学科生だけでなく部活動に所属している他学科生をはじめ様々な本学関係者に参加していただき、情報(Intelligence)について学びました。
 今後情報戦略グループの取り組みとして、一つ目に「部活動との連携促進」によりダートフィッシュ・ソフトウェアを活用した情報戦略支援、二つ目にオリンピックイヤーということで「ロンドンオリンピックを題材にトレーニング」を予定しています。昨年掲げたコンセプトをテーマに学生が情報戦略の実務と実践に触れて学ぶ場を多く設定できるよう、本学関係者の要望を取り入れながら活動を促進していきます。

2012年6月20日水曜日

i-SIM News 105/バレーボール世界最終予選(情報戦略)

バレーボールの世界最終予選が、女子が5月27日、男子が6月10日に終了した。日本チームは、女子は最終戦までもつれ込み、ロンドンオリンピックの出場権を獲得したが、男子は残念ながら、2大会連続のオリンピック出場は叶わなかった。これからは夏のロンドンオリンピックに向け、女子のメダル獲得のため、現場のアナリストを中心に、それを支える情報戦略班(日本バレーボール協会内組織)の一員として、全力でバックアップしていくこととなる。(ISIM 石丸出穂研究員)
 
 筆者はアテネオリンピックでは女子、北京オリンピックでは男子の情報戦略スタッフ(アナリスト)として、日本代表チームに帯同した経験を持つ。4年前は私も男子の植田監督とともに、世界最終予選を戦っていた。男子と女子とでアナリストとしてオリンピックで経験したことは、非常に運が良かったと考えている。プレーヤーとして代表経験のない私が、スタッフとしてでも2大会もオリンピックを経験することが出来たのは、アナリストの重要性をいち早く感じ、取り組ませていただいた、私を指導してくださった先生方や、バレーボール界の環境に感謝せざるを得ない。

 バレーボールの情報戦略を行うスタッフが、「アナリスト」と呼ばれて活動していることは、女子ナショナルチームの眞鍋監督が活用する、iPadのTVでの露出も手伝って、多くの人々に認知されつつあるように感じる。大変喜ばしいことである。現在女子のチーフアナリストを務める渡辺氏は、かつてTVのバレーボールの試合で、ベンチに置いてあるパソコンを見て、「あれは何に使われているのだろう?」と疑問を持ったことから、アナリストへの道が始まったと話していた。女子バレーボールの現在の躍進は、監督をはじめ選手の努力あってのことだが、渡辺氏が務めるアナリストの存在なくしては、ここまでのレベルアップはあり得なかったであろう。今回のバレーボールの試合を見て、バレーボールっておもしろいなと感じてもらい、バレーボールそのものを楽しんでもらうことも重要であるが、iPadを使って戦っている、選手を支えるスタッフ、アナリストを見て、バレーボールのアナリストを目指したい!!という次世代のプロフェッショナルな情報戦略スタッフが生まれることを期待したい。

2012年6月6日水曜日

i-SIM News 104/世界をめざすYAMAGATAドリームキッズ



5月26-27日の2日間、山形県天童市を会場にYAMAGATAドリームキッズのショートキャンプが開催されました。YAMAGATAドリームキッズ2期生(小学6年生)と3期生(小学5年生)の約60人がこのキャンプに参加しました。(ISIM 黒田七恵 運営スタッフ)

今回のキャンプでの全体のテーマは『リズム』。YAMAGATAドリームキッズ2年目の2期生は「集団の中でリーダーシップを発揮する」こと、初めて宿泊を伴うキャンプとなった3期生は「生活のリズムを考える」ということをねらいとしたキャンプでした。
私がこのキャンプで印象的だったことは、キッズたちのプログラム以外の時間の過ごし方でした。夜の自由時間では、初日に知的能力育成プログラムで出されたポスター作成の課題に取り組んでいるキッズもいれば、日本女子バレーボールのオリンピック予選をテレビにかじりつき真剣に見ているキッズもいました。特にポスター作成に関しては途中参加のキッズに対して、周りのキッズがプログラムの内容や課題の説明を丁寧に指導し、2日目の提出時間までキッズ全員が課題を完成させていました。短い自由時間を子どもたちなりに工夫して有意義に過ごせているようでした。
プログラムの中でテーマや目的を意識することは当然ですが、今回のキャンプでは、それ以外の時間でも「リーダーシップ」や「生活のリズム」を意識して行動している姿が見受けられ、常に前向きに成長しようとするキッズたちの志に触れられたキャンプとなりました。
今後もYAMAGATAドリームキッズの活動は続いていきます。キッズたちが、これからもスポーツ選手として高い意識と誇りを持ち、世界で活躍するスポーツ選手になることを信じて、私たちスタッフも子どもたちの成長の糧になるよう努力していきたいと思います。

2012年5月23日水曜日

i-SIM News 103/スポーツの見方

 今から20数年前の秋のことだ。私はレッドソックスの本拠地ボストンのフェンウェイパークにいた。「七色の変化球」を操った伝説のピッチャー、若林忠志という日系2世のプロ野球選手のドキュメンタリー番組の関連取材だった。ニューハンプシャーにインタビュー取材に行った帰り、若林も憧れたであろうMLBの球場のイメージシーンを撮影しようと一番近いボストンに向かったのだ。現在はフェンウエイのチケット入手は困難を極めるらしいが当時は簡単に手に入った。グリーンモンスター(レフトが極端に狭いため緑色の高い壁のようなものを設置しホームランが出にくくしている)も当時は観客席が無かったし、日本人選手がMLBで活躍することになろうとはだれもが夢想だにできず、現在のようにNHKのBSでも中継していなかった時期だ。(ISIM 齋藤博研究員)

ゲームが始まったので私たち取材チームはバックネット裏のシートに座り、そこからグラウンドの様子を狙いながらゲームを見ていた。相手はクリーブランドインディアンズ。確かこのとき、ボストンはアメリカンリーグ東地区でトップ争いをしていてこの日もクリーブランドをリードしていた。
アメリカの観客は家族連れが多い。私たちのすぐ前の席にも父親と小学生ぐらいの男の子が座っていた。ボストンのプレーにはやんやの拍手、クリーブランドのプレーにはブーイングを父子は繰り返していた。とその時、父子にそれまでとは全く違う空気が流れた。父親が「坊主、今のプレーはいいプレーだ。憶えておけ。」と息子に冷静な口調で短く言ったのが聞こえた。私は最初、何のことかわからなかった。ゲームはボストンのバッターがサードゴロを打ってクリーブランドが5-4-3のダブルプレーをとってチェンジという場面だった。プレーを思い返してみると、セカンドが自分のほうに突進してくるランナーを際どく交わしてファーストに投げたプレーしかなかった。父親はクリーブランドのプレーを散々、虚仮にしておきながら、走者にひるまないセカンドの勇敢なプレーを息子に憶えておけと言ったに違いない。しばらくして球場では7回裏を迎える前の7thイニングスストレッチが始まり「私を野球に連れって」を父と子は大きな声で歌い、元の父子に戻っていた。
私はしばらくしてからあの父子に、野球の見方、スポーツの見方、楽しみ方を教えられたのではないかと強く感じるようになった。アメリカの球場には多くの家族連れが足を運んでくるが、この父子のように父親が野球の面白さや見方を子に伝えているのだろう。そしてその父親も父親から教えられたのだ。
アメリカには野球を題材にした文学作品や映画が数限りなくある。その中で私は、W.P.キンセラという作家の作品が好きだ。キンセラといえば『シューレス・ジョー』(文春文庫)が代表作である。いわゆる「ブラックソックス事件」で球界を永久追放されたシカゴホワイトソックスのシューレス・ジョー・ジャクソンがアイオワのトオモロコシ畑に作った小さな野球場に現れるというこの作品は、『フィールド・オブ・ドリームス』としてケヴィン・コスナーの主演で映画化された。しかし、私は初期の『アイオワ野球連盟』(文芸春秋社)という作品が最も好きだ。この小説は野球好きの父親の強い影響を受けて野球の虜になっていく息子の話だがキンセラが描く作品世界はまさにあの時のフェンウェイパークのあの父子の姿がぴったり重なり合う。父から子への伝言。それがアメリカのベースボールの伝統を支えてきたのではないか。
昨年、公開されたブラッド・ピットの映画『Money Ball』(ソニー・ピクチャーズエンターテインメント)でもそんなシーンがあった。女の子だったが…。しかし、私はこの原作や映画を読んだり見たりして強く感じたのは主人公のオークランドアスレティックスのGM(ブラッド・ピット)の考え方や行動より彼が駆使するセイバーメトリクス(野球についての客観的な知識の研究)の研究家、ビル・ジェイムズのことだ。彼もまた、子どものとき、きっと同じように「伝統的体験」をしたからこそ、工場で夜警をしながらでもなかなか認知されない野球のデータ研究に打ち込むモチベーションにつながったのではないかと思った。
現代の日本では母親に比べ父と子の会話が少ないといわれている。現在、仙台には「楽天」、「ベガルタ」、「89ERS」など身近にプロスポーツチームがある。仙台の球場や競技場で父が子へと「スポーツの見方」を伝えていく光景が自然に繰り広げられる日がいつか来ることを待ち望んでいる。

2012年5月14日月曜日

1期生からの「春の便り」


スポーツ情報マスメディア学科1期生(2011年3月卒)の阿部ちはるさんから「春の便り」が届きましたのでご紹介します。

阿部さんは東京にあるベースボールマガジン社でアルバイトとして仕事をしており、週刊ベースボール編集部でアシスタントを務めています。そこで発売されることになった新しい雑誌に、「アベちゃんが選ぶ今回の蔵出しショット!」という阿部さんのコーナーが設けられることになったそうです。

阿部さんが学生時代に色々な活動に参加をする拠点になっていたスポーツ情報マスメディア研究所(ISIM)に届いた手紙から一部を引用します。

雑用ばかりですが、ほんの少しだけ変化がありましたので、ご報告させていただきます。今は野球の部署にいるのですが、そこから新しい雑誌が発売されることになりました。そしてそこに、小さいのですが、私のコーナーがあります!小さくて、コーナーとは言えないかもしれません。でも、私にとっては確実な1歩です。あっという間の1年でしたが、長く苦しい1年でもありました。でもやっと少しだけ前に進めました。まだまだ私の目指しているものは見えないほど先にあるので、もっともっと頑張っていこうと思います。

阿部さんは学生時代から、誰よりも多く研究所に顔を出して色々な活動に関わっていた一人ですが、その中で彼女が培った力が一つの形として芽が出たことを、研究所一同、とても嬉しく思います。それでも彼女が述べているように、これはきっと、もっと先に目指すものへのはじめの一歩に過ぎず、その芽を伸ばせるかどうかは、これからの努力と挑戦によるのでしょう。

この春、第6期生を迎え入れたスポーツ情報マスメディア学科。追いかける先輩の背中がそこにあります。

(阿部篤志 ISIM研究員)

2012年5月9日水曜日

i-SIM News 102/2012はオリンピックイヤー

仙台大学スポーツ情報マスメディア研究所長の山内です。今年度もISIMニュースをよろしくお願いいたします。今年はオリンピックイヤー、ロンドンオリンピックまで80日を切りました。日本代表選手も続々と名乗りを上げています。スポーツを学ぶ大学として、情報を扱う研究所としてロンドンオリンピックは格好のテーマで、少しでも教育や研究に生かせればと思っています。(山内亨スポーツ情報マスメディア学科長・研究所長)

去年の今頃は一ヵ月遅れでようやく授業が始まったばかりで、震災・津波被害からの復旧に毎日心を痛めていたことを思い出します。スポーツどころではないという声を被災地から聞いていたのもこの頃のことです。
今年は4月から学生の元気な声が校内、グラウンドに響き体育大学の良さを実感しています。被災地でも少しは身体を動かさなければといった声も聞かれます。
そこに4年に一度のスポーツの祭典・夏季オリンピック。開会式まで3ヵ月を切り、開催地ロンドン情報をはじめオリンピックにまつわる記事や映像が日に日にメディアを賑わせ始めました。オリンピックイヤーに様々伝えられる情報からは、スポーツが人類の文明の中でどんな位置にあるか、まとめて確認できるチャンスでもあります。既存の新聞・テレビなどのメディア情報だけでなく、IOCのホームページはじめ競技団体のHPが伝えるresult、ネット上のサイド情報にも興味をひくものが沢山あり、目を凝らして見つめたいところです。
最近ではタレントの猫ひろしさんがカンボジアのマラソン代表としてオリンピック出場を決めたように伝えられましたが、最終的には国際陸連の判断で出場できなくなったことが報じられました。このほか気になった情報をいくつか挙げてみましょう。

  一つ目は国際自動車連盟(FIA)が2年間の暫定期間ながらIOC加盟を認められたことです。オリンピック憲章では動力化の要素を含むスポーツの出場を禁止しているのになぜ?との疑問。どんな流れなのでしょう。
二つ目は、2年前の総会でスリランカ代表が開会式や閉会式での花火使用が環境に悪影響があるのではと懸念したことに対し、IOCのロゲ会長が、各国オリンピック委員会連合とIOC理事会の合同会議で、五輪開会式での花火の使用について「大きな祝い事と二酸化炭素排出量のバランスを取ることが必要だが、適切な解決策が見つけられるだろう」と環境に配慮しつつ今後も容認したとのニュースです。
三つ目はイスラム諸国で女性のスポーツ参加が困難との問題に関連し、ユースオリンピック馬術競技で銅メダルを獲得したサウジアラビアの18歳の女性の参加の可能性を論じたものです。オリンピックで女性選手を派遣したことのない国はサウジアラビア、カタール、ブルネイの3カ国だそうです。
オリンピックが提供する様々な話題は我々人類が抱える問題そのものである気がします。日本選手の活躍だけに目を奪われることなく、その他のオリンピック関連の情報に目配りするとオリンピックの面白さは倍増すると思います。


2012年3月28日水曜日

i-SIM News 101/グローバル・スポーツキャリアカンファレンスin Sendai 2012開催!

去る3月20日、フォレスト仙台においてグローバル・スポーツキャリアカンファレンスin Sendai 2012が行われた。ISIMがこどもスポーツ大学を展開している上川北部地区の美深町から今年度本学大学院に進学予定の南隆徳さんが登壇し、これからの学びへの希望やトップアスリートとしての胸の内を語ってくれた。(ISIM 粟木一博 副所長)
http://isim-suni.blogspot.com/

 このカンファレンスは文部科学省の競技者および指導者のスポーツキャリア形成を支援することを目的に行われている「スポーツキャリア大学院プログラム」の一環として行われたものである。ここでは、競技者のハイパフォーマンスパスウェイと高等教育とをキャリアの中に併存させるデュアルキャリアサポートの考え方が示されるとともに、ユースオリンピックの文化教育プログラムの内容の紹介をはじめ、大学院教育のトップアスリートのキャリアに対する、延いては今後の日本のスポーツ界に対する寄与というテーマでの基調講演、ディスカッションが行われた。
 登壇してくれた南さんは今春から、ソチ・オリンピック競技大会出場を視野に入れつつ、将来の目標である指導者としての資質を磨くために本学の大学院で学ぶことになる。これをきっかけに我々が優れたカリキュラムを作成し、トップレベルのスポーツで質の高い経験を積んだ優秀な指導者を育てることは、さらに優れたプログラムを生み、日本の国際競技力向上への貢献することになる。つまり、カリキュラム(プログラム)とそれによって育成された人材とが好循環を形成することになる。ISIMの多岐にわたる活動は多くの人々を巻き込んだネットワークを構成してきた。これらの人々が大学、大学院教育に関わりを持ち、そこで行われた教育の効果がネットワークを介して広がりを見せることはISIMの最も期待されるべき重要な機能といってもよいのではないだろうか。今回のカンファレンスにもISIMのネットワークを通じて多くの方々に参加していただいた。この場を借りて感謝の意を表したい。

2012年3月21日水曜日

i-SIM News 100/ISIMで学んだこと

こんにちは。スポーツ情報マスメディア研究所(ISIM)所長の山内です。あの大震災から早くも一年が経過しました。被災地では今もなお癒えぬ悲しみにくれる人、辛い思いを心の奥にしまい込み、元気に復興に向き合う人など様々です。新たな目標に挑戦する人も多く見られるようになりました。そんな人達に自然界はようやく春の日差しを届ける季節になりました。春は旅立ちの季節でもあります。
ISIMからも3人が仕事を終え「夢」を描いて新たな道を歩むことになりました。3人がご挨拶申し上げます。
http://isim-suni.blogspot.jp/

「スポーツのもつチカラ」
二年間、研究所運営スタッフとしてお世話になりました。春から被災地(宮城県七ヶ浜町)にある総合型地域スポーツクラブの運営に携わります。
総合型地域スポーツクラブとは、日々の生活を過ごさせていただいている愛すべき地域(地元)が抱えている(気づいていないこともある)課題・問題を「スポーツ」という方法を用いてよりよく、住みやすい‘Happyな場所’にしていくためのツールだと考えています。ISIMが提供する多くのプログラムを通して見えた地域の人々の表情にその‘Happy’をみることができたように思います。
Team ISIMの一員だからこそ出逢うことのできた多くの方々との‘つながり’や経験することのできた‘最先端’を糧に被災地でまたスポーツの価値を問い続けながら、もう一度「スポーツを楽しむ」ことから始めてみようと思います。ありがとうございました。
ISIM 木間奈津子 運営スタッフ

「素晴らしい人たちとの出会いや多様な経験に溢れた2年間」
スポーツ情報マスメディア研究所では、スポーツを通して相互扶助や行動力(自ら考え行動する)、繋がりの大切さなどを学び、スポーツの素晴らしさ・面白さを感じることができました。また、多様な人との出会いや経験(挑戦)から、視野が広がり、物の見方や考え方に影響を受け、人として、スポーツに係わる一人として大きく成長することができました。この2年間でスポーツに係る人たちがスポーツを通して新たな“気づき”を得るためのお手伝いをしてきました。ですが実は、それらの活動を通して、私自身が皆さんから多様な“気づき”を得ていたことに気づきました。この2年間で得た“気づき”をどのように次へと活かすことができるのか。これまでの出会いに感謝し、人々との出会いや経験から得た知識や知恵を活かし、日進月歩、更なる成長のために行動していきます。
ISIM 稲福貴史 研究スタッフ

「人と人が繋がるということ」
こんにちは。研究スタッフの大町です。私は入学してから計5年間、この大学でお世話になりました。ISIMで働かせていただき、これまでの人生の中では見えなかった「人と人との繋がりの大切さ」に気付くことができました。ここで出会った方の多くは、皆それぞれ将来のビジョンを持っていて、目指すものがハッキリしていました。そして、その人たちが最終的に目指すものは、たくさんの人が幸せになるという未来です。スポーツに関わる人間として、常にこの気持ちを大切にすることを私は多くの人と繋がって学びました。
私の「夢」は、スポーツがきっかけとなって、たくさんの人が繋がり、そこに多くの笑顔が生まれることです。ISIMで学んだ「信念」と「姿勢」を大切にして、心も体も大きな人間になれるよう努力していきます。
ISIM 大町祐太 研究スタッフ

3人は「夢」を持って新たな道に立ち向かいます。「夢」は眺めるものではありません。夢は願いを実現するための道標です。震災からの復興はもちろん、新たな社会で活躍したいとの願いもきっと「夢」が道案内をしてくれると思います。ISIMを巣立つ3人の傍らにこれまであったものは「スポーツ」です。それぞれ進む道でも「スポーツ」の価値を伝える伝道師であって欲しいと期待しています。

2012年3月7日水曜日

i-SIM News 099/東日本大震災から1年 -スポーツの力をどう生かすか-

平和な営みを一瞬にして打ち砕いた大震災から間もなく1年が経ちます。犠牲者への断ち難い思い、先行き不透明な放射能の恐れ、進まぬ生活再建など大震災の残した爪痕は消えません。厳しい現状の中、今後どうすれば「スポーツの持つ力」で被災者の方々を元気付けることが出来るのかー。スポーツ界に、大きな課題が横たわっています。(ISIM 荒木廸 事務課長)

日本中が大震災で打ちのめされていた2011年7月17日、サッカー女子W杯ドイツ大会で「なでしこジャパン」が初めて世界の頂点に立ちました。決勝の対戦相手は、日本が過去24回戦って1回も勝てていない米国です。先行されては追いつく粘りの末にPK戦までもつれ込み、米国が力尽きました。スポーツの持つ力が、失意の日本人を奮い立たせてくれました。
時代は一気に遡りますが、第2次世界大戦で日本が降伏した3、4年後のことです。「フジヤマのトビウオ」と言われたスイマー古橋広之進が、400m自由型や1,500m同で次々と世界記録を塗り替えました。芋で腹を満たし、藻の浮くプールでひたすら練習に明け暮れた毎日。敗戦国とあってオリンピックなどの国際大会には参加を許されなかった中での快挙でした。米空軍の空襲による“焼野が原”で、生きることに精一杯だった敗戦国民は、「フジヤマのトビウオ」の力泳で誇りを取り戻し、復興に大きな弾みがつきました。
この1年、多くのアスリートがさまざまな活動を通して被災地に元気と勇気を運んでくれました。有意義なことでした。これからは被災者や子どもたちに、自らスポーツを楽しんでもらう“場”を作ることが欠かせません。スポーツに関わる人間・組織が知恵を絞る時です。既にあちこちで実践されているのでしょうが、被災者に寄り添い、声を聞き、ニーズを分析し、継続的に活動できる足腰の強い組織の構築が大切でしょう。長い取り組みとなりそうです。

2012年2月16日木曜日

3/19開催「グローバル・スポーツキャリアカンファレンス2012 in Sendai」について

 各位

仙台大学スポーツ情報マスメディア研究所の阿部です。
いつもお世話になっております。
本日は、仙台大学大学院が主催する「グローバル・スポーツキャリアカンファレンス 2012 in Sendai」についてご案内致します。

 年度末のお忙しい中かと存じますが、トップコーチ及びアスリートのこれからのスポーツキャリアの在り方について皆様とともに考える時間としたいと思いますので、何卒ご参加のほどよろしくお願い申し上げます。

 ご参加いただける方は、下記URLにございます「参加申込書」をご記入の上、申込書に記載されたメールアドレスまたはFAXにてご返信ください。

                  記

仙台大学大学院「グローバル・スポーツキャリアカンファレンス2012 in Sendai」

日 時: 2012年3月19日(月)13:00~17:30
会 場: フォレスト仙台・第1フォレストホール(宮城県仙台市青葉区柏木1-2-45)
http://www.forestsendai.jp/annai/tc_13.html
定 員: 100名
参加費: 無料

※本カンファレンスは、文部科学省「競技者・指導者等のスポーツキャリア形成支援事業における「スポーツキャリア大学院プログラム」委託事業の一環として開催します。本プログラムの開発にあたっては、スポーツ情報マスメディア研究所の蓄積してきたノウハウやネットワークを活用し、新たな大学院プログラムの在り方の検討を進めています。


<開催要項及び参加申込書はこちら>

http://www.sendaidaigaku.jp/new_topics/index.php?id=861&mode=style1

以上

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◆カンファレンス開催のねらい
いま、トップコーチやアスリートが次のステップに向けて、将来に備えて準備を進めていくことはとても重要だと言われています。一方で、トップレベルでの競技活動を継続する中で、いつ(どのタイミングで)、どこで、どのように準備を進めることができるのか、コーチやアスリートは不安や悩みを抱えていますが、適切な解決策にたどりつくのが難しい現状にあると言えます。
 このカンファレンスでは、日本のトップコーチやトップアスリートのパフォーマンス・パスウェイ(国際競技力向上を指向する継続的な営み)におけるデュアル・キャリア(将来に備えるためのスポーツと教育の両立)の在り方について情報共有や意見交換を進めながら、本学大学院として、具体的に大学院修了時にどのようなポストキャリアへのレディネス(準備)を提供できるのかを考えます。
 今回は、日本スポーツ振興センター(NAASH)ロンドン事務所から研究員を招き、この領域で先進的な取り組みを進める欧州の現状と事例についてご紹介するとともに、学内外のプロジェクトメンバーにより、本プログラムの調査結果や本学大学院の新たな方向性について情報共有します。
また「トップコーチ&アスリート談義」では、「グローカル(Learn globally, Act locally)」に活躍している、あるいは活躍が期待されるトップコーチやトップアスリートにご参加いただき、「これからのスポーツキャリア」について談義します。このセッションには、本年1月にインスブルックで開催された第1回ユースオリンピック冬季競技大会に、IOCの被災地支援「"TSUBASA"プロジェクト」で招待され、各国からの参加者とともに「文化・教育プログラム」などを体験したアスリートもゲスト参加する予定です。
スポーツを通じて社会に関わる多くの指導者・関係者の皆さんとこのテーマについて考えたいと思います。奮ってご参加ください。

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仙台大学 スポーツキャリア大学院プログラム
阿部篤志
〒989-1693 宮城県柴田郡柴田町船岡南二丁目2番18号
TEL/FAX  0224-55-3142(研究室直通)
URL  http://www.sendaidaigaku.jp/

2012年2月15日水曜日

i-SIM News 098/「リスペクト!おかげさまプロジェクト」から思いを馳せて

皆さんは、スポーツ関連の仕事というと、どんな仕事・職種を思い描くであろうか。本学スポーツ情報マスメディア学科の学生にこの質問をすると、プロスポーツの広報やフロント、スポーツジムのインストラクターや体育教師といった答えが、その大半を占める。この質問の真意とは?(ISIM 岩瀬裕子 研究員)

 果たして、スポーツに関連する仕事というのは上記の業種に限られたものなのであろうか。この問いの鍵は、2009年6月から始まった「リスペクト! おかげさまプロジェクト」が握っている。これは、仙台大学・ベガルタ仙台・宮城県サッカー協会・ベガルタ仙台ホームタウン協議会の4者で推進しているもので、その趣旨は次のようにうたわれている。

 「私たちのスポーツは、普段あまり気にも留めていないところで多くの仲間に支えられている。私たちが自由にスポーツを楽しめることに感謝して、その環境を支えてくれている人やモノに『おかげさま』の心を膨らませていこう」。そして、この「おかげさま」の理念をサッカーのみならず、スポーツを通して社会全体に広げていくことを目標にしている。

 そこで冒頭の質問に戻るが、答えに窮した学生から「え? 他にあるんですか」と聞かれた時に私が返すのが、例えば「八百屋」である。勘の良い方ならそのつながりが見えてくるかと思われるが、学生と話をしていると、例えそれがスポーツを専門として勉強している学生であっても、非常に限られた“ものの見方”で自分の職業選択まで狭めてしまっている。スポーツの合宿所に野菜を卸す八百屋。日々のスポーツ活動に必要な、私たちの身体を作る貴重な食物を扱う人々。

 「リスペクト! おかげさまプロジェクト」ではスポーツを支える人やものに思いを馳せながら、そこに感謝の気持ちを表し、見えづらいそのつながりの大切さを発信するとともに、ボランティアで活動に関わってくれている学生に“職業としてのスポーツ”の見方も深めることを伝えている。何も、スポーツを支える人は、ボランティアで大会運営を援助してくれる人々だけではない。家族はもちろん、日々の公共交通機関で私たちの移動を支えてくれているバスの運転手さんや鉄道の改札員さんもあってこその、私たちのスポーツ活動である。そう見ていくと、社会のあらゆる人々がスポーツに関わっていると言っていい。

 まちに「スポーツ好き」があふれた時、そこにはスポーツを通して人の輪ができる。「スポーツ好き」とは、別にスポーツ愛好家だけを指すものではない。スポーツに関わるあなたこそが「スポーツを支える人」なのだから、そんなあなたのファンで心からあなたを応援してくれている人々も含むのである。だから、私たちスポーツに関わる者は、人間的に魅力的な人でなければならない。私たち、ひとりひとりがスポーツを、スポーツの価値を大きくも小さくもできるのである。「スポーツファンの八百屋」。そう看板があがる日も遠くないであろう。

2012年2月1日水曜日

i-SIM News 097/情報戦略を学び世界を感じる! 仙台Jプロジェクト

2012年1月 13(金)〜22(日)の10日間、記念すべき第1回ユースオリンピック冬季競技大会(WYOG)はオーストリアのインスブルックで開催されました。そこ で今回は、本学で実施され、現在も継続中の"仙台Jプロジェクト"の活動について報告します。(ISIM 溝上拓志 アシスタント・スタッフ)
 
 仙台Jプロジェクトは、グローバルな情報に触れることを目的とした「スポーツ情報戦略論実習Ⅱ」を受講しているスポーツ情報マスメディア学科3年生と「スポーツ情報戦略演習」を受講している大学院生で構成され、ユースオリンピック競技大会から情報戦略活動を経験し、組織的な情報戦略活動を体得するのが狙いです。本プロジェクトはスポーツに教育的な価値があると考え、子どもたちにスポーツを通じた学びの機会があることを知り、体験してもらうことで多様な“気づき”を得てもらいたいと考え活動しています。

 活動内容は主に2つです。1つは大会期間中に世界各国の選手団情報や大会運営組織、一昨年夏にシンガポールで行われた第1回ユースオリンピック競技大会との比較、そしてオリンピックの価値や地球規模の課題を学ぶ、文化・教育プログラム(CEP)等のWYOGに関する情報を収集して分析する「情報戦略スタッフ活動」です。

 もう1つは、2つのグループに編成し本学の所在地である「柴田町」に対して、「スポーツと教育に関する気づきを提供できることは何か」を実践する「グループ活動」です。現在私たちは、メンバーから提出された100枚に渡るインフォメーション(素材情報)やインテリジェンス(評価情報)を、ファイナルレポートとして1つにまとめる作業をしています。私たちの活動から多くの子どもたちが自分の将来を“築く”知識を、スポーツを通して“気づき”、学んでほしいと思います。

 私は今回、学科授業の履修者の1人としてプロジェクトリーダーを務めています。運営方法に関して発言・行動をする際、考えなければいけないことや組織の在り方・仕組みについても学ぶことができました。これらの貴重な経験を、今後のプロジェクト活動と将来に生かしていきます。

2012年1月18日水曜日

i-SIM News 096/私が見た北海道・美深町

 さらさらとした粉雪、路肩には人の身長を優に超えてしまうほどの雪の壁。厳寒の北海道・美深町ー。12月末の10日間、インターンシップで滞在し、豪雪地ならではのスポーツにかける町の意気込みを体験してきました。(ISIM 大町祐太 研究スタッフ)
 
町で唯一の美深スキー場。ここはフリースタイルスキーのエアリアルという種目の強化拠点となっています。スキー場の一角に、キッカーと呼ばれるジャンプ競技のものよりぐっと小型のジャンプ台が設置されています。このジャンプ台の横には、審判が選手の演技を近距離で確認する"ジャッジハウス"があります。小さな小屋ですが、ここで生まれて初めての"雪下ろし"をしました。
 「雪が落ちてきて、選手がケガをしてしまうかもしれない」「重さで小屋が壊れてしまうかもしれない」。様々な可能性を考えなければなりません。毎日降り積もった雪は、見た目以上の重さでした。しかし、雪下ろしが大変だという気持ちよりも、"ここで活躍する誰かのために仕事をしている"という気持ちがとても強かったと思います。作業が終わる頃きれいな夕日が広がり、スキー場から一望できる美深の町が光り輝くようで、とても感動的な時間でした。
 
 今回のインターンシップで美深という土地に根付き、スポーツへの熱い気持ちを持った人たちが作り上げてきた"文化"に触れました。その文化は形には残らないものが多いと思います。しかし"スポーツ"のためにどれだけの人が汗をかけるかということこそが、スポーツを通してのコミュニティーであると考えています。そしてそれは、自分がいちばん学びたかったものでした。
 「いつの日か、自分が住む町でもスポーツが起点となる、新しい文化を作ってみたい」というのが私の未来の目標です。今回の美深での経験は自分の糧になりました。是非、これからに繋げていきたいと思います。