2010年1月25日月曜日

i-SIM News:027/就職戦線を語る

寒中お見舞い申し上げます。仙台大学スポーツ情報マスメディア研究所(ISIM)の岩瀬です。あっという間に1月下旬を迎えました。今日は、国内の大学が今どんな状況に置かれているかを、就職の観点から考えてみます。スポーツ情報マスメディア学科教授であり、入試創職課で学生のサポートをしている山内亨(やまのうち・とおる)先生からの報告です。
◇就職戦線を語る
一昨年のリーマンショックに始まった世界的な経済不況のあおりを受けて、各大学とも 学生にとって厳しい就職活動が続いています。厚生労働省と文部科学省が発表した3月に卒業する4年生の就職内定率は昨年12月1日現在で73.1%と、前年同期を7.4ポイント下回っています。2年連続で前年同期を下回り、1996年の調査開始以来過去最低ということです。宮城県内の大学平均はこの数字より若干低く仙台大学も例外ではありません。
4年生が悪戦苦闘している中、去年秋以降3年生の就活も始まりました。超就職氷河期の先輩の苦境を知ってか、3年生の企業説明会やセミナーへの参加は例年になく多く、就活へのスタートダッシュはすこぶる良くなっています。
こうした状況下で、今年の4月から4年目に入るスポーツ情報マスメディア学科では最上級生3年生が就活の闘いに臨んでいます。去年の夏前から学生と教員が就職について話し合いを持つなど早めに意識作りをしてきたこともあって、1月現在1人当たりの就職希望エントリー数は13.5社で他の学科を圧倒しています。希望職種は学科で学んだことを反映し、メディア関係、スポーツ関係、エンターテイメント関係と続きその他多様な企業となっています。
企業の採用活動のピークはこれから4月にかけて。悔いのない就活にしようと学生も教職員も厳しい就職戦線に向き合って行こうと気を引き締めているところです。
<編集後記>
寒さが緩むように、景気もぐっと上向きに傾いていってほしいですね。今、スポーツ界でも皆さんのような若い力・新しい風を必要としています。本学における一般入試の前期出願が今週木曜日28日となっています。受験を考えてくださっている高校生の皆さん、是非、東北・北海道唯一の体育系大学・仙台大学で、ともに未来のスポーツ界に向けて見識を深めていきましょう。本学での活動・ご相談については当研究所(isim2008@scn.ac.jp)まで。(岩瀬)

2010年1月18日月曜日

i-SIM News: 026/成人を迎えていま、思うこと

スポーツ情報マスメディア学科の阿部です。お久しぶりです。寒い日が続きますが、いかがお過ごしですか。先週のi-SIM Newsは読みごたえがありましたね。私も、何度も読み返しながら、スポーツを通じて私たちが学べることはどれほどあるのだろうかと、その潜在的なチカラを改めて感じました。
◇成人を迎えていま、思うこと
さて、先週の月曜日は「成人式」。これから間もなく二十歳になる方、もう遠い記憶の中でかすみ始めている方(失礼!)など、皆さんそれぞれに「二十歳」への想いをお持ちかと思います。いずれにしても「ハタチ」という人生の瞬間は、多くの方にとって一つの節目となっているのではないでしょうか。
私たちの大学にも、さまざまな想いをもって二十歳を迎えた学生がいます。成人を迎えての抱負を聞いてみました。
"成人式を終えて、大人になった喜びは非常に大きいけれど、同時に大人になったという自覚と責任感を感じている。そのプレッシャーに負けないように、社会人としてお手本となるような行動をしていきたい" 菅野勇輝(学科2年マスメディアコース)
"周りの方々への感謝の気持ちを忘れず、自分の目標に向かってできる限りの努力をする" 高橋悠(学科2年マスメディアコース)
"成人式はゴールデンウイークなのでまだですが… 責任を持てるような大人になりたいと思います" 遠藤美郷(学科2年情報戦略コース)
"辛いことから逃げず立ち向かえる人間になりたい!" 本間実奈(学科2年マスメディアコース)
<編集後記>
2010年バンクーバー冬季オリンピックの開幕まで1ヶ月を切りました。仙台大学も様々な形でバンクーバーでのTeam JAPANの戦いに関わっています。2月のi-SIM Newsではバンクーバー特集も予定していますので、どうぞお楽しみに。
仙台大学では、1月28日(木)まで一般入試(前期)の出願を受付中です。皆さんが切り拓いていくそれぞれの道を、私たちは一丸となって支えていく準備ができています。ぜひ一緒に学び、考え、活動し、目指すものを見つけて、それを実現していきましょう!ご意見・ご要望は isim2008@scn.ac.jp まで。(阿部)

2010年1月12日火曜日

i-SIM News:025/ISIMの今年度を振り返って

こんにちは。仙台大学スポーツ情報マスメディア研究所( ISIM )の二戸部です。2010年の「 i-SIM News」 も2回目となりました。受験シーズン真っ只中の皆さんは、忙しい日々をお過ごしの事と思います。仙台大学では一般入試(前期)の受付が7日から始まっています。28日までの受付ですのでまだ出願していない方はお忘れなく出願してください。本日のi-SIM NewsはISIM所長の登場です。それでは、ISIMの勝田隆所長お願いします。

ISIM所長の勝田です。今回のi-SIM Newsは少し早いですが、平成21年度を振り返りたいと思います。

スポーツ情報マスメディア研究所(ISIM)は、昨年度(2008年)を準備年とし、今年度(2009年)を開所元年と位置付けました。本年度は、外部評価委員会(4月)の開催からスタートし、外部評価委員会では、ISIMの役割と活動の独自性が論議され、委員の方からISIMの進むべき方向性について貴重な助言をいただきました。「ISIMは何を行うべきところなのか」。この本質的な問いは、ISIMのあるべき姿や価値、あるいは本質的な役割を導き出す重要なテーマであることは言うまでもなく、その問いに対するチャレンジこそ、ISIM関係者全員の共有すべき課題であると考えています。

一方、2009年、国内外においては、今までにないスポーツのコアバリュー(core value核心的価値)についての論議が見られた年でもありました。国際オリンピック委員会(IOC)は2009年10月、コペンハーゲンにおいて、オリンピック・ムーブメントの立場を再認識することを目的とした大規模な会議(オリンピック・コングレス)を開催し、「社会におけるオリンピック・ムーブメント」を発表しました。その中で「スポーツは「善をなす力」であり「平和、文化、教育を推進する手段」であると明記しました。

国内では、1961年に制定されたスポーツ振興法に代わる「スポーツ基本法案」が国会に提出され(5月29日提出、その後廃案となった)、前文の冒頭には「スポーツは、世界共通の人類の文化である」と記述されていました。

現在、経済・政治・世界は1つのキーワードでは解くことができない複雑な状況にあります。それと同時にグローバル化の波は世界の隅々にまでおよび、それに乗り遅れまいとする動きは、これまで歴史上人類が経験したことのない課題として、多くの人々に突きつけられています。このような時代の流れの中で、オリンピックを含むスポーツは人間の成長やヒトとの関わり、そして国家間の関係の新たな形を模索する重要な手掛かりであると考えられます。

このような時代に誕生したISIMは何をなすべきところなのか? 英国の哲学者ウイリアム・ラルフ・イングは、「教育の目的は、諸事実について知ることでなく、価値について知ることである」と述べたが、この言葉の意味から考えれば、スポーツを専門的に学ぶ教育機関(大学)に設置されたISIMの本質的な役割は、スポーツの教育的価値を深く探究し、その知見を教育活動に転換することに他ならないでしょう。そして、この方向性こそ、ISIMのあり方を示す考え方であると思います。


〈編集後記〉
スポーツの本質とは何か…。これはスポーツに関わる全ての人に共通する、普遍的な課題であると思います。皆さんも仙台大学に入学した暁には、ぜひ一緒にスポーツの本質を語り合いましょう!

では、寒さが厳しい時期ですが、お体を大事にしてお過ごしください。

ご意見、ご要望のある方はisim2008@scn.ac.jp へご連絡ください。(二戸部)

2010年1月4日月曜日

i-SIM News:024/2010 2010年新年を迎えて

あけましておめでとうございます。仙台大学マスメディア研究所( ISIM )の荒木です。2010年初の「 i-SIM News」 をお届けいたします。今年は2月にバンクーバー冬季五輪、6月にはW杯サッカーと、スポーツ界ではビッグイベントが続きます。日本勢の活躍が期待され、楽しみです。一方、国内に目を転じると「失われた10年」からデフレへとなだれ込み、経済停滞が重苦しくのしかかっています。人と人のつながりも希薄になるばかりです。しかし、どんな時代でも若人は夢と希望を忘れずに前進して欲しいものです。

今回はコスモポリタンでスポーツ界に精通している仙台大学マーティ・キーナート学長から皆さんに熱いエールを送っていただきます。 

 

新年あけましておめでとうございます。副学長マーティ・キーナート (http://www.sendaidaigaku.jp/about/profile.html#martyです。

皆さんもご存知のように、仙台大学は1967年に設立されました。比較的若い大学ではありますが、スポーツ関連の教育を行う大学としては、既に日本のリーダー格であります。もしも貴方が将来、体育教育、スポーツマスメデイア、運動栄養、健康福祉、又はスポーツ行政への道へ進みたいと思っているのならば、仙台大学以上に最適な大学はありません。仙台大学は、次世代へその豊富な知識と経験を伝える情熱を持つ、これら全ての専門の教師で組織されています。

私自身も、日米をまたいで多くのスポーツ業界で働いてきました。スポーツライセンスビジネスを日本で初めて先駆けたスポーツ用品会社にはじまり、スポーツジャーナリスト、エージェントとして活動、そしてこの仙台初のプロ野球チーム「東北楽天ゴールデンイーグルス」の初代ジェネラルマネージャーとしてもプロフェッショナルスポーツ経営に携わってきました。私も又、この40年近くに渡る日米のスポーツビジネスで培った経験と知識を皆さんに是非伝授したいと思っています。

また、我々は仙台大学に入る全ての学生の皆さんにはバランスのとれた教育を受けて欲しいと願っています。我々は、皆さんにスポーツの素晴らしさを知りそれを楽しむと同時に良質の教育を受けて欲しいと願っています。教育は人生の保険です。皆さんには、無限の可能性があります。貴方の分野において学を究めましょう。是非、スカラーアスリート(本物の文武両道)を目指して努力して下さい。

更に、私達は皆さんに世界は広がり狭くなっているという事を認識して頂きたいと願っています。世界で起きている出来事を知り、外国語を学ぶ事、『特に英語』は、これから専門分野を極める為には必須要素です。私達は、皆さんがより良いバランス教育の為に仙台大学に入学される事、そして将来、国内、そして国際社会に価値ある貢献をされる事を心より願っております。

 

〈編集後記〉2010年。皆さんはどのような目標を立てて、部活動や勉強などに励もうと決意しましたか。 ISIM は、未来から託された「スポーツの将来」がより一層豊かなものとなるように、強い責任感を持って講習会や研究を行いたいと決意しています。その決意を示すべく、 ISIM は本日からインターネット上に「ブログ」を開設しました。「ブログ」の開設によって、私たちの活動を少しでも多くの方に理解してもらうことが目的です。この「ブログ」には過去に配信した「 i-SIM News」のバックナンバーも掲載されています (  http://isim-suni.blogspot.com/ ) 

詳しい内容をお知りになりたい方や、ご意見などのある方はisim2008@scn.ac.jp  へご連絡ください。(二戸部)