2012年1月18日水曜日

i-SIM News 096/私が見た北海道・美深町

 さらさらとした粉雪、路肩には人の身長を優に超えてしまうほどの雪の壁。厳寒の北海道・美深町ー。12月末の10日間、インターンシップで滞在し、豪雪地ならではのスポーツにかける町の意気込みを体験してきました。(ISIM 大町祐太 研究スタッフ)
 
町で唯一の美深スキー場。ここはフリースタイルスキーのエアリアルという種目の強化拠点となっています。スキー場の一角に、キッカーと呼ばれるジャンプ競技のものよりぐっと小型のジャンプ台が設置されています。このジャンプ台の横には、審判が選手の演技を近距離で確認する"ジャッジハウス"があります。小さな小屋ですが、ここで生まれて初めての"雪下ろし"をしました。
 「雪が落ちてきて、選手がケガをしてしまうかもしれない」「重さで小屋が壊れてしまうかもしれない」。様々な可能性を考えなければなりません。毎日降り積もった雪は、見た目以上の重さでした。しかし、雪下ろしが大変だという気持ちよりも、"ここで活躍する誰かのために仕事をしている"という気持ちがとても強かったと思います。作業が終わる頃きれいな夕日が広がり、スキー場から一望できる美深の町が光り輝くようで、とても感動的な時間でした。
 
 今回のインターンシップで美深という土地に根付き、スポーツへの熱い気持ちを持った人たちが作り上げてきた"文化"に触れました。その文化は形には残らないものが多いと思います。しかし"スポーツ"のためにどれだけの人が汗をかけるかということこそが、スポーツを通してのコミュニティーであると考えています。そしてそれは、自分がいちばん学びたかったものでした。
 「いつの日か、自分が住む町でもスポーツが起点となる、新しい文化を作ってみたい」というのが私の未来の目標です。今回の美深での経験は自分の糧になりました。是非、これからに繋げていきたいと思います。