2010年11月29日月曜日

i-SIM News069/広州アジア競技大会の情報戦略活動<3完>

こんにちは。仙台大学スポーツ情報マスメディア研究所の大町です。2週続けてお送りしたアジア競技大会の情報戦略活動の報告も、今回が最後となります。日本チームを支えるための情報戦略活動について、東京の本部でも活動をされていた阿部先生に締めくくっていただきます。よろしくお願いします。
◆広州アジア競技大会の情報戦略活動<3完>
こんにちは。テレビで連日、アジア大会で戦う選手たちの活躍を応援された方も少なくないと思います。それでも全体では、日本代表選手団は当初の目標を下方修正せざるを得ない、厳しい戦いを強いられました。まぎれもなく世界が先へ先へと動いていることを実感した大会でした。
東京ではその背景を的確に捉えるための情報を集約・分析する取り組みを進めてきました。例えば、どの競技種目で勢力図が変化したのか、2年後のオリンピックとアジア大会の競技成績は関係があるのか、各国はどのような方針や戦略で選手を派遣してきているのかなどです。大会は終わりましたが情報チームはまだ解散せず、まさに今、総括分析レポートをまとめています。
私たちはつい、メダルの数そのものだけに目を奪われがちですが、情報戦略の観点からは、そのメダルの数を支えるものは何かに目を向けることが極めて大事であると考えています。

まとめられたレポートは、2年後のロンドンオリンピック、4年後に韓国の仁川(インチョン)で開催される第17回アジア競技大会に向けた様々な判断や意思決定を支える情報となります。
〈編集後記〉
今回のアジア競技大会で、日本は48個の金メダルを獲得しました。これは中国、韓国に次いで3位の成績です。みなさんも自分が関わっている競技の成績は、アジアの中でどのくらいの位置にあるのか調べてみてはいかがでしょうか。それができれば情報戦略スタッフへの第一歩を踏み出したと言えますよ。(大町)

2010年11月22日月曜日

i-SIM News068/広州アジア競技大会の情報戦略活動<2>

こんにちは。仙台大学スポーツ情報マスメディア研究所 (ISIM)の稲福です。今回は先週からお送りしています広州アジア競技大会第2弾。大会も半ばを越え、本学のスポーツ情報マスメディア(SIM)学科3年生が取り組んでいる日本代表選手団への情報戦略支援活動も一層熱が入っております。活動について、同学科の粟木一博先生からの報告です。
◆広州アジア競技大会の情報戦略活動<2>
アジア各国から集まった選手たちが広州の地で連日の熱戦を繰り広げています。前回お知らせしたとおり、本学科3年生が受講している「スポーツ情報戦略論実習2」の内容についてお話したいと思います。内容は大きく2つに分けることができます。ひとつは各国の選手団のプロフィールを収集・分析することです。競技大会にどのような選手団を派遣するかということには各国・地域の戦略が現れます。例えば、「若い選手を派遣して経験を積ませよう」などのようにです。もうひとつはアジア競技大会とオリンピックの成績との関連性を探る活動です。過去の大会に遡り、戦績データを収集・分析することによって今大会の成績の分析を2012年に開催されるロンドンオリンピックに役立てようとする活動です。学生たちには自分の課題の大切さをよく認識した上でこの実習に臨むことが求められています。
<編集後記>
皆さんいかがでしたか。今回ご紹介した活動やその他SIM学科の授業内容等で気になることや知りたいことがありましたら、isim2008@scn.ac.jpまでお気軽にお送りください。日に日に寒くなって参りました。体調管理には気をつけてください。(稲福)

2010年11月15日月曜日

i-SIM News067/広州アジア競技大会の情報戦略活動<1>

こんにちは。仙台大学スポーツ情報マスメディア研究所の岩瀬です。昨夜は、32年ぶりの日本女子バレー世界選手権銅メダル獲得で沸きましたが、中国の広州からも連日、日本代表の活躍が伝えられています。阿部研究員からの報告です。

◆広州アジア競技大会の情報戦略活動<1>    
「3989」。何の数字か分かりますか。これは先週の金曜日、11月12日に中国の広州で開幕した第16回アジア競技大会で提供される「総メダル」の数です。本大会には45の国と地域から史上最多の9,704人が参加し、42競技476種目において、このメダルをかけた戦いが繰り広げられています。アジア大会は、オリンピック周期の中間年に開催されることから、最近ではアジア大会を2年後のオリンピックに向けたステップとして位置づける動きもあります。本大会では初めて、日本選手団の支援拠点「マルチサポートハウス」が選手村の外に設置されました。医師の常駐やミーティングスペース、日本食の提供など、2012年ロンドンオリンピックに向けたトライアルが始まっています。本大会においても、日本代表選手団への情報戦略支援活動が行われ、本学のスポーツ情報マスメディア学科3年「スポーツ情報戦略論実習2」の学生たちが、この活動を通じて情報戦略を学ぶプログラムを始めています。詳細は次号以降でお知らせします。

<編集後記>
こうして本学のスポーツ情報マスメディア学科に籍を置くと、実際に日本代表を支える情報支援活動に参加し、今までとは違った角度でスポーツに接することができます。今週金・土曜日と推薦入試を控えている皆さん、体調には十分気をつけて下さいね。また、来週月曜日22日からはAO入試AB方式2期の出願も始まります。ぜひ、本学の扉を叩いて"情報"の面からスポーツに触れてみませんか。詳しくは入試創職室(0224-55-1017)まで電話し入試要項をお取り寄せ下さい。(岩瀬)

2010年11月8日月曜日

i-SIM News066/「教えて!先生」〈5〉藤本晋也先生/映像機器を活かすための分析の視点

こんにちは。研究所の大町です。11月に入り寒さもまた一段と増してきましたが、今週も元気に「教えて!先生」の5回目をお届け致します。今回はスポーツ情報戦略が専門の藤本晋也(ふじもと・しんや)先生です。それでは藤本先生よろしくお願いいたします。
◆映像機器を活かすための分析の視点
皆さんこんにちは。藤本晋也です。私はスポーツ情報の研究を専門としています。現在では、スポーツ界でもIT機器を活用した取り組みが多く行われています。その中でも映像をフォームの分析や戦術分析等に活用されているのは、皆さんもご存知のことと思います。しかし「何が見たいのか」「何のために撮影を行っているか」等の視点(観点)をしっかりと持ち、写真や映像の撮影をしなければ、ただその場の状況を漠然と撮影しているに過ぎません。何かを改善しようとする時など、特に「分析のための視点」が欠かせません。皆さんも映像を活用する機会があると思うので、「何が見たいのか」「何のために撮影を行っているか」等の「分析のための視点」をいつも念頭において撮影することが大切です。
〈編集後記〉
今週の金曜日から中国の広州で第16回アジア競技大会が開催されます。i-SIM Newsでは来週以降、「教えて!先生」シリーズを中断してアジア競技大会に関する情報を提供していく予定です。(大町)

2010年11月1日月曜日

i-SIM News065/「教えて!先生」〈4〉中房敏朗先生/どうして歴史を学ぶのか

こんにちは。仙台大学スポーツ情報マスメディア研究所の稲福です。先月からお送りしています「教えて!先生」の4回目となる今日は、仙台大学教授の中房敏朗(なかふさ・としろう)先生に登場していただき、先生の専門であるスポーツ史についてお話していただきます。それでは中房先生よろしくお願いいたします。
◆どうして歴史を学ぶのか
こんにちは。中房敏朗です。私はスポーツ史を専門としています。歴史とは何でしょうか。私はこう言っています。歴史とは「現在を過去に関連づけて理解する行為」と。わかりますか?人でも社会でも、その人やその社会をより深く理解するためには、過去にどんな経験を辿ってきたかを知る必要があります。スポーツも同様です。過去を知らずして現在を語るなかれ。現在はつねに過去を引きずっています。スポーツはいまメディアと相互補完関係にありますが、その関係をより深く知るためにも、過去を明らかにし、過去から学ぶことが大切です。
〈編集後記〉
一昨日、昨日と本学では大学祭が開かれ、雨のなか多くの方が来場されました。ありがとうございます。さて、本日より推薦入試出願が始まりました。出願期間は11月1日(月)から12日(金)となっています。詳しくは仙台大学ホームページ(http://www.sendaidaigaku.jp/)をご覧下さい。日増しに寒さが厳しくなり、冬がもうすぐそこまで来ているようですね。皆さん、体調管理には十分に注意をしてください。(稲福)

スポーツシンポジウム開催のお知らせ(ご案内)

i-SIM Newsを御愛読していただいている皆様
来る11月17日(水)、下記のとおりスポーツシンポジウムが開催されます。第1回ユースオリンピックの報告もありますので、ふるってご参加ください。
◆スポーツシンポジウム
◇とき 11月17日(水)午後6時
◇ところ せんだいメディアテーク(青葉区春日町)
◇内容
講演1「夢をあきらめない」元バレーボール全日本代表主将吉原知子氏
講演2「第1回ユースオリンピックを終えて〜なぜ今、文化・教育プログラムなのか」仙台大学講師阿部篤志氏
パネル討論
「これからの青少年スポーツ教育」
パネリスト
県高体連理事長金田幸夫氏、県体育協会事業課長兼少年団課長土生善弘氏、仙台市文化スポーツ部長武田均氏、阿部篤志氏
コーディネーター
東北放送アナウンサー猪井操子氏
◇申し込み
はがきに郵便番号、住所、氏名、年齢、電話番号、参加希望人数を明記し〒980−8660河北新報社営業部「スポーツシンポジウム」係へ。ファックス022(227)0923、Eメールoubo@po.kahoku.co.jpも可。入場無料。連絡先は同係022(211)1344
主催/河北新報社、仙台市、仙台大学
※平成22年10月29日付河北新報記事から転載