2010年3月23日火曜日

i-SIM News:035/大学で学ぶということ

こんにちは。仙台大学スポーツ情報マスメディア研究所(ISIM)の宮本です。前回はISIMから社会に飛び立 つ5名のスタッフのメッセージをお送りしました。スタッフの多くは仙台大学や仙台大学大学院で勉学に励み、 知識も含め"たくさん"のことを学んできました。その"たくさん"とは何か。今回は、そんな疑問を解決すべく、「大学で学ぶということ」とはどのようなことなのか、太田四郎先生に解説していただきます。先生、お願いします。

i-SIM Newsをご覧の皆様、こんにちは。私は前回、仙台大学並びにスポーツ情報マスメディア学科の 「入試とその準備」についてお話をさせて頂いた太田と申します。よろしくお願い致します。さて、今回は、これから大学生となられる皆様へのお話が中心となります。「大学では一体何を学ぶのか」、「大学で学ぶとはどのようなことなのか」などがテーマです。ところでこのテーマには様々な考え方がありますので、皆様が納得できるようなお話は難しいと思っています。以下に述べることは私の考えとして参考としてお読み頂ければ幸いです。ところで、皆様は既にご存じだと思いますが、昔から、人間は「知・情・意」を人格の構成要素とし、「知・徳・体」の面で調和した人格形成を目指す存在であると言われて来ました。幼稚園から大学までの教育のあり方の基本を示した『教育基本法』の中にも「教育の目的」として「教育は、人格の完成を目指し・・・」と明記されています。さらに、人間は「真・善・美(聖も含まれるかも知れません)」を限りなく追求する存在でもあります。私は毎年、入学時から卒業までの各年次の仙台大学の学生諸君と接していますが、 学業やサークル活動に打ち込む姿から様々なことを教えられています。とりわけ、先日卒業された四年生 の中で卒論やサークルで交流のある学生諸君からは、発想の豊かさ、果敢な実行力、判断力の確かさ、言葉遣い、思いやりなど教えられることが多くあります。大学生活四年間で学んだことでさらに人間として豊かさを増したその姿から受ける印象は感動的でもあります。人に感動を与えるほど成長できたのはなぜでしょうか。他の大学にもありますように仙台大学にも偉大な建学の精神があります。それは、皆様はご存じのとおり、「実学と創意工夫」であります。さらに、体育学部としての仙台大学の教育の理念を「スポーツ・フォア・オール」としています。各学科ではこれを基盤として教育方針、教育課程等を決めています。この上に立ち、学生、教職員が教育の目的と大学の目標達成のために日々たゆまぬ努力を続けています。そして、その結果が上述した学生の姿になっているのだと私は確信しております。大学で学ぶ年齢は18歳から22歳が中心です。人間として精神的にも、肉体的にも一番輝く時代でもあります。この時代に、自らの意思で、よりよい人格形成を目指す、人間のあり様として「知・徳・体」と「真・善・美」を求めることこそが肝要です。大学には、教養科目、専門科目など高校では考えられないほどの多くの授業があります。また、実にたくさんのサークル活動などがあります。それらに対して、真剣に、意欲的に、積極的に取り組み、無限の可能性にチャレンジすることが何よりも大切なことと考えます。このことが、「大学で学ぶということ」の意義ではないでしょうか。


<編集後記> 今回のi-SIM Newsはいかがでしたか。少し難しかったかもしれませんね。私は、大学でいろいろなことを学びましたが、大学以外の日常生活でも多くのことを学びました。1人暮らしを経験すると、その大変さから、 親への感謝の気持ちを持てるようになりました。これも、ふるさとから遠くはなれた大学に入学したからこそ学べたことだと思います。大学についてお知りになりたいことがあればisim2008@scn.ac.jpまでご連絡ください。(宮本)