2010年8月19日木曜日

i-SIM News055/世界の仲間と競い合い、学び合う=YOG現地レポート〈1〉

仙台大学スポーツ情報マスメディア研究所(ISIM)の荒木です。今回は19,20日と連続して、シンガポールで14日に開幕した第1回ユースオリンピック競技大会の"特別号"です。派遣されたISIM研究員・スタッフの現地からのフレッシュな報告をお届けいたします。阿部篤志研究員、お願いします。

◆世界の仲間と競い合い、学び合う=YOG現地レポート〈1〉

仙台大学の阿部です。私はいま、第1回ユースオリンピック競技大会(YOG)が開催されているシンガポールに来ています。今日は皆さんに、現地レポートをお届けしたいと思います。
YOGは14歳から18歳の選手が出場できるオリンピック。世界205の国と地域から約3,600人の選手が参加しています。日本からは70名ほどの選手が、この記念すべき第1回大会で世界の仲間と交流しています。
ニュースをみた方もいると思いますが、女子トライアスロンの佐藤優香選手が大会第1号となる金メダルを獲得し、新たな歴史に名を刻みました。現地の新聞でも1面に大きく取り上げられていました。
YOGには、オリンピックと同様に表彰台を目指して真剣に競い合うことの他に、これまでの国際大会とは大きく異なる面があります。それが「文化・教育プログラム(CEP)」です。選手は試合に出ること以外に、滞在中に「CEP」に必ず参加することが定められています。
選手たちは、世界から集まった同年代の選手たちとともに、楽しく学べる50以上のCEP活動の中から自ら選択して参加。チャンピオンとは何か、ドーピングの問題など、選手生活に直接関わる問題から、地球環境やHIVのような世界的な問題など、社会のリーダーとして考えていかなければならない課題について、10人くらいの小さなグループになって学んでいます。その中でお互いの文化や経験を共有し認め合う時間を共有しています。
日本選手も、多少英語が分からないことに戸惑いながらも、積極的に参加していました。逆に言えば、英語で意思を伝えることができれば、もっと深いコミュニケーションが取れて、世界の友人が一気に増えていく有意義な場であると実感しました。

<編集後記>
大きなスポーツ大会などのイベントで使われる「若人の祭典」-。開催中の第1回ユースオリンピック競技大会にぴったりのフレーズです。個人的にも、競技と文化・教育プログラムが一体となっている仕組みに未来を感じます。YOG現地レポートは明日(20日)と23日にも発信する予定です。ご期待下さい。YOGへの疑問、質問、意見などがありましたらisim2008@scn.ac.jpまでご一報下さい。(荒木)