2009年11月9日月曜日

i-SIM News: 016/「SIM」の授業に潜入!

みなさん、こんばんは。仙台大学スポーツ情報マスメディア研究所(ISIM)の岩瀬裕子(いわせ・ゆうこ)です。毎週月曜日、i-SIM Newsをお読み頂きありがとうございます。宮城県では、先日の東北楽天・野村監督の引退に伴う胴上げに続き、今朝もスポーツが地元紙の一面を飾りました。サッカーJリーグ2部の地元・ベガルタ仙台が7年ぶりとなるJ1復帰を果たしたからです。全国的に見ても転勤族が多いと言われる仙台市ですが、私のように実家のある千葉県を離れて1人で暮らす者にとっても、自分の居場所が感じられる喜び・自分の住む街がスポーツで活気付くうれしさを体感しています。皆さんは、ご自身の住む街のスポーツ、またそれを取り囲む環境、盛り上がり等をどのように捉えていますか。このi-SIM Newsも、宮城県内のみならず、遠くは福岡県など10県を超える皆さんに受信頂いています。是非、みなさんの街のスポーツについて、現状なり思い等をISIMまでご紹介下さい。

さて、先週のi-SIM Newsでお伝えしましたように、今日は、開学3年目を迎えるスポーツ情報マスメディア学科(SIM)で行っている授業の一部をご紹介します。ちょうど、本日、マスメディアコース3年生の必修となる「取材・報道演習Ⅱ」が行われました。これは、初めてそのニュースに触れる人にも分かりやすい取材・報道のあり方を考えるもので、履修学生9名が思い思いに、取材映像を発表しました。今日は、授業に参加した先生方の感想も交え、授業を垣間見て頂こうと思います。

◆「SIM」の授業に潜入!

授業担当:山内亨(やまのうち・とおる)教授

延び延びとなっていた合評(がっぴょう)会。自分の足で探した出来事をニュースに仕立てるものですが、各自興味深いテーマを見つけて取材してきました。ママチャリの耐久レースや高齢者の生涯野球大会、体操日本選手権に出場する有望選手紹介や同じくインフルエンザに悩まされるバレー部のニュースなどバラエティーに富んでいました。問題はニュースに仕立てる技術です。学生の四苦八苦振りが伝わってきました。映像の撮り方、編集の仕方、原稿の書き方すべてにわたって「何を伝えたいか?」「そのために何を・・・」の基本に立ち返る必要を繰り返し指摘され、確認した合評会でした。この授業ではニュース表現発表を終え、次回からは3分から5分のミニ企画ニュースに挑戦です。

講評:齋藤博(さいとう・ひろし)教授

きょう久しぶりに3年生の演習に参加しました。3年生とは卒業論文を担当する5人を除いて後期は直接の接点はありません。このため久しぶりに話をした人も多く、私にとってとても楽しい時間になりました。演習では9人の学生が2分前後で取材、編集、原稿を書いたニュースを2時間にわたって見ました。まず、感心したのはネタが誰一人同じものがなかったこと。これは、一人一人がニュースとは何かを真剣に考え、悩み、ネタを決め、取材し、まとめたことがこういう結果になったのだと思います。世の中ではよく「個性的に」とか「個性を活かして」などと「個性」が強調されますが案外、個性とは真摯に対象に向き合い、ぶつかっていった人に自ずと身についてくるものなのかなあと思ってしまいました。今度、機会がありましたら学内、学外の皆様にも是非ご覧いただければと思います。とはいえ、かれらはまだまだ原石です。これからは「テクニック」におぼれずに、「ハート」で本質に迫り、それを伝えられる人間に成長してほしいと心から願い、応援していきたいと思いました。

<編集後記>
大学とは、「ものの見方」を学べるところだと考えます。その中でも、私が参加した今日の授業は、学生が自ら興味を持ち選んだネタ(ニュース)をいかに切り取り、いかに伝えるかという、その学生の顔・「ものの見方」が見えてくる創造的な時間でした。「ものの見方」は自由で、かつ多様であることを実感できました。皆さんでしたら、ご自身の身近なニュースをどのように伝えますか? ご意見・ご感想はisim2008@scn.ac.jpまで。(岩瀬)