2009年8月18日火曜日

i-SIM News:004/実践型授業で情報戦略活動を学ぶ=『TeamRIFU』情報戦略プロジェクト

仙台大学の阿部です。先日行われた国際オリンピック委員会(IOC)の理事会。2012年ロンドンオリンピックでは、 実施種目に女子ボクシングが新たに追加されました。これで26競技すべてに男女が参加することに。オリンピックではいま、実施競技の「男女平等」が大きなテーマとして改革が行われています。

さて今日は、スポーツ情報マスメディア学科スポーツ情報戦略コースの授業の一つをご紹介します。

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★実践型授業の新たなチャレンジ「『Team RIFU』情報戦略プロジェクト」
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こんにちは、学部3年の大町祐太です。私たちは本年度前期、学科3年の授業「スポーツ情報戦略論演習2」のなかで、「TeamRIFU情報戦略プロジェクト」を立ち上げて実施しました。その報告を兼ねて、私たちの授業の紹介をしたいと思います。

このプロジェクトは、今年6月に行われた県高総体での利府高等学校の各部活動の戦いを、情報面で戦略的に後方支援するという形の演習でした。授業を履修する学生で情報チームを立ち上げ、主体的に活動を行いました。この演習を通じて、私たちは競技スポーツの現場に対する情報戦略活動の考え方や情報の扱い方などを学びました。

このプロジェクトのモデルとなったのは、国立スポーツ科学センター(JISS)が日本オリンピック委員会(JOC)と連携して、オリンピックの時に、現地で戦う日本代表選手団を日本から情
報を駆使して後方支援する「東京Jプロジェクト」という取り組みです。

例えばその活動では、他国のチームがどのような戦略や計画でオリンピックに臨んできているのか、今回のオリンピックではどのような新たな最先端の用具や用品が扱われているのかなど、これから日本が世界で勝つために必要な情報を集めて、それを整理・分析し、 強化に関わる人に情報を分かりやすく提供する、といったことをしています。

また、競技を越えて日本が「一つのチーム」として戦う気持ちと機能を持てるように、「Team Japanニュースレター」を作成して、日本代表選手団の選手やコーチに配布するといったこともしています。

今回私たちは、このモデルを実際の現場で追体験することで、その意義や有効性について学ぼうとしました。まず現場に出る前に、どのような成果を目指して、誰に対して、どのような情報活動を行うか、といった計画をするためのミーティングを重ねました。

そして会場では、選手や指導者、来場者、関係者からの情報収集や写真撮影を実施。それを毎日1枚のニュースレターにして、各会場で別々に戦う利府高校の関係者に対して同時に提供しました。このことで、お互いがいまどのような戦いをしているのか、あるいは試合に向けて他の競技がどのような準備をしてきたのか、といったことを共有し、競技を越えた一つのチーム(=Team RIFU)として試合に挑んでもらえるような仕組みを作り、実際に行いました。 映像を撮影して、Team RIFUのモチベーションビデオを制作してDVDで提供するといったことにもチャレンジしました。

活動後の振り返りのためのミーティングでは、沢山の課題が明らかになり、情報戦略活動の難しさを痛感しましたが、一方で現場の先生方から「一つになって戦うことができた」といった内容のコメントをいただくことができ、一つの成果もあったかと思います。

私は、このプロジェクトのリーダーをさせてもらいました。正直、 自分でやらなければならないことが沢山あって大変でしたが、その分、情報戦略ついて色々な角度から学べたと思います。また実際に行動したことで、自分がどこまでできるのかということが良く分かった気がします。

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いかがでしたか。学んだことを、自分の力として実際に社会の中で発揮する。それがどのくらい出来るかは、行動してみて初めて分かります。実現できたこと、できなかったことを振り返りながら、私たちにとって大切なことは何かを考える、そういった授業を学生主体に行っています。ぜひ皆さんにも、そのような授業を通じて沢山のことを考え、学んでいただきたいと思います。

<編集後記>
ここ数日、暑い日が続いています。また新型インフルエンザの脅威も続いています。体調には十分に気をつけて、有意義な夏休みをお過ごしください。i-SIM Newsも4号となりました。ぜひ皆さんからの感想をお聞かせください。ご連絡はisim2008@scn.ac.jp まで。(Abe)

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