2013年2月27日水曜日

i-SIM News 118/動作解析の方法や分析視点を学ぼう=3・9競技力向上クリニック

 来る3月9日(土)に「競技力向上クリニック」が仙台大学を会場に開催される。
このイベントは今年で3年目となり、僅か一日の体験会だが、午前の部では、体力トレーニングの基礎、午後から1. 部活動クリニック2. 映像解析3. 筋力アップクリニックとそれぞれ、選択したクリニックへ別れ体験的に学ぶ。これらの体験内容を日常のトレー二ングに活かし、競技力向上に役立ててもらえるような内容となっている。その中でも、筆者が担当する、映像解析クリニックについて紹介したい。(ISIM 藤本晋也 研究員)

 映像解析クリニックでは、映像や写真を使用した、動作解析の方法を学ぶ内容である。ここでは、難しいと思われがちな機械の操作や、特殊な機械や高価な機械を使用するのではなく、現在では、どこにでもあるようなパソコン、デジタルカメラ、ビデオカメラ(携帯電話などのムービー撮影機能等含む)を活用する内容である。また、映像をぶれずに撮影する方法等、分析する映像に必要な撮影テクニックなども合わせて体験できる内容である。これまでの映像解析のイメージではなく、とにかく“簡単に”をキーワードに、映像を競技力向上に繋げてゆくクリニックである。

  現在では、スポーツ界でもIT機器を活用した取り組みが多く行われている。その中でも映像を活用した、ゲーム分析や戦術分析、個人のフォームの改善等に多く利用されている。しかし、映像を活用した、様々な分析を行うには撮影されている映像が何でも良いわけではない。「何が見たい(知りたい)のか」「何のために撮影を行っているか」等の視点(観点)をしっかりと持ち、その部分を狙って写真や映像の撮影をしなければ、ただその場の状況を漠然と撮影しているに過ぎない。何かを改善しようとする時などは、「○○が見たいから、○○の角度から撮影すれば○○が確認できるのではないか」等の想像力を基とする、「分析のための視点」が欠かせない。競技スポーツを実施するうえで映像を活用する機会が増加傾向の中、映像機器の進歩とともに機能が良くなっているが、機械を扱う人間の「視点」が重要なポイントとなる。競技に映像を活かすための分析の目(視点)となる想像力を磨いていくことも大切である。