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2012年8月1日水曜日

i-SIM News 108/メディアからの学び


 こんにちは。スポーツ情報マスメディア学科マスメディアコース3年の横山紘基【よこやま こうき】です。今日まで、講義や実習を通しメディアという媒体について学んできましたが、今回はマスメディア学科の学生として、私がこれまでの経験から感じてきたことを書きたいと思います。

 まず、私が感じていることは、日々のメディア(主に報道)に対する見方が変わったということです。毎日ニュースを見る中で、このニュースの背景には何があるのか、将来的に推測されることは何なのかなどと考えることで、メディアに対してあらゆる視点から見られるようになってきました。スポーツ情報マスメディア学科長である山内先生の講義では、1週間にあったニュースを答えさせるというものがあります。この講義から、ニュースは文脈を考えて、背景やその先を読み取ることがメディアから情報を得る際、また自分が伝える際には非常に重要であるということを学びました。
 大学生ならこのようにニュースを見ていくことは当たり前かもしれませんが、この学科では、メディアを学びつつ、ニュースを捉えることができます。私達にしかできない貴重な経験だと思っています。常にマスメディア学生の視点から、ニュースを捉え、考え、メディアの報道の仕方に強く関心を持つことで、メディアに対する見方、考え方が変わってきたと私は感じています。
また、2年生の取材報道実習で柴田町にある河北新報船岡販売所と震災の被害にあった石巻で実習を行い、記者になったつもりで報道の現場を肌で感じました。まず、販売所では「オアシス」という町のフリーペーパーの作成に携わり、写真の撮影と記事を書かせていただきました。石巻の実習ではメディアが伝えている震災の報道を調べてから現場を訪れ、報道と現状とを比較しました。
これらの実習から、自分で情報を伝えることの難しさとメディアの果たす役割を生で体感でき、情報の持つ重要性を改めて感じることができました。また、情報を伝えるには、現場で自分がどう動けるかが報道の質を高める鍵になると実感しました。
これからも幅広い教養を身に付け、成長したマスメディア学科の学生になって卒業できるように、講義、実習等に積極的に取り組んでいこうと思います。

2012年5月23日水曜日

i-SIM News 103/スポーツの見方

 今から20数年前の秋のことだ。私はレッドソックスの本拠地ボストンのフェンウェイパークにいた。「七色の変化球」を操った伝説のピッチャー、若林忠志という日系2世のプロ野球選手のドキュメンタリー番組の関連取材だった。ニューハンプシャーにインタビュー取材に行った帰り、若林も憧れたであろうMLBの球場のイメージシーンを撮影しようと一番近いボストンに向かったのだ。現在はフェンウエイのチケット入手は困難を極めるらしいが当時は簡単に手に入った。グリーンモンスター(レフトが極端に狭いため緑色の高い壁のようなものを設置しホームランが出にくくしている)も当時は観客席が無かったし、日本人選手がMLBで活躍することになろうとはだれもが夢想だにできず、現在のようにNHKのBSでも中継していなかった時期だ。(ISIM 齋藤博研究員)

ゲームが始まったので私たち取材チームはバックネット裏のシートに座り、そこからグラウンドの様子を狙いながらゲームを見ていた。相手はクリーブランドインディアンズ。確かこのとき、ボストンはアメリカンリーグ東地区でトップ争いをしていてこの日もクリーブランドをリードしていた。
アメリカの観客は家族連れが多い。私たちのすぐ前の席にも父親と小学生ぐらいの男の子が座っていた。ボストンのプレーにはやんやの拍手、クリーブランドのプレーにはブーイングを父子は繰り返していた。とその時、父子にそれまでとは全く違う空気が流れた。父親が「坊主、今のプレーはいいプレーだ。憶えておけ。」と息子に冷静な口調で短く言ったのが聞こえた。私は最初、何のことかわからなかった。ゲームはボストンのバッターがサードゴロを打ってクリーブランドが5-4-3のダブルプレーをとってチェンジという場面だった。プレーを思い返してみると、セカンドが自分のほうに突進してくるランナーを際どく交わしてファーストに投げたプレーしかなかった。父親はクリーブランドのプレーを散々、虚仮にしておきながら、走者にひるまないセカンドの勇敢なプレーを息子に憶えておけと言ったに違いない。しばらくして球場では7回裏を迎える前の7thイニングスストレッチが始まり「私を野球に連れって」を父と子は大きな声で歌い、元の父子に戻っていた。
私はしばらくしてからあの父子に、野球の見方、スポーツの見方、楽しみ方を教えられたのではないかと強く感じるようになった。アメリカの球場には多くの家族連れが足を運んでくるが、この父子のように父親が野球の面白さや見方を子に伝えているのだろう。そしてその父親も父親から教えられたのだ。
アメリカには野球を題材にした文学作品や映画が数限りなくある。その中で私は、W.P.キンセラという作家の作品が好きだ。キンセラといえば『シューレス・ジョー』(文春文庫)が代表作である。いわゆる「ブラックソックス事件」で球界を永久追放されたシカゴホワイトソックスのシューレス・ジョー・ジャクソンがアイオワのトオモロコシ畑に作った小さな野球場に現れるというこの作品は、『フィールド・オブ・ドリームス』としてケヴィン・コスナーの主演で映画化された。しかし、私は初期の『アイオワ野球連盟』(文芸春秋社)という作品が最も好きだ。この小説は野球好きの父親の強い影響を受けて野球の虜になっていく息子の話だがキンセラが描く作品世界はまさにあの時のフェンウェイパークのあの父子の姿がぴったり重なり合う。父から子への伝言。それがアメリカのベースボールの伝統を支えてきたのではないか。
昨年、公開されたブラッド・ピットの映画『Money Ball』(ソニー・ピクチャーズエンターテインメント)でもそんなシーンがあった。女の子だったが…。しかし、私はこの原作や映画を読んだり見たりして強く感じたのは主人公のオークランドアスレティックスのGM(ブラッド・ピット)の考え方や行動より彼が駆使するセイバーメトリクス(野球についての客観的な知識の研究)の研究家、ビル・ジェイムズのことだ。彼もまた、子どものとき、きっと同じように「伝統的体験」をしたからこそ、工場で夜警をしながらでもなかなか認知されない野球のデータ研究に打ち込むモチベーションにつながったのではないかと思った。
現代の日本では母親に比べ父と子の会話が少ないといわれている。現在、仙台には「楽天」、「ベガルタ」、「89ERS」など身近にプロスポーツチームがある。仙台の球場や競技場で父が子へと「スポーツの見方」を伝えていく光景が自然に繰り広げられる日がいつか来ることを待ち望んでいる。

2012年3月28日水曜日

i-SIM News 101/グローバル・スポーツキャリアカンファレンスin Sendai 2012開催!

去る3月20日、フォレスト仙台においてグローバル・スポーツキャリアカンファレンスin Sendai 2012が行われた。ISIMがこどもスポーツ大学を展開している上川北部地区の美深町から今年度本学大学院に進学予定の南隆徳さんが登壇し、これからの学びへの希望やトップアスリートとしての胸の内を語ってくれた。(ISIM 粟木一博 副所長)
http://isim-suni.blogspot.com/

 このカンファレンスは文部科学省の競技者および指導者のスポーツキャリア形成を支援することを目的に行われている「スポーツキャリア大学院プログラム」の一環として行われたものである。ここでは、競技者のハイパフォーマンスパスウェイと高等教育とをキャリアの中に併存させるデュアルキャリアサポートの考え方が示されるとともに、ユースオリンピックの文化教育プログラムの内容の紹介をはじめ、大学院教育のトップアスリートのキャリアに対する、延いては今後の日本のスポーツ界に対する寄与というテーマでの基調講演、ディスカッションが行われた。
 登壇してくれた南さんは今春から、ソチ・オリンピック競技大会出場を視野に入れつつ、将来の目標である指導者としての資質を磨くために本学の大学院で学ぶことになる。これをきっかけに我々が優れたカリキュラムを作成し、トップレベルのスポーツで質の高い経験を積んだ優秀な指導者を育てることは、さらに優れたプログラムを生み、日本の国際競技力向上への貢献することになる。つまり、カリキュラム(プログラム)とそれによって育成された人材とが好循環を形成することになる。ISIMの多岐にわたる活動は多くの人々を巻き込んだネットワークを構成してきた。これらの人々が大学、大学院教育に関わりを持ち、そこで行われた教育の効果がネットワークを介して広がりを見せることはISIMの最も期待されるべき重要な機能といってもよいのではないだろうか。今回のカンファレンスにもISIMのネットワークを通じて多くの方々に参加していただいた。この場を借りて感謝の意を表したい。

2011年12月7日水曜日

i-SIM News 094/メディアの表象

今日の我々の生活が、さまざまなメディアに囲まれていることはもはや言うまでもない。いや、このような受動的な言い方はすでに時代遅れであろう。むしろ、メディアを駆使し意図的、積極的に情報の受容と発信を行わなければ、情報社会の発展に取り残されてしまう時代、といった表現の方が適切かもしれない。(ISIM研究員 林怡蕿=リン・イーシェン)

そこでメディアを使いこなすリテラシー(教養)能力が重要な課題として浮上する。教育現場にいる我々は、現代社会における必要不可欠な「メディア力」の向上について、知恵を絞って力を注いでいる。ここではメディアとの付き合い方について、メディア表象を読み解くことの重要性を取り上げる。
それは英語の「representation」の訳語であることから分かるように、メディアの「表象」とは、メディアを通して社会が再現され、解釈され、そして意味が再生産されていくことである。そこでメディアの表象でカバーできる範囲は、社会の全貌ではなくあくまで一側面、あるいはほんの一部にすぎないということを自覚し、理解しなければならない。しかし、マスメディアによって伝えられたものは、社会の全貌そのものとして捉えられ、無意識に受け入れられてしまうケースが多々ある。
メディア、とりわけマスメディアは言論の自由という理念を掲げ、中立、客観性、不偏不党の報道という規範的信条をその職業倫理として成り立つ社会システムの一つである。こうした社会的言論機関とも呼ばれるマスメディアを舞台に、映像や活字を通して表現活動を行うのはジャーナリストといった人々である。マスメディアは、上述した規範的信条のほかに、作り手の主観的意識の働きを通して、社会の出来事を取捨選択し報道活動を行っているのである。メディアにおける表象問題を考える際に、まさにこうした主観的、意図的、あるいは無意識的に構成される部分に注目しなければならない。メディアは、なにを、どのように伝えているのか。誰のための報道であり、どのような意味を持ちうるのか。これは受け手である視聴者/読者側が常に意識しなければならない問題である。
メディア表象のなかでもっとも批判されるのは、ステレオタイプ(紋切り型)の再生産である。ある先入観、あるいは言説を繰り返して表象し、強調することによって、それが社会の一般認識、あるいは「常識」として定着してしまうケースは多々ある。マイノリティーの人々に対するレッテル張り、偏見の固定化などが挙げられる。さらに言えば、偏った見方の提示に終わってしまう場合もたくさんある。断っておきたいのは、ここでメディアを悪者として断罪するつもりはない。社会に警鐘を鳴らし、聞こえぬ声を拾い、社会全体で共有すべき問題を積極的に取り上げるジャーナリストの努力も、これまでの多くのメディアの映像を通して確認することができる。しかし、ここで強調したいのは、メディアの表象や言説内容に対して、受け手側のもつべき批判的に読み解く姿勢である。そうなるためには、やはり多くのメディア言説に接触し、異なる立場の意見を取り入れ、複眼的に比較し考える努力が必要とされる。ますます複雑化し、断片化していく情報社会との付き合い方を考える際に、まず自分のメディア表象を読み解く能力に磨きをかけることから出発するのが一つ有効な方法なのかもしれない。

2011年9月21日水曜日

i-SIM News 089/第4回国際スポーツ情報カンファレンスの報告

 第4回国際スポーツ情報カンファレンスが9月11日(日)、仙台大学を会場にして開かれました。今回のテーマは「大震災 スポーツの明日を考える」。カンファレンスはF棟101教室で、第4体育館では宮城、岩手それに山形から子どもたちに集まってもらい「あしたひろば」が開かれました。(ISIM齋藤研究員)

 県内、県外で教育やスポーツなどに関わっている人たちが参加したカンファレンスは公益財団法人日本オリンピック委員会の平眞事務局長が「東日本大震災後/これからの取り組み」と題したオープニングセッションで始まりました。このなかで大震災後、JOCは初めて、救援医療チームを被災地岩手県大船渡市に派遣したこと、救援物資として1万点以上の衣類などを送ったこと、避難所へオリンピアンを派遣したことーなどこれまで行ってきた支援活動を報告しました。また、今後、被災地で「ミニオリンピック事業」を展開、第1回は10月10日(体育の日)に仙台市の陸上競技場で「ミニオリンピックin 仙台」を開催し、被災地の子どもたちに対して支援活動を行っていくことを明らかにしました。
 続いて「メディアから見た『震災』と『スポーツ』(仙台大学・齋藤)、(財)日本卓球協会常務理事・強化本部長の星野一朗氏が「競技団体からみた『震災』と『スポーツ』」、宮城県亘理町荒浜中学校教諭の三浦秀昭氏が「教育現場からみた『震災』と『スポーツ』」と題して情報提供を行いました。このなかで星野氏は競技団体として模索した長期的な支援策や義捐金の募集、送金、卓球台140台を被災地に送ったことなど震災復興活動を報告しました。続いて三浦氏は学校が津波で現在も使用できない荒浜中学校の現状を震災が起こった3月11日から時系列で被災状況を報告しました。それによりますと3月11日は卒業式があり生徒は下校し職員だけが在校していたこと、地震の後、地域の人たち約500人が荒浜中に避難してきたこと、そして巨大津波が襲来。ようやく自衛隊のヘリで屋上から救出されたのは2日後のことだったということです。また、職員室も津波に襲われ、顧問をしているソフトボール部のスコアブックなどのパソコンデータもすべて失いました。自身も自宅が津波被害を受け、現在も名取市内にアパートを借りて家族で暮らしているということです。そうしたなか、中学校は同じ町内の中学校の一角を借りて授業や部活をしていますが、危うく中止になりそうだった中総体でソフトボール部やソフトテニス部などの部活が大活躍してくれたことは、先の見えない絶望的な状況の中で「スポーツの力」によって一筋の光明が見えたという話をしてくれました。三浦先生の生々しい体験に会場に集まった人たちも真剣に聞き入っていました。
 昼食・休憩を挟んで午後のプログラムが始まりました。カンファレンスの参加者はまず、第4体育館で行われている「あしたひろば」を見学しました。「あしたひろば」には地元宮城県から19人、岩手県から5人、山形県から6人のあわせて30人の子どもたちと石川県加賀市の石川県大聖寺高校の高校生3人、それに仙台大学の学生が参加しました。午後からは研究所の教職員の指導の下、子どもたちは1チーム6人にわかれ、5つのゲームを体と頭を使って思いっきり楽しみました。研究所がタレント発掘事業で培ってきたプログラムのなかでも盛り上がったのは、バトン大の円筒を半分に割った筒状のものを持ってピンポン玉を落とさないように10メートルほどを折り返しながら移動するというゲーム。失敗するたびに元に戻らなければならず、体育館中、子どもの元気な声が響き渡っていました。すべてのゲームがコミュニケーションを取らなければ成功しないというゲームになっており、子どもたちは心を一つにして遊びを楽しんでいるのが参加者にもわかりました。
 午後のカンファレンスは研究所の阿部篤志研究員の「子どもたちがスポーツを通して大震災を乗り越えるために」という情報提供で再開しました。阿部研究員は自身も参加してきた「第1回ユースオリンピック」などの体験を踏まえ、スポーツと文化教育プログラムを結びつけた活動の重要性を指摘した上で今後、仙台大学は被災地にある大学として被災地からのニーズになっていないニーズを拾い上げ、それを競技団体やスポーツ施設、専門家などと結び付ける「スポーツ&ヘルスコンシェルジュプロジェクト構想」の中核を担っていかなければならないーと提言しました。
 カンファレンスの締めくくりは「未来の担い手、子どもたちのあしたを考える」というシンポジウムでした。コーディネーターは仙台大学スポーツ情報マスメディア研究所の山内亨所長で、パネリストは(財)日本卓球協会常務理事・強化本部長の星野一朗氏、宮城県亘理町立荒浜中学校教諭の三浦秀昭氏と仙台大学の中房敏朗教授の3人です。このなかで、支援を行う側と支援を受ける側の温度差が大震災直後と現在とではかなり大きくなってきたのではないかという問題が話し合われました。非常事態という非日常を日常に戻すためにはどういった支援を行っていくべきかを悩む中央の競技団体と、「支援慣れ」してきた支援を受ける側という構図ができてきたことが浮き彫りになりました。
中房教授は最近デジカメで撮影してきた被災地の現状を紹介し、未だ復旧には程遠い現状を説明。そこに原発事故による放射性物質に怯えるという目に見えぬ恐怖が加わってきた、と指摘。こうした状況下で体育大学が何をなすべきかについて、学生に「人間力」と「社会力」を涵養し「スポーツ市民」として社会に送り出してやるという地道な教育ではないかとまとめました。
 続いて、話し合いを聞いていた三浦秀昭氏からは「実は先ほどまで暗澹たる気持ちで何もする気が起こらなかったが、今日のカンファレンスに参加して少し気持ちが変わってきた。これまで非常時に人と人が争うスポーツなんてと思っていたが、いま思い出したことがある。それは部活のソフトボールがとても苦手だった部員に中総体後、『先生、やってきてよかった』と言われたことだ。自分も仙台大学を卒業して長いこと体育教師をしてきたが最近はスポーツのことなど考えることも無かった。だがもう一度、スポーツの良さや力を改めて考えてみようと思った」と語り、被災した教育現場の最前線に立っている人だけにしかできない発言に出席者も熱心に耳を傾けていました。
このあと、研究所の粟木一博副所長が「あしたひろば」に参加した子どもたちが書いてくれた短冊で作った大きな木の絵を紹介、子どもたちが今日一日、十分に楽しんでくれたとあいさつ。
 最後に会場では仙台大学の女子バレーボール部が南相馬市の体育館で子どもたちにバレーボールを指導しているビデオが流されました。その中で、子どもたちがいま思っていること、したいことをカメラに向かって思い思いに話をしてくれました。多くの子どもたちの発言は特別なことではなく当たり前のことを当たり前にできるようになりたいのだ、というものでした。
 これを受けてコーディネーターの山内所長が「この子どもたちをはじめ、福島の子どもたちにはきょうの催しに参加してほしかったが、叶わなかった。福島の子どもたちには各方面からの呼びかけは数々あるが、被災地側は手一杯で移動やケアなどすべて呼ぶほうでやってもらうということでなければ子どもたちは預けられない、ということだった。震災後半年たって被災地、被災者のニーズは多様化している。それに対して支援する側は十分に対応できていないのではないか」と説明。最後に南相馬市の関係者が「被災地を支援したいという社会貢献のオリンピックが始まったようだ」という被災地からのシニカルとも思えるような声を紹介、現在行われている中央などからの支援のあり方を見直し、あくまでも被災地の現状に合わせた支援を行うべきだとまとめ、カンファレンスを閉会しました。

2011年8月3日水曜日

i-SIM News 086/ メディアが伝えられる限界とは?

こんにちは。私はスポーツ情報マスメディア研究所の非常勤研究員としてアカデミー(学科の有志)で映像・音響を指導しています。同時に現在は、障害者と震災を軸にした映画制作に取り組み、東北各県の被災地に行き撮影を行っています。自分が目にし、耳にした事をどうしたら多くの人に伝えられるのか日々悩んでいます。(映像アカデミー担当 小野寺努)

映像で何が伝えられるのか?それは今回の大震災を伝える事に限らず、メディアにとって永遠のテーマです。

震災とは別な話のようですが、私は長年「なでしこリーグ」の試合やチームの取材、「なでしこジャパン」のキャンプの取材などを行ってきました。現在はワールドカップで優勝したことにより注目されていますが、女子サッカーリーグや女子選手における環境の悪さに驚きました。澤選手もそうですが、取材をする各メディアの人間全てが、女子サッカーがもっと注目され、観客動員数の増加を願い、女子サッカーの良さを伝えようとしていました。しかし、全国にネット局を持つテレビで紹介される事は少なく、チームを持つ地元メディアで簡単に紹介されれば、まだましだという状況でした。メダル獲得という事が無ければ、今年もまた「なでしこジャパン」はそんなに大きく取り上げられる事はなかったのではないかと思います。

メディアは日々何を伝えられるのか?「なでしこジャパン」のケースや「震災」を伝える事を挙げても悩みは同じです。一過性の要素は全ての取材対象に存在すると考えられます。だからこそ日々悩むのです。
永久的に伝え続ける事ができるのか?現場で起きている事の「何」を伝えるのか?解決のできない永遠のテーマかもしれません。
そこで私は映画という残る形として制作し、表現し、伝え残す道を歩んでいます。全てを伝えきれなくとも、形を残す事が私にできる精一杯の自分の力だと思っています。
もしかしたら、今回の震災を映像で伝える事は、メディアができるボランティア活動かもしれません。

メディアを目指す人、興味のある人。将来にわたり、共に悩んでみませんか?

2011年7月6日水曜日

i-SIM News084/準備大詰め!学科一日体験会

  東日本大震災で授業開始が1カ月遅れたためか、あっという間に暑い夏がやってきました。大学は例年、夏の声を聞くと来年の新入生を迎える準備に入ります。7月9日(土)、10日(日)は学科一日体験会が開かれます。受験生にしっかりと大学・学科を知ってもらうのが狙いです。(山内亨スポーツ情報マスメディア学科長・研究所長)
http://isim-suni.blogspot.com/

仙台大学の学科一日体験会は毎年暑い夏がやってくる直前に開かれます。大学数の増加と少子化の影響で、一部の大学を除き進学希望者の全入時代を迎えたといわれています。仙台大学は定員を割る事態にはなっていませんが、安易に受験し入学し、「こんなはずじゃなかった」と進路変更を求める学生が毎年数人います。
大学の内容をよく知ってもらうと同時に、ミスマッチから進路変更などの事態を避けたいと企画されたのが「学科一日体験会」です。各学科は普段の授業を見てもらうと共に学科の魅力を知ってもらおうと工夫を凝らしています。

 スポーツ情報マスメディア学科は体育学科、現代武道学科と9日に開催します。
3学科合同で受講者を迎えた後、各学科の在校生が仙台大学の魅力を説明します。学生はこれまで4年間で培った力を発揮しようと汗を拭き拭き撮影と編集に飛び回っています。
バレーボールの情報分析活動に耳を傾ける高校生たち
1限目の「コミュニケーションスキル体験」と「情報とは」の講義の後は、4人の先生が「競技力向上のための戦略映像」「テレビ番組ができるまで」「国際競技力向上と情報戦略」「ジャーナリズムの世界を知る」と普段大学で行っている内容を分かり易く紹介する授業を準備しています。
在学生が関わる「学科一日体験会」の役割がもうひとつあります。1日の締めくくりで見せる「振り返り」VTR制作です。各学科からイベント内容を細かく撮影し紹介して欲しいと要望が来ています。とは言え、3分から5分で全てを見せるのは難しく、終了間際の授業を短時間でどのように撮影し編集しようかと打ち合わせを繰り返しています。
プロの世界ならば再生機を複数準備して、ロール分け編集・ロール出しをします。
映像編集チームのミーティング風景
確実に編集が出来る時間までの部分とギリギリになる部分を分けて編集し、完成している部分が流されている最中に後半部分を持ち込んで紹介する「追っかけ放送」スタイルも可能です。さらに時間が無ければノー編集ラッシュ出しもあります。このためには取材対象をあたかも編集したようにカットを吟味して撮影する必要があります。いずれにしてもどんな撮影方法、編集方法が最も上手くいくか最終打ち合わせ中です。
他学科の期待に答え、どんな映像紹介が出来るか楽しみです。そして「学科一日体験会」に参加した受講生が1人でも多く仙台大学に入学してくれることを望みます。

2011年2月7日月曜日

i‐SIM News077/「教えて!先生」〈9〉小野寺努先生/映像編集 未来への課題

仙台大学スポーツ情報マスメディア研究所(ISIM)の荒木です。立春の日の4日、校内の片隅で、紅梅が2,3輪ほころび始めました。1月下旬までは厳しい寒さでしたが、季節のうつろいは確かです。さて、今回の「教えて!先生」は、ISIMの映像アカデミーで有志学生に映像の「いろは」から高度な技術までを教えている小野寺 努(おのでら・つとむ)非常勤研究員に登場してもらいます。小野寺先生、お願いします。

◆映像編集 未来への課題
こんにちは。小野寺努です。テレビ番組やCM、さまざまな映像制作に携わっています。映像制作の中には編集という作業がありますが、今では自宅でもパソコンで手軽に映像編集が楽しめるようになりました。プロの世界もパソコンを利用しての映像編集が主流になっています。以前のように専門的知識を要する世界とはちょっと変わってきたと思います。プロの世界でも手軽に編集できる事により、「何をどのように伝えるか」というメディアの基本が失われてきている様にも感じます。みなさんには「メディアの基本」をしっかり学び、物事の本質に迫る気概を持って映像制作をしてもらいたいと思います。

<編集後記>かつて新聞記者は「カメラとメモ帳、鉛筆さえあれば食べていける気楽な稼業」と言われたものです。ところが今やパソコンが主役で、電子編集の時代。"切り替え"の際は混乱しました。映像の世界はさらに日進月歩です。しかし、ツールが変わっても「伝える心」は不変だと思います。あなたも一緒に「スキル」と「ソウル」を勉強してみませんか。(荒木)

2010年12月6日月曜日

i-SIM News070/「教えて!先生」〈6〉齊藤博先生/NHKドラマ「坂の上の雲」とスポーツマン

こんにちは。仙台大学スポーツ情報マスメディア研究所の岩瀬です。3週にわたりアジア競技大会での情報戦略活動をお伝えしてきましたが、今週・来週と再び新企画「教えて!先生」をお伝えします。6回目の今日は、元テレビマン、スポーツ情報マスメディア学科でスポーツマスメディア概論や取材・報道演習などを担当されている齊藤博(さいとう・ひろし)先生です。
◆NHKドラマ「坂の上の雲」とスポーツマン
昨日から、ドラマ「坂の上の雲」の第2部が始まりました。このドラマは日本が近代国家として形成されていくプロセスを描いています。このドラマに実はスポーツマンが二人登場します。一人は俳人正岡子規(香川照之)。子規は自分の本名、升をの・ぼーる、「野・球」とあてたぐらいの野球狂でした。「春風や まりを投げたき 草の原」という句も。もう一人は日露戦争で戦死した広瀬中佐。といってもこちらは中佐役を演じる俳優、藤本隆宏さん。彼はソウル、バルセロナと二つのオリンピックに出場した水泳選手でした。子規も広瀬も第2部で死んでしまいますが、こんな観点からこのドラマを楽しんでみるのもいかが。
〈編集後記〉
ユニークな見方ですよね。大学にはこうして"いろいろな見方"に気付かせてくれる機会があり、自分の興味・関心・可能性を広げてくれる先生方・友人などとの出会いがたくさんあります。今週土曜日はAO入試AB方式2期の入試ですね。受験生のみなさん、日頃の勉強の成果を十分に発揮して下さい。来春からは同じ仙台大ファミリーとして新たなスポーツの見方に触れませんか。(岩瀬)

2010年10月25日月曜日

i-SIM News064/「教えて!先生」〈3〉リン・イーシェン先生/ジャーナリズムにおける鑑識眼

こんにちは。仙台大学スポーツ情報マスメディア研究所の稲福です。今日は今月から始まった「教えて!先生」の第3弾をお送りします。今回登場する先生は、スポーツ情報マスメディア学科講師のリン・イーシェン先生です。リン先生の専門分野についてお話ししていただきます。リン先生よろしくお願いいたします。
◆ジャーナリズムにおける鑑識眼
こんにちは。リン・イーシェンです。私はジャーナリズムとマスメディア研究を専門としています。情報と報道が洪水のように溢れる現代。そこで生きる私たちは、これらを批判的に捉えることが重要です。「批判的」とは、異なる見方や視点で隠されている真実や現実などを自分なりに探し出し、多数の情報に触れ複眼的に物事を考えること。鑑識眼を持つことです。授業と卒論指導では、こうした視点から学生と共に報道の検証に取り組みます。
〈編集後記〉
お知らせです。10月30、31の両日、「2010仙台大学大学祭」を開催いたします。アテネオリンピック体操金メダリストの冨田洋之氏によるスポーツ講演会の他、入試説明会も同時開催いたします。是非、お誘いあわせのうえご来場ください。また、本学では11月1日から推薦入試出願が開始されます。詳しくは本学ホームページ(http://www.sendaidaigaku.jp/)をご覧下さい。(稲福)

2010年10月4日月曜日

i-SIM News062/「教えて!先生」〈1〉山内亨先生/スポーツメディアの今を考える

こんにちは!岩瀬です。仙台大学スポーツ情報マスメディア研究所がお送りしているi-SIM News(アイシムニュース)。今日から、本学への入学を志す皆さんへ新企画「教えて!先生」をお伝えします。ズバリ!仙台大学にはどんな先生がいるのか?研究所で研究員も務めているスポーツ情報マスメディア学科の先生方から、それぞれの専門分野の面白さを解説してもらいます。1回目の今日は、山内亨(やまのうち・とおる)学科長です。
◆スポーツメディアの今を考える
私の研究領域はメディアとコンテンツ制作です。仙台大学で教える前はテレビ局でスポーツ番組の制作やスポーツ競技団体との交渉に当たってきました。どうやって情報を集めるか?集める時の問題は?どのように情報を組み立てまとめるか?大学ではメディアの仕組み、コンテンツのありよう・作り方などを教え、スポーツ情報の効果的な伝え方を学生と共に考えています。メディアの世界はインターネットの登場でビジネス構造や記事作りが大きく変わろうとしています。新しいメディア環境の中でどのようにスポーツ情報を発信していくか、学生とともに楽しく学び、考えていきたいと思っています。
<編集後記>
いかがでしょうか。新企画「教えて!先生」。入学前の皆さんや進路指導の先生方、また在学生の保護者の皆さんにとって、学科・研究所で働く私たちの"顔が見える試み"になればと思っています。現役時代はあの長嶋茂雄さんのインタビューをはじめ、プロ野球ニュースの顔として活躍されたスポーツアナウンサー山内先生。学生の進路指導にも力を注いでいます。今週金曜日の8日までAO入試1期の出願受付中です。ぜひ、この新企画で仙台大学を身近に感じて下さいね。さらに本学では新たに「現代武道学科」を開設しました。詳しくは本学ホームページ(http://www.sendaidaigaku.jp/)をご覧下さい。なお、来週月曜日は体育の日のため配信をお休みします。夏の疲れが出る頃です。体調管理には十分、注意してくださいね(岩瀬)

2010年4月12日月曜日

i-SIM News:038/スポ情4年より新入生へ!

皆さんこんにちは。仙台大学スポーツ情報マスメディア研究所(ISIM)の宮本です。新年度が始まり10日が経ちました。高校生や中学生の皆さんは、学校が始まりいかがお過ごしでしょうか。仙台大学でも先週月曜日から新年度のオリエンテーションが始まり、水曜日からは本格的に授業も始まりました。今回のi-SIM Newsでは、仙台大学スポーツ情報マスメディア(SIM)学科の4年生から新入生に向けたメッセージをいただきました。それでは、大町祐太さん、阿部ちはるさん、よろしくお願いします。

◆先輩から一言
スポーツ情報戦略コース:大町祐太
新入生の皆さん、ご入学おめでとうございます。SIM学科、スポーツ情報戦略コース4年の大町祐太です。情報戦略コースでは、人と触れる機会がたくさんあります。その中で情報を収集し、「加工」して相手に伝える(渡す)ことが重要になります。情報を伝える(渡す)相手、タイミング、方法、スピード、そして情報の質。全てを網羅した上で、最も相手のためになる情報を渡すことが情報戦略だと私は3年間で学びました。最後に「情報戦略を扱う人間は、誰よりも人に温かく接し、それと同時に冷静さを兼ね備えておかなければならない」。これを常に頭に入れて4年間、勉強に励んでいきましょう!
スポーツマスメディアコース:阿部ちはる
皆さんご入学おめでとうございます。SIM学科、スポーツマスメディアコースの阿部ちはるです。マスメディアコースでは、原稿の書き方や構成を学ぶ文章作法演習の授業のほか、取材・報道演習のように取材の方法やルール・マナーなどを学ぶ授業があります。新聞社やテレビ局で働いていた先生が教えてくださるため、実践的で、リアリティのある話もたくさん聞くことができます。新たな技術の出現で、人々の暮らし方や考え方も変わり、メディアの姿も変化しています。メディアについて学び、これからの多メディア社会に必要な知識を身につけましょう!

今回のi-SIM Newsはいかがでしたか。これまで3年間学んできたことを2人の学生は伝えてくれました。皆さんも、これまで学んできた「人」と「人」との関係や情報を伝える力をさらに向上させてください。私自身も、i-SIM Newsを通して、「伝える」ということを学んでいます。聞きたいことなどがあったら、研究所にぜひどうぞ。歓迎します。isim2008@scn.ac.jp(宮本)

2009年12月14日月曜日

i-SIM News:021/ What is "journalism"?

How do you do?, this is Yu Nitobe from Department of Sport Intelligence and Mass Media(SIM) at Sendai University. It has been getting colder than last week. Please take care of yourself. By the way, do you know the word "journalism"? today, I would like to introduce "what is journalism" to you. Mrs. Lin!! Please introduce about it.
Hi, this is Lin from Department of SIM. It's my second year teaching here and my specialty is Mass media and Journalism Studies. Today I would like to share with you some of my thoughts about "journalism".
To most Japanese students, the word "Journalism" (or "press") might sound unfamiliar and foreign because it is not a word they frequently use in daily conversations. Even for those who are aware of what it means, they sometimes answer that it is of the same meaning with "mass media". Moreover, people usually think of it as a jargon only understood among mass media companies. However, what I want to emphasize here is, journalism, as a social activity, is neither only a job at mass media companies nor a consumer goods. It is an activity which used to play an important role in the process of democratization, and now is still essential to our society and daily lives. Journalism carries an important task to keep a society work in a democratic system, and to avoid any autocratic decisions.
Before sharing with you my thoughts on "journalism", I want to define it in a broad sense that it is "an activity of recording/reporting/explaining social issues by anyone in a society". By defining journalism this way, we will find that it is not only the employees at mass media companies who can be called journalists, people who regularly record/report/explain issues happening around them can be potential journalists as well. Especially with the drastic development of information and computer technologies in recent years, people using blogs, web news sites or email networks to report news are increasing and they all can be called journalists as long as what they write are based on facts and rational discussions.
Therefore, journalism is not an activity which is only limited to some special skilled reporters but is a practice to be carried out by members of the society to discover social problems, reporting and bringing them people's attention. The area journalism mostly covers include sports, politics, culture, economics and international/local affairs, but there still have more areas needed to be discovered and reported from an alternative perspective.
[the editor's postscript]
Everyone, did you understand "journalism"? If you are interested in "journalism", Department of SIM supports all of you!
Thank you.
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仙台大学スポーツ情報マスメディア研究所
Institute of Sport Intelligence & Massmedia (ISIM)
TEL:0224-55-1045(内:656)
Mail:isim2008@scn.ac.jp
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2009年11月9日月曜日

i-SIM News: 016/「SIM」の授業に潜入!

みなさん、こんばんは。仙台大学スポーツ情報マスメディア研究所(ISIM)の岩瀬裕子(いわせ・ゆうこ)です。毎週月曜日、i-SIM Newsをお読み頂きありがとうございます。宮城県では、先日の東北楽天・野村監督の引退に伴う胴上げに続き、今朝もスポーツが地元紙の一面を飾りました。サッカーJリーグ2部の地元・ベガルタ仙台が7年ぶりとなるJ1復帰を果たしたからです。全国的に見ても転勤族が多いと言われる仙台市ですが、私のように実家のある千葉県を離れて1人で暮らす者にとっても、自分の居場所が感じられる喜び・自分の住む街がスポーツで活気付くうれしさを体感しています。皆さんは、ご自身の住む街のスポーツ、またそれを取り囲む環境、盛り上がり等をどのように捉えていますか。このi-SIM Newsも、宮城県内のみならず、遠くは福岡県など10県を超える皆さんに受信頂いています。是非、みなさんの街のスポーツについて、現状なり思い等をISIMまでご紹介下さい。

さて、先週のi-SIM Newsでお伝えしましたように、今日は、開学3年目を迎えるスポーツ情報マスメディア学科(SIM)で行っている授業の一部をご紹介します。ちょうど、本日、マスメディアコース3年生の必修となる「取材・報道演習Ⅱ」が行われました。これは、初めてそのニュースに触れる人にも分かりやすい取材・報道のあり方を考えるもので、履修学生9名が思い思いに、取材映像を発表しました。今日は、授業に参加した先生方の感想も交え、授業を垣間見て頂こうと思います。

◆「SIM」の授業に潜入!

授業担当:山内亨(やまのうち・とおる)教授

延び延びとなっていた合評(がっぴょう)会。自分の足で探した出来事をニュースに仕立てるものですが、各自興味深いテーマを見つけて取材してきました。ママチャリの耐久レースや高齢者の生涯野球大会、体操日本選手権に出場する有望選手紹介や同じくインフルエンザに悩まされるバレー部のニュースなどバラエティーに富んでいました。問題はニュースに仕立てる技術です。学生の四苦八苦振りが伝わってきました。映像の撮り方、編集の仕方、原稿の書き方すべてにわたって「何を伝えたいか?」「そのために何を・・・」の基本に立ち返る必要を繰り返し指摘され、確認した合評会でした。この授業ではニュース表現発表を終え、次回からは3分から5分のミニ企画ニュースに挑戦です。

講評:齋藤博(さいとう・ひろし)教授

きょう久しぶりに3年生の演習に参加しました。3年生とは卒業論文を担当する5人を除いて後期は直接の接点はありません。このため久しぶりに話をした人も多く、私にとってとても楽しい時間になりました。演習では9人の学生が2分前後で取材、編集、原稿を書いたニュースを2時間にわたって見ました。まず、感心したのはネタが誰一人同じものがなかったこと。これは、一人一人がニュースとは何かを真剣に考え、悩み、ネタを決め、取材し、まとめたことがこういう結果になったのだと思います。世の中ではよく「個性的に」とか「個性を活かして」などと「個性」が強調されますが案外、個性とは真摯に対象に向き合い、ぶつかっていった人に自ずと身についてくるものなのかなあと思ってしまいました。今度、機会がありましたら学内、学外の皆様にも是非ご覧いただければと思います。とはいえ、かれらはまだまだ原石です。これからは「テクニック」におぼれずに、「ハート」で本質に迫り、それを伝えられる人間に成長してほしいと心から願い、応援していきたいと思いました。

<編集後記>
大学とは、「ものの見方」を学べるところだと考えます。その中でも、私が参加した今日の授業は、学生が自ら興味を持ち選んだネタ(ニュース)をいかに切り取り、いかに伝えるかという、その学生の顔・「ものの見方」が見えてくる創造的な時間でした。「ものの見方」は自由で、かつ多様であることを実感できました。皆さんでしたら、ご自身の身近なニュースをどのように伝えますか? ご意見・ご感想はisim2008@scn.ac.jpまで。(岩瀬)

2009年10月13日火曜日

i-SIM News:012/「見て、伝える」を学ぶ=スポーツマスメディアコース

 仙台大学の阿部です。先週末は、本学科を含めた3学科のAO入試が行われました。受験生の皆さん、お疲れさまでした。皆さんがそれぞれに夢を持ってそれに向かっていこうという気持ちを強く感じることができ、それを目指す道として、本学に挑戦していただけたことを、とても嬉しく思いました。ありがとうございました。


 さて今日は、スポーツマスメディアコースの授業について、コース主任の山内(やまのうち)先生からのメッセージをお伝えします。

★「見て、伝える」を学ぶ=スポーツマスメディアコース
 皆さんこんにちは、山内です。今週のi-SIM Newsは「マスメディアコースの実習授業」をご紹介します。スポーツへの接し方は「する」「見る」「支える」などがあり、一人の人がさまざまな関わり方をします。そのなかでも多くの人は「見る」が一番多い接し方と思います。

 マスメディアコースでは、このスポーツを「見る」「伝える」世界を学びます。スポーツを見たり、効果的に伝えるためにメディアの技法に学ぶことがたくさんあります。メディアを知り、技法の真髄を理解するには学内の座学だけでは限界があります。マスメディアコースでは2、3年次に在仙マス・メディアの協力を頂き現場実習に取り組んでいます。 

 河北新報では新聞作りについて講義を受けた後、自分達の手で新聞作りに挑戦しました。映像メディアでは東北放送、仙台放送、ミヤギテレビで、番組作りをしているスタッフの身近で、取材から放送までの実際を学びました。東北放送では「仙台国際ハーフマラソン」「Jリーグサッカー中継」、仙台放送では「スポーツ情報番組・スポルたん」、ミヤギテレビでは「全国サッカー選手権県大会」の取材現場やスタジオで実習しました。参加学生は放送直前まで、分かりやすい番組にするためプロの妥協のない作業や時間との戦いを驚異の目で見つつ「表現し、伝える」考え方、処理の実際を体験しました。

 このように学生達はメディア実習の中でスポーツを「見て(取材)伝える」貴重な体験をしています。

<編集後記>
 いかがでしたか。実際のプロの現場で、スポーツならではの視点と技法を学ぶ取り組みが進められています。次週はスポーツ情報戦略コースで行われていることについてレポートしたいと思います。ご意見、ご感想はisim2008@scn.ac.jp までお気軽にお送りください。(阿部)