2012年11月5日月曜日

速報レビュー!「第5回国際スポーツ情報カンファレンス」

 仙台大学は11月4日(日)、せんだいメディアテークにて第5回国際スポーツ情報カンファレンス 「London2012を通してこれからのスポーツを考える~スポーツの推進を通じた社会の発展と情報・制度・人~」を開催しました。日本スポーツ振興センター(JSC)の河野一郎理事長をはじめ、和久貴洋氏、白井克佳氏、山下修平氏(以上、JSC)、松井陽子氏(JOC)、土生善弘氏(宮城県教育庁)の6名を講師としてお招きし、スポーツのこれからを考えました。(ISIM 矢部恭平 アシスタント・スタッフ)

【基調講演】
London2012を通してこれからのスポーツを考える
河野 一郎 氏
日本スポーツ振興センター(JSC) 理事長

これからのスポーツを考えていく上で三つの視点が必要である。
 第一の視点「時間軸をどう見るのか」
 スポーツの歴史を考えていく中で、物事を100年のスパンで考えていく必要がある。大正、昭和、平成と移り変わっていく中で、スポーツ界だけではなく、日本で起きた事象と世界で起きた事象を背景として、これからのスポーツを考えていくことが重要である。
 第二の視点「スポーツの力をどのように捉えるか」
 スポーツには、その対象や状況に応じて、内容を変えることができる柔軟性がある。我々は今後スポーツのコアバリューを再考し、スポーツを通してグローバル社会の将来図を構想する必要がある。
 第三の視点「どの視点・どの立場で考えるか」
 個人として、組織として、地域としての視点・立場からだけではなく、国としてスポーツを考えることが重要であり、それが国家の品格を高めることにも繋がる。
 国民一人一人が日本という国をどうしていきたいか、主体的に思考し、スポーツ関係者である我々は、国家としての姿勢を明確に示していくことが今求められている。
 「未来に向けて、スポーツの力を示していきましょう」




【特別講演】
「改革のドライビングフォース ~大学政策とスポーツ政策の接点~」
和久 貴洋 氏
日本スポーツ振興センター(JSC) 情報・国際部 情報・国際課 課長
 大学もトップスポーツも社会変化の動きが速く、それに伴い改革が求められる。両者に共通する課題は、人口の減少である。人口動態がトップスポーツにどのような影響をもたらすかというと、メダルを獲得できるポテンシャルアスリートが減少することである。また、スポーツをする人・しない人の二極化、女子のスポーツ離脱などにも影響がある。世界は、それらの課題の解決に積極的に取り組んでいる。これらを踏まえて、我々はアクションを起こす必要がある。
 一方で大学では、少子化に伴い人材の輩出が困難であり、大学の存在意義がなくなっている。そのため、大学は人材確保のため、魅力ある教育コンテンツの提供や就職後のパスウェイなどの高品質な強みを持つことが重要である。
 この状況下で、JSCが行っている取り組みとして3つの事業が挙げられる。

1、タレント発掘・育成事業
JSC・JOCと連携し、オリンピック選手を発掘・育成するプログラム
2、国際連携
日本と諸外国が自国のスポーツの発展のために、相互利益の関係のもと、ネットワークを結ぶこと
3、情報戦略
意思決定者が的確な判断をするために、必要な情報を必要なタイミングで提供すること

大学政策とスポーツ政策に共通して言えることは、情報発信者が高品質な強みを提供することである。人の集まる魅力あるコンテンツとネットワークを構築するために、我々は自己分析をする必要がある。




【シンポジウム】
「London2012を通してこれからのスポーツを考える」

諸外国の動向からみるスポーツ界の変化
山下 修平 氏
 日本スポーツ振興センター(JSC) 情報・国際部 情報・研究課 専門職
北京オリンピック以降の国際競技力向上のフレームワークは、「統一的な拘束性のある戦略」、「戦略に基づく強化費の重点投資」、「競技力向上施策」、「強化拠点の整備」であった。ロンドンオリンピックを終えた今、このフレームワークの質と持続可能性を高めることが国際競技力向上の重要な視点となってきている。その実現に向けて、スポーツ団体の組織能力を高めることと、国際的なネットワークの構築力が鍵となる。

判断根拠(エビデンス)となるスポーツ情報集積の重要性
白井 克佳 氏
日本スポーツ振興センター(JSC) 情報・国際部 情報・研究課 主任専門職
 2012ロンドンオリンピックにおける日本のメダル獲得成功率は上位10カ国の中で2番目に高い数値であった。成功率が上がった要因として、実力のある選手が確実にメダルを獲得できる準備ができたと言える。
 オリンピック等の国際競技大会の結果が、スポーツ施策の成果を表出する。情報戦略分析することで、より確実に実力把握することができる。

アスリートパスウェイの構築と地域タレント発掘・育成の可能性
松井 陽子 氏
日本オリンピック委員会(JOC) 味の素ナショナルトレーニングセンター
拠点ネットワーク・情報戦略事業 アシスタントディレクター
 タレント発掘・育成事業は、「才能」を持っている子どもたちを見つけ、育て、世界を目指す道をつくる取り組みである。
 地域と中央競技団体の繋がりを強め、世界を目指し、子供たちを導いていかなければならない、日本のスポーツが抱える大きな問題を、ネットワークとパスウェイの構築によって改善していくチャレンジが必要である。

県スポーツ推進計画に描かれる新たな方向性
土生 善弘 氏
宮城県教育庁スポーツ健康課主幹スポーツ振興班 班長
 宮城県における国体成績は、現在下降線をたどっている。現在、スポーツ・運動のするしないの二極化が進み、特に女子は顕著である。
 これからの10年間、宮城県はどのようにアプローチしていくのか。まずは現状を受け止め、自己肯定感を持ち、夢を抱くことが大切ではないか。
 復興の担い手となる次代への仕掛けとして、「スポーツによるひと・まちづくり」、「女子におけるスポーツの参画の促進」、「新たなる挑戦」がある。今後も大学と連携するなど、スポーツを行う環境の充実も大切。


シンポジウム・コーディネーター
阿部 篤志 氏
仙台大学スポーツ情報マスメディア研究所 研究員
 キーワードは「グローバル」、「スポーツの推進を通じた社会の発展」、「情報・制度・人」それぞれの立場から、どのような見方をすれば良いか考えていかなければならない。


2012年10月31日水曜日

i-SIM News 114/ゼロから創り出す、前向きな議論を!スポーツ情報戦略フォーラムVol.008

 実践的な情報活動のスキル向上を目指すことを目的とし、スポーツ情報戦略グループが主催している「スポーツ情報戦略フォーラム」。10月5日には、仙台大学教授で現在は筑波大学に出向中の勝田隆(かつた・たかし)先生をお招きし、第8回スポーツ情報戦略フォーラムが開催されました。(ISIM 溝上拓志 アシスタント・スタッフ(SIM4年))

 勝田先生は、ロンドン2012JOC日本代表選手団本部役員で、スポーツ基本法(2012)やスポーツ基本計画(2012)など現在の政策動向に精通しています。従って日本代表選手団における取り組みをはじめ、テレビ中継からは知ることができないロンドンオリンピックの舞台裏や情報戦略の取り組みなどをお話していただき、とても充実した勉強会になりました。

 テーマは、「スポーツの未来を創造するための(私的)キーワード」。前半と後半2つのセッションに分け、社会におけるスポーツの在り方について、私たちはこれからどのように考え行動すれば良いのか学び、議論し、思考を深めました。

 前半は学部生を中心とした講義形式で行い、写真や映像、表などでとても詳しく、且つ分かり易く説明していただきました。今年のロンドンオリンピックにおけるメダル獲得状況の見方や、メダル獲得に向けて実施された支援活動などの情報提供がありました。オリンピック開催の今日的意義や、スポーツの価値とは何かについて改めて考える有意義な時間となりました。



 後半の講義は、大学院生及び教職員を中心にディスカッション形式ですすめられました。ロンドンオリンピック大会を通して各自が抱いている興味や意見を出し合いました。先生は、「今後オリンピックのような国際的な競技大会について考えるためには、新しい切り口や捉え方が重要であり、社会的意義のある新たな価値を創造しようとする姿勢が大切である」と言っていました。このような発想が、スポーツの未来を築いていく上でとても重要ではないかと感じました。

 フォーラムを通して、現在あるものを有効に活用することに加え、新たな一歩を踏み出すためには、新たな発想が大切だと考えるきっかけとなりました。

  スポーツ情報について考え、学び、思考を深めることで情報活動のスキル向上に繋がるよう、今後もスポーツ情報戦略フォーラムを計画し開催していこうと考えています。

2012年10月29日月曜日

第5回国際スポーツ情報カンファレンス開催のお知らせ

London2012を通してこれからのスポーツを考える
〜スポーツの推進を通じた社会の発展と情報・制度・人〜

仙台大学は2012年11月4日(日)、せんだいメディアテーク(宮城県仙台市)にて「第5回国際スポーツ情報カンファレンス」を開催致します。テーマは「London2012を通してこれからのスポーツを考える〜スポーツの推進を通じた社会の発展と情報・制度・人〜」。

現代社会においてスポーツが果たす役割は飛躍的に高まっています。昨年度、スポーツ基本法が成立し、それに基づき策定された国のスポーツ基本計画を受けて、今年度は地方自治体でもスポーツ推進計画が練られています。「する」だけではなく「観る」「支える」の観点も重要との方向性や各スポーツ関係者間の連携・協働の必要性などが示される中、今年はロンドンオリンピックが開かれ、国民にスポーツの素晴らしさを伝えました。

オリンピックがもたらした今後のスポーツへの視点、更に法整備や国際大会が与えるスポーツ行政への視点を改めて注視していく必要があると考え、今年度のカンファレンスを開催いたします。

本カンファレンスでは、後半のシンポジウムに先立ち、「JAPAN SPORT COUNCIL」としてこれからのスポーツ推進に向けて新たなスタートを切った日本スポーツ振興センターの河野一郎理事長による基調講演と、同センター情報・国際部の和久貴洋氏による特別講演を予定しています。奮ってご参加ください。


仙台大学 第5回 国際スポーツ情報カンファレンス
London2012を通してこれからのスポーツを考える
〜スポーツの推進を通じた社会の発展と情報・制度・人〜

日時 2012年11月4日(日)11:00〜16:30
場所 せんだいメディアテーク・スタジオシアター(7F)
   仙台駅から徒歩約20分・タクシーで約7分/地下鉄「勾当台公園駅」下車徒歩6分

プログラム
オープニング
朴澤泰治  仙台大学 学長
山内 亨  仙台大学スポーツ情報マスメディア研究所 所長
基調講演
河野一郎氏 日本スポーツ振興センター(JSC)理事長
特別講演
和久貴洋氏 日本スポーツ振興センター(JSC)情報・国際部 情報・国際課 課長
シンポジウム「London2012を通してこれからのスポーツを考える」
白井克佳氏 日本スポーツ振興センター(JSC)情報・国際部 情報・研究課 主任専門職
山下修平氏 日本スポーツ振興センター(JSC)情報・国際部 情報・研究課 専門職
松井陽子氏 日本オリンピック委員会(JOC)味の素ナショナルトレーニングセンター拠点ネットワーク・情報戦略事業
アシスタント・ディレクター
土生善弘氏 宮城県教育庁スポーツ健康課主幹、スポーツ振興班 班長
コーディネーター
阿部篤志  仙台大学講師、同スポーツ情報マスメディア研究所 研究員
クロージング
粟木一博  仙台大学教授、同スポーツ情報マスメディア研究所 副所長


***

対 象  地域スポーツ推進関係者、競技団体、大学スポーツ関係者、大学生、一般市民、メディア関係者など
参加費  無料(定員:150名)

主 催  仙台大学
主 管  仙台大学スポーツ情報マスメディア研究所
後 援  宮城県、 宮城県教育委員会 、仙台市、柴田町

カンファレンス参加ご希望の方は、11月2日(金)まで にお名前とご所属をメールまたはお電話で下記までご連絡ください。

Facebookをご利用の方は、以下のリンクから「参加する」をクリックするだけで申込みできます。
https://www.facebook.com/events/401153269958288/

参加申込み・お問い合わせ先
仙台大学 スポーツ情報マスメディア研究所 担当:近江(おうみ)
TEL 0224-55-1045(研究所直通)
E-mail isim2008@sendai-u.ac.jp


2012年10月17日水曜日

i-SIM News 113/スポーツ祭り2012「スポーツアドベンチャーワールド」開催

 10月8日(月・祝)に、「体育の日」中央記念行事 スポーツ祭り2012が開催されました。その中のプログラムのひとつで公益財団法人日本体育協会主催の「スポーツアドベンチャーワールド」が味の素ナショナルトレーニングセンターで行われ、本研究所研究員が講師およびアシスタントスタッフとして参加しました。(ISIM 徳江郁美 運営スタッフ)

 今回実施された「スポーツアドベンチャーワールド」の目的は、こどもと保護者が一体となってスポーツを学び、コミュニケーションをとることを学ぶとともに、スポーツがより楽しくなるプログラムを実施し、スポーツ指導の大切さを体験させることでした。
 また、コンセプトとしては「スポーツのチカラ」の実感、「する人」「みる人」「支える人」、「交流(ふれあい)」「祭典(にぎわい)」「挑戦(がんばり)」「女性スポーツの参加(こども、指導者)」とし、午前の部を男女混合の「アクティブキッズ」、午後の部を女子限定の「アクティブガールズ」としてそれぞれ約40組80名の参加となりました。

 「アクティブキッズ」では、約10名程度で構成された親子一緒のグループがそれぞれ4つのゲームに挑戦しました。初めて見るゲームに目を輝かせている子どもたちや、子どもたちに「どう挑戦させるか」、「どうしたらうまくいくか」声をかけている保護者の姿が見受けられ、一つのゲームを達成した時には、子どもも大人も関係なくみんなで大喜びをしていました。

 

 「アクティブガールズ」では、実施したゲームの内容は同様でしたが、少し工夫をした箇所がありました。「アクティブキッズ」では、グループ分けの際にビブスを配布しましたが、「アクティブガールズ」では女子ならではの髪留めを渡し、最後には「オール・アポード」(30㎝~40㎝四方の台にチームが全員乗る)を実施しました。接触を伴うプログラムにも抵抗なく積極的に取り組む様子が見られ、今後の「女性(女子)のスポーツ参加」を促す一つのきっかけとなったのではないかと感じます。

 

 今回のコンセプトでもある「する人」「みる人」「支える人」のさまざまな立場の人がプログラムを通して、「スポーツのチカラ」を実感でき、私自身も勉強になったことが多々ありました。「やった!」という喜びの表情や、「どうすればいいのだろう」と真剣に取り組むこどもたちの姿が、今でも目に焼き付いています。その喜びや一つのことに真剣に取り組む楽しさが、今後スポーツとかかわっていく中でさらに増えていくことを心から願っています。

2012年10月10日水曜日

【学科生's View】私の、チャレンジ。

 
 みなさん、こんにちは。スポーツ情報マスメディア学科2年の大友晃貴(おおとも・こうき)です。私は入学当初から、スポーツ情報マスメディア研究所が全学科を対象に開講している「映像アカデミー」に参加しています。

 映像アカデミーでは、カメラの撮影方法や映像編集の基本から応用まで学ぶ事ができます。また「映像アカデミー」という名称ではありますが、映像の他にフリーペーパー制作、ラジオ番組制作といったように映像以外のメディア制作にも積極的に取り組んでいます。私はその映像アカデミーで様々な事にこれまで「チャレンジ」してきました。
 特に私が印象に残っている事は、昨年初めて本学で開催された「東北こども博」の撮影・編集と、ラジオ番組制作です。昨年の「東北こども博」では、初めての撮影という事もあり素材として使える画が少なく、編集作業の際に随分と苦労した事は忘れもしません。逆にそのような事を経験する事で、反省点も分かり次に繋げる事ができるため、私にとっては良い勉強になっています。そしてもう一つは、昨年の12月から始まったラジオ番組制作です。この活動は、私の出身地である亘理町の災害FMラジオ局に1時間の音楽番組を提供するもので、主にアカデミーで活動する学生が持ち回りで担当し、日々試行錯誤をしながら制作に取り組んでいます。ただ言えることは、こども博も含めてですが作品を制作した後は達成感に満ち溢れています。
 最後になりますがアカデミーで活動し学んだ技術や知識は、学科における学内外での実習やスポーツ情報マスメディア研究所が行っているタレント発掘の映像撮影に活かすことができます。今後私は、さらにスポーツ現場等の様々な場面で活動できるように、映像についてより深く学び、多くの事にチャレンジしていきたいです。